『パワー半導体関連銘柄』の会社情報と評価
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『パワー半導体関連銘柄』の検証結果
パワー半導体が投資家から注目を集める理由
パワー半導体は投資家から注目を集めるテーマ株の一つです。
EV(電気自動車)、再生可能エネルギー、脱炭素、5Gなどの社会を変革する新テクノロジーは、パワー半導体無しには実現できません。
新テクノロジーには国も積極的に支援を行うため、その下地を支えるパワー半導体の需要は増加の傾向。
パワー半導体の市場規模は2030年に1兆円を超えるという調査が発表されています(2021年比:13.3倍)。
パワー半導体が得意とするのは電力の「供給」や「変換」を担う電力制御。スマートフォンやPCに掲載されている「演算」や「記憶」の機能を持つ一般的な半導体とは用途が異なっています。
今後の成長性が期待されるパワー半導体関連銘柄の中から、本命株と出遅れ株について見ていきましょう。
※通常の半導体関連銘柄は別記事でまとめています。
パワー半導体の本命株
パワー半導体の本命株は3つ。
・三菱電機(6503)
・ローム(6963)
・東芝(5297)
この3社は次世代の素材を使ったパワー半導体の製品開発をしています。
次世代の素材とは「SiC(炭化ケイ素)」「GaN(窒化ガリウム)」「Ga203(酸化ガリウム)」など。
元々パワー半導体の主要素材はシリコンでした。しかし高い電圧や高速な動作など一部の用途において性能限界に近づいていると言われています。
そこで注目されたのがパワー半導体を作れる新素材。
新素材とシリコンで性能を比較すると、SiC(炭化ケイ素)はシリコンの440倍、GaN(窒化ガリウム)は1130倍の性能を出せることが分かりました。
パワー半導体の本命株としては、次世代の素材を使った製品開発をしている企業やシリコンでも飛躍的に性能向上の技術を開発した企業になるでしょう。
三菱電機(6503)
三菱電機は2021年のパワー半導体企業の売上高ランキングで世界4位。
日本の企業ではパワー半導体の売上高トップです。
三菱電機はパワー半導体事業を重点成長事業と位置付けています。2025年度の売上目標は2020年度実績の1.6倍以上にあたる2,400億円以上。
また三菱電機はパワー半導体を組み合わせた製品であるパワーモジュールの特許出願数が世界一。
半導体事業に非常に力を入れていることがわかります。
ローム(6963)
ロームは2021年SiC(炭化ケイ素)パワー半導体メーカー売上高ランキング世界4位。
新素材であるSicを使ったパワー半導体の売上高では日本トップを誇ります。
2022年6月、ロームはSiCパワー半導体の世界シェアNo.1を目指すとして、約1,500億円を投じて同半導体の生産能力を2021年度比で約6倍にすると発表。
ロームはSiCパワー半導体への引き合いが、22-25年度の3年間の累計で約8,400億円に達する見通し。
2030年度には、2021年度比で25倍の水準まで生産能力を伸ばす方針を示しています。
東芝(6502)
東芝はシリコンパワー半導体の性能を向上させた「トリプルゲートIGBT」という製品の開発に成功しています。
トリプルゲートIGBTは、電力のオン/オフが切り替わる時の電力損失を全体で最大40.5%低減させられます。
東芝はほかにも次世代パワー半導体としてSiC(炭化ケイ素)パワーデバイスを製品化済み。GaN(窒化ガリウム)パワーデバイスの開発も進めています。
東芝は2021年のパワー半導体企業の売上高ランキングで世界第6位。
今後はパワー半導体の研究開発で5年間に1000億円を投入する計画を発表しています。
パワー半導体の出遅れ株
パワー半導体の出遅れ株は2つ。
・タムラ製作所(6768)
・日本製鋼所(5631)
上記2社は次世代のパワー半導体のさらにその先をいく第3のパワー半導体を開発している企業です。
パワー半導体で実用化されているのはシリコン、SiC(炭化ケイ素)、GaN(窒化ガリウム)の3つ。最近はGa203(酸化ガリウム)という新素材が注目されています。
Ga203を使った半導体は、従来の半導体と比べて消費電力を大幅に抑えることが期待できます。
経済産業省は21年度概算要求に21億円を計上し、Ga203の開発支援を発表。
Ga203の市場が立ち上がるのは2025年以降と言われていますが、着々と開発は進んでいます。
出遅れ株として、Ga203を用いたパワー半導体を開発している2銘柄を紹介します。
タムラ製作所(6768)
タムラ製作所の子会社に半導体を開発するノベルクリスタルテクノロジーがあります。
ノベルクリスタルテクノロジーは、Ga203(酸化ガリウム)を材料とするパワー半導体ダイオードを開発しています。
同社によると最大1200ボルトの電圧にも耐えられるダイオードの開発は世界初とのこと。
2022年5月にローム(6963)から資金提供を受けて事業化を進めています。
既にβ型酸化ガリウム(β-Ga2O3)は研究開発用に販売開始しており、その市場シェアは100%です。
日本製鋼所(5631)
日本製鋼所は2021年5月GaN単結晶基板の量産に向けた実証設備を建設したと発表。
4インチ基板の量産に向けた実証実験と近年需要が増加するパワーデバイス用途に適用可能な6インチ基板の開発も行うとしています。
22年度初頭からは市場供給も開始する予定とのことでしたが、まだ製品が出たというニュースはありません。
以上、パワー半導体の本命株と出遅れ株でした。
パワー半導体は国策が絡む重要テーマ。投資家からの注目度は今後さらに増していくことが予想されます。
ただ、パワー半導体関連銘柄は高騰が見込めるものの、上がる時期はもう少し先になりそうです。
将来有望なテーマ株も抽出している「銘柄選定AI」を見ておくと、より良い銘柄情報を手に入れられるかもしれません。
パワー半導体銘柄 外国株
パワー半導体の市場のシェア率上位は、海外企業で占められています。
出典:経済産業省
このうち、「パワー半導体業界をリードしている」と言われるのがドイツ企業のInfineon Technologies(インフィニオン・テクノロジーズ)です。
インフィニオンは、日本よりパワー半導体への設備投資が盛んで、その傾向は今後も続く見通し。
日本からインフィニオンの株を購入するには、証券窓口に行き、直接買い付ける必要があります。
米国株のonsemi(オンセミ)は、 パワー半導体業界では2位のポジション。
onsemiはナスダックに上場しているため、取り扱いのある証券会社であればネットから購入できます。
パワー半導体とは?
パワー半導体とは、高い電圧・大きな電流に耐えられる電力制御を行う役割を持つ半導体のこと。
太陽電池で発電された電気を送電網に無駄なく送ったり、電気自動車のモーターを回すものなどに使われています。
出典:サンケン電気株式会社
パワー半導体は近年の省エネ促進の動きにより需要が高まっています。
パワー半導体銘柄の将来性
需要拡大が期待されるパワー半導体の将来性について、以下の観点から見ていきます。
・パワー半導体の市場規模
・パワー半導体の日本のシェア率
・パワー半導体が浸透する実生活でのメリット、デメリット
パワー半導体の市場規模
パワー半導体の市場規模は今後も拡大する見通しが発表されています。
2021年に約2兆917億円規模であったパワー半導体の世界市場は、2022年には111.8%の2兆3, 386億円。
2030年には2.6倍の5兆3,587億円になるという調査が出ています(富士経済調べ)。
とくに次世代素材であるSiC(炭化ケイ素)パワー半導体の市場規模は、大きな成長が予想されています。SiCパワー半導体の市場規模は2030年には1兆円を突破する見込み。
SiC(炭化ケイ素)パワー半導体の急成長は、電気自動車(EV)がけん引しており、電動化、自動運転への採用増で拡大しています。
パワー半導体の日本シェア率
日本企業はパワー半導体の世界売上高のうち約32%を占めています。
売上高ランキングトップ10には日本の企業が5社ランクイン。
▼2021年パワー半導体企業の売上高世界ランキング
2021年順位 | 国 | 会社名 | 売上高 | シェア |
---|---|---|---|---|
1 | ドイツ | Infineon Technologies | 4,869 | 32% |
2 | アメリカ | Onsemi | 2,051 | 14% |
3 | スイス | STMicroelectronics | 1,714 | 11% |
4 | 日本 | 三菱電機 | 1,426 | 9% |
5 | 日本 | 富士電機 | 1,173 | 8% |
6 | 日本 | 東芝 | 996 | 7% |
7 | アメリカ | Vishay Intertechnology | 996 | 7% |
8 | オランダ | Nexperia | 672 | 4% |
9 | 日本 | ルネサンスエレクトロニクス | 645 | 4% |
10 | 日本 | ローム | 634 | 4% |
(出所:Omdiaのものを独自に加工)
日本企業はパワー半導体において強さを発揮。
パワー半導体はカスタム性が高く参入障壁が高い分野です。日本のパワー半導体シェア率からは、日本企業の繊細な技術開発のレベルの高さがうかがえます。
株式市場でも日本メーカーは海外投資家から物色されやすい傾向にあります。
パワー半導体のメリット
パワー半導体のメリットは従来より効率良くエネルギーを使用できることです。
電力を供給・制御する機能をもつパワー半導体は、ありとあらゆる電気機器に搭載されています。
パワー半導体の性能が向上することで、効率良くエネルギーを使える社会が生まれます。
例えばパワー半導体が組み込まれた太陽光発電設備を使うことで、家の電気代を大幅に節約できるでしょう。
また近年、国が積極的に推し進めている脱炭素化社会の実現にはパワー半導体が欠かせません。
パワー半導体を使ってエネルギーを効率よく使うことは、SDGsな世界を作ることにも繋がっていきます。
パワー半導体のデメリット
パワー半導体のデメリットは「新素材の開発に時間がかかる」「新素材は導入コストが増える」という点です。
シリコンに代わる次世代のパワー半導体開発が進められていますが、実用化には時間がかかっています。
また従来使われているシリコン製のパワー半導体の需要はなお根強いです。
シリコン素材のパワー半導体は、値段が安く実証実験も多くされてきました。その信頼性から、いまだに新素材のパワー半導体を製品に組み込むのをためらう企業は存在するようです。
しかし2024年頃から新素材のパワー半導体の市場は拡大する見通し。
電気自動車(EV)の発展による需要増が見込まれています。
出典:日経XTECH
市場規模が拡大するに伴い、参入企業が増えて価格競争が行なわれることが予想されます。
数年後にはデメリットも解消できるようになるでしょう。
パワー半導体銘柄への投資タイミング
パワー半導体銘柄への投資タイミングで参考になるのは「EV(電気自動車)業界の盛り上がり」です。
電気自動車はパワー半導体をけん引する代表的な例。
EV業界が盛り上がれば、部品として使用されるパワー半導体銘柄も呼応するでしょう。
2022年の上半期は米国電気自動車業界は下落傾向でしたが、2022年7月4日に米バイデン大統領がEV充電器生産に7億ドル超の投資計画を発表。再びEV業界に熱が帯びることが予想されます。
2021年はテスラが四半期ベースでの売上高、純利益が過去最高を更新。トヨタがEVに4兆円を投資すると盛り上がりを見せました。
中長期目線の投資であれば、株価が落ち着いている時に少しずつ買い増すようにし、短期目線の投資であれば、電気自動車セクターの動きを見ながら投資を行うのがおすすめです。
「市場を毎日見ていられない」「銘柄分析に割く時間がない」という人は、最近流行りのAIを用いた投資をしてみるのも良いでしょう。
いま買うべき銘柄を選んでくれる「Alpha AI」は、2022年にテンバガーの予測に成功しています。
投資タイミングに悩んでいる人は、このようなAIを用いた投資を試してみるのも一つの手でしょう。
パワー半導体銘柄の見つけ方・スクリーニング方法
パワー半導体銘柄はすでに「パワー半導体」というテーマ株として挙がっています。
株探やみんかぶなどの大手投資情報サイトで候補一覧を見られます。
パワー半導体関連銘柄として挙がっている企業について、パワー半導体銘柄の関連性や財務状況を調べて候補リストを作成しておくと良いでしょう。
ほかにも当サイトでは「メタバース関連銘柄」や「円安メリット銘柄」などの本命株・出遅れ株をまとめています。
興味がある人がいればどうぞ。
一般的によく言われる「半導体関連銘柄」はこちらの記事を参照ください。
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『パワー半導体関連銘柄』の口コミ
投稿者:名無し
パワー半導体でしょうね。短期的に見ても長期的に見ても、いまの半導体と代替される形で注目を集めるはずです。より良いものが残り、古いものは淘汰される。自然の摂理です。
投稿者:名無し
半導体とパワー半導体のどっちに投資すればいいんだろう?これから上がることを考えるとパワー半導体の方?
投稿者:名無し
良いニュース。京大発新興、省エネEV半導体を量産へ:日本経済新聞
投稿者:名無し
パワー半導体が株探の注目テーマランキングで3位。追い風きたね
投稿者:名無し
パワー半導体銘柄の中でフェローテックに注目してる。好決算、高成長、割安。期待値は高めかと思います。
投稿者:名無し
パワー半導体って名前が良いよな なんか凄そう感ある
投稿者:名無し
パワー半導体も新しい技術が続々出てきてるし、まさにこれからの業界だと思う。技術大国日本の底力を見せて欲しいよ
投稿者:名無し
半導体の伸びと一緒にパワー半導体も伸びるハズ。タムラ製作所には自分も期待しています^^
投稿者:名無し
半導体関連としてパワー半導体も知っておきたかったから助かりました。分かりやすかったです。
投稿者:名無し
パワー半導体に目を付けるとはお目が高い!絶対これから来ますよね!
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