仕手株とは、株価が意図的に操作されている可能性が高い銘柄のことです。
株価が操作されているため、仕手株は値動きが激しいのが特徴。
何十倍にも株価が跳ね上がることもあれば、株価が急激に下がるケースもよくあります。
一見すると近寄りがたい仕手株ですが、個人投資家の中には「仕手株を上手く利用すれば、ハイリターンが得られる」という論を唱える人も。
そこで本記事では、「仕手株の常連銘柄」と呼ばれる株を紹介すると共に、仕手株になりやすい銘柄の特徴をレクチャー。
仕手株投資で稼ぐために必要な知識を解説します。
目次
仕手株の常連銘柄
「仕手株の常連銘柄」として投資家から指摘されることが多いのは、以下のような銘柄です。
コード | 銘柄名 | 株価 | 時価総額 | 出来高 | 発行済み株式数 |
---|---|---|---|---|---|
2134 | 燦キャピタル | 23 | 26.0億円 | 532,600 | 113,194,584 |
2338 | ウェッジホールディングス | 124 | 44.4億円 | 1,020,000 | 35,794,478 |
3807 | フィスコ | 157 | 71.9億円 | 62,500 | 45,776,722 |
9424 | 日本通信 | 227 | 375億円 | 2,752,600 | 165,009,239 |
2323 | fonfun | 352 | 11.9億円 | 9100 | 3,380,920 |
3825 | リミックスポイント | 476 | 584億円 | 2,835,800 | 122,668,300 |
4165 | プレイド | 647 | 250億円 | 11,080,100 | 38,595,900 |
2667 | イメージワン | 762 | 82.3億円 | 373,500 | 10,803,600 |
7078 | INCLUSIVE | 1340 | 130億円 | 2,952,200 | 9,681,789 |
6898 | トミタ電機 | 7760 | 63.4億円 | 230,400 | 816,979 |
いずれの銘柄も仕手株になりやすい特徴を持っています。
- 株価が安い
- 出来高が少ない
- 株価が高騰、下落を繰り返す
- etc…
仕手株のターゲットにされやすい銘柄は、株価が安かったり、出来高が少ない銘柄です。
「恐るべき注目銘柄株速報」というサイトでは、2chの株式情報板で騒がれている“仕手株の疑いがある銘柄”が挙げられています。
仕手株の疑惑がある銘柄トップ10は、上記サイトで投資家の間で話題になっている銘柄がほとんどです。
一般的には、「仕手株には手を出すな」と言われます。
たしかに仕手株は、株価の変動が激しく売買ポイントが分かりにくく、初心者には難しい投資と言えるでしょう。
仕手株投資は「稼げる」
しかし実際には、仕手株であることを分かっていながら投資をする人も多いです。
なぜなら仕手株投資はハイリターンを望めるから。
例えば2022年に仕手株と噂された「マツモト(7901)」は、3か月間で株価12倍を達成。
仕手株は短期間で高騰するため、個人投資家から物色されることが多いです。
上手く短期トレードできたら、資産形成のスピードはグッと速まります。
仕手株に投資する際の注意点としては、高値で手を出さないこと。
チャートを見て貰えれば分かる通り、マツモトは急騰・急落を繰り返しています。
仕手株に手を出すなら、株価が動意付く前の安値圏で購入するのがよいでしょう。
今後値上がる銘柄の探し方としては、過去に仕手株らしき動きを見せた銘柄を監視しておくのがおすすめ。
いちど仕手株化した銘柄は、以後も同様な値動きをすることがあるからです。
仕手株へ投資は銘柄を選ぶのと同じくらい、売買タイミングも重要になります。
仕手株は、一度注目が集まると値動きが大きく・速くなりがち。
時にはテクニカル指標全般が機能しなくなるほど、個別市場の過熱感が増してしまうことも。
小手先だけのテクニックでは対応しきれない局面も自然と多くなるのではないでしょうか。
ですが最近では、銘柄選びから売買タイミングまで教えてくれる投資情報サービスが話題を集めています。
当サイトで特に評判になっているのが、実践的な投資ノウハウを教えているJ.P.モルガン出身の『凄腕投資アドバイザーの公式LINE』。
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親身になって対応してもらいました。株初心者の自分でも少しづつ勝てるようになり、150万円だった資金を2190万円まで増やせています。
投資家として真に自立を目指すなら、こういった投資情報サービスを使ってみるのも一つの戦略と言えます。
仕手株の事例と一覧
ケーススタディとして、過去に仕手株疑惑があったほかの銘柄も見ていきます。
急騰劇が繰り広げられた裏で、どんな動きがあったのか確認してみましょう。
アンジェス(4563)
アンジェス(4563)は有名な投資インフルエンサー「ウルフ村田」によって「株価が吊り上げられてる?」という疑惑が出ている銘柄です。
2017年6月、ウルフ村田は何度か「アンジェスが上がる」とツイート。そのタイミングに合わせるように、アンジェスの株価が暴騰しはじめます。
2017年7月20日、ウルフ村田が「(アンジェスの)株価1000円いかなければ引退」と発言。
7月26日「超デカいIR出るに決まっている。金曜の大引けに保有」「1000円まで保証する」発言のあと、884円で株価はピークをつけます。
週明け7月31日、アンジェスは開発プロジェクトの中止と特別損失計上に関するお知らせを発表。株価は32%減。
アンジェスの急騰・急落劇からは、特定の銘柄について何度も言及を繰り返す投資インフルエンサーの存在を確認できます。
なお2017年以後もアンジェスは急騰と暴落を繰り返しています。
ニチダイ(6467)
ニチダイ(6467)は株価の不正操作で逮捕者まで出た仕手株です。
2018年1月中旬まで600円台で推移していたニチダイ(6467)は「トンピン」と名乗る相場師、山田亨被告の「どれもこれも暴落のサインが出てるよ! 俺は買うけどね!!」というつぶやきから一気に株価を上げました。
2018年3月16日には、ニチダイの株価は3980円に上昇。
トンピンの提出したニチダイ(6467)の大量保有報告書からは、以下の流れで売買していたことが分かります。
・2017年2月 株価600円台で買付
・2018年2月 6営業日で一気に50万円以上買付け
・2018年3月 3045円で売却
この取引だけでも利益は10億円以上。
ニチダイの株価不正操作で逮捕されたトンピンは、投資家の間で非常に有名な人物でした。
トンピンが手掛ける株は「トンピン銘柄」と呼ばれ、個人投資家が後追いでその銘柄を買うだけで5%、10%と上がるほどだったといいます。
土屋ホールディングス(1840)
土屋ホールディングス(1840)は「株価200円未満の低位株」であるため、仕手株のターゲットにされやすい特徴を持つ銘柄です。
2022年8月上旬、仕手株らしい動きがありました。
好材料となる発表が出ていない中、数ヶ月動きの乏しかったであった株価がじわじわと上がりはじめます。
株価上昇の後半には出来高も伴いだし、最後に一気に上昇→急落。
「仕手株の典型」と言えるチャートパターンを形成していました。
3つの仕手株の事例を確認したところ、いくつか共通点があります。
- 特に材料がないのに株価が上がる
- 出来高も株価上昇に合わせて増えていく
- 投資インフルエンサーによる煽り
- 株価が一気に騰がる
- 株価が一気に落ちる
個人投資家としては、「株価が上がりきる前に仕手株を掴み、株価が下がりきる前に利確する戦略」が必要です。
投資インフルエンサーが絡む銘柄は仕手化しやすいため、「ウルフ村田」や「トンピン」あたりのSNSでの発言はチェックしておいた方が良いかもしれません。
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仕手株になる流れ
大幅な値動きをする仕手株ですが、そもそもどうやって仕手株化するのか?
仕手株は、一連の流れに沿ってできあがることが分かっています。
①株をこっそり買い集める(玉集め)
②大量の買い注文を出して一気に株価を引き上げる(玉転がし)
③高値で売り抜ける(ふるい落とし)
株をこっそり買い集める(玉集め)
まずは仕手筋(仕手株をしかける集団投資家)が、仕手株の対象銘柄を決めます。
株式を大量に集められるため、株価が安い「ボロ株」や「低位株」が仕手株のターゲットにされやすいです。
他の投資家たちに気づかれないよう、数ヶ月かけて少しずつ少しずつ株を買い集めます。
この一連の流れを「玉集め(ぎょくあつめ)」といいます。
大量の買い注文を出して一気に株価を引き上げる(玉転がし)
株式を買い集めた仕手筋は、次に大量の買い注文を出します。
一気に買い注文を出すことで出来高が急上昇し、他の個人投資家から注目されるのが狙いです。
個人投資家がその銘柄を注文しはじめると、仕手筋は少しずつ株の売却をはじめ、株の需要と供給を安定させます。
需給を安定させるために少しずつ売却する株を冷やし玉(ひやしぎょく)といいます。過熱した相場を冷やすために出す売り注文の株(売り玉)のことです。
加熱した相場に少しずつ売り玉(冷やし玉)を入れることで相場は安定して、個人投資家はその銘柄が買いやすくなり、さらなる株価の上昇が狙えるようになります。
この一連の流れを玉転がし(ぎょくころがし)といいます。
高値で売り抜ける(ふるい落とし)
出来高が伴って上昇する銘柄は、個人投資家も安心して買いに走ります。
個人投資家による買い注文でさらに株価が上昇した時、仕手筋は仕込んでおいた株を一気に売って、利益を確定させます。
仕手筋が大量に株式を売ったため株価は急落。
この一連の流れによって仕手株は作られます。
仕手株の特徴
仕手株のターゲットにされやすい銘柄には、共通した特徴があります。
特徴を知っておくことで、仕手株を判別するのに役立つでしょう。
株価が安い(低位株・ボロ株)
株価が安い銘柄は、仕手株化しやすいです。
少ない資金でもたくさんの株を買い集められる。元々の株価が安いため、上昇の余地が大きいなどの理由があります。
そのため、株価が安い銘柄を指す「ボロ株」や「低位株」が急騰ランキング上位に出現した時は、注意をして情報収集にあたりましょう。
出来高が少ない
出来高が少ない銘柄は、仕手筋から好まれます。
そもそも取引している人が少ないため、注目されていない(誰も見ていない)状態であることが多いからです。
仕手株を仕込む際は、他の投資家に気付かれないようにする必要があります。仕手筋はなるべく安く株式を仕入れたいですからね。
そのため、多少株価が動いても誰も気付かない「出来高が少ない銘柄」は仕手株のターゲットにされやすいです。
発行株式数が少ない
発行済み株式が少ないと、買い占めがやりやすくなります。
より多くの株を集めたいと考える仕手筋にとって、買い占めが楽にできる「発行済株式が少ない銘柄」は恰好のターゲット。
発行済み株式が少ないというのは、6,000万株が1つの目安とされているようです。
仕手株の見分け方
仕手株の特徴を踏まえたうえで、具体的にどうやって仕手株を見分けたらいいのか解説します。
株価上昇ランキングに急浮上した銘柄に注意
株の情報サイトや証券会社が提供している「株価上昇ランキング」で上位に急浮上した銘柄には注意です。
特に買われる理由がないのに株価が高騰していたら、仕手株になっている可能性があります。また仕手株の特徴に当てはまる場合、仕手株である可能性はさらに高まります。
株情報サイトや決算情報を見て「何も理由がないのに急激に株価上昇していないか?」を調べておきましょう。
過去のチャートで「理由なき急騰」を繰り返している
いちど仕手株化した銘柄は、その後も仕手株として狙われる傾向があります。
過去のチャートを見てみると、出来高の急増・理由なき急騰・急落など仕手株特有の動きを見せることがあります。
銘柄を調べる際に、仕手株にありがちな不自然なチャートになっていないか確認しておきましょう。
投資インフルエンサーが言及している銘柄かチェック
投資インフルエンサーの中には、仕手筋や宣伝役を担う人もいます。
「○○さんがおすすめの銘柄って言ってるから、自分も買おう」
という風に、影響力の強い人の発言によって買いが促されることがあります。
近年ツイッターやYoutube、会員制サロンなどを中心に、投資系インフルエンサーは増えています。
もちろん投資インフルエンサーが言及しているからといって仕手株化するとは限りませんが、特定の銘柄を何度も喧伝している場合は注意が必要です。
SNSで銘柄名を検索してみて、投資インフルエンサーや周りの反応を確認してみましょう。
仕手株のデメリット・リスク
仕手株は大儲けを狙える反面、リスクも大きい投資先です。
どのようなデメリットやリスクがあるのか確認しておきましょう。
高値掴みしてしまう可能性がある
仕手筋は株を仕込んだ後、急激に株価を上昇させます。
一般投資家の目に留まる「株価上昇ランキング」に仕手株が出てくるのは、まさにこの時です。
株価上昇ランキングに入ってくるタイミングで買うと、高値掴みしてしまう可能性があります。最悪、次のタイミングには仕手筋は売り抜けて、株価急落してしまいます。
一般投資家が仕手株に気付くタイミングは、既に株価が上限まで上がっているケースがほとんどです。
買うタイミングが適切かどうかを、売買の前によく検討しておきましょう。
いつ株価上昇するかが分からない
仕手株はいつ株価が高騰するかが分かりません。
株価上昇前の仕手株になりやすそうな銘柄を見つけて、先に仕込んでおいたとしても、株価をいつ上げるかは仕手筋次第です。
仕手株の確証があるならまだマシですが、本当に仕手株かどうかわからない状態で持ち続けると資金効率が悪くなります。
好きな時に売買できない
仕手株は特別な理由もなく暴騰や暴落を繰り返すため、通常の売買取引が成立しにくくなります。
仕手筋が間に入って需給をコントロールしているときは、売買が成立しますが、仕手筋が抜けると悲惨です。
特に仕手株の最終局面である「株価急落」に入ると、ホルダー全員が売り抜けようと殺到します。結果、売買が成立しなくなり、売り抜けることすら難しくなってしまいます。
仕手株のメリット・魅力
仕手株には様々なリスクがあるため、昔から「仕手株には手を出すな」と言われます。
しかし現実には、多くの人が仕手株に魅入られて投資をしています。
仕手株には「大幅な株価上昇」「短期で利益が出る」という魔性の魅力が存在するからです。
大幅な株価上昇が見込める
仕手株は株価が3倍にも10倍にも上がるため、1度の取引で莫大な利益が見込めます。
株価が安い時に買い付けておけば、仕手筋とほかの個人投資家の後押しを受けて資産を大きく増やすことができます。
短期間で利益が出る
仕手株は株価が急上昇したあと急落します。
ほんの数日~1ヵ月ほどで株価上昇するので、上昇する直前を狙って投資できれば、短期間での利益を狙えます。
仕手株で稼ぐためには?
仕手株には様々なリスクがありますが、「どうしても仕手株をやってみたい」と思う人のために、仕手株で稼ぐための情報を提供している人物やサイトを紹介します。
仕手株待ち伏せ法
投資系Youtuberの「タカニキ」は、個人投資家でも仕手株で儲ける「仕手株待ち伏せ法」というやり方を考案しています。
仕手株待ち伏せ法のポイントは以下の通り。
・月足チャートを見て「材料なしで急騰」している形跡が何度もある銘柄を探す
・次の急騰前に買っておいて持ち続ける
特に業績がずっと赤字で、定期的に「急騰→下落」を繰り返している銘柄は見込みがあります。
急騰したらすぐに売って、ふるい落としに巻き込まれないように注意が必要です。
仕手株について理解を深める
仕手株で利益を得るためには、仕手筋の考えや行動原理を理解する必要があります。
そんな仕手筋の動きや仕手株の研究をしているのが、中川圭介です。
中川圭介は日本の経営アドバイザー・経済アナリスト。「仕手株でしっかり儲ける投資術」という仕手株を用いた投資法の解説本も出しています。
ネットには仕手株の情報をまとめたサイトもあります。
・仕手株.コム
https://xn--7mq578b3ie.xn--tckwe/
・仕手株まとめサイト
https://sitekabu.net/
・恐るべき注目銘柄株情報
https://kabu-sokuhou.com/
なおネットの情報にはデマも横行しているため、情報の真偽を見分けるのも大事です。
情報ソースを見たり、考えを深めたりして、自分なりに仕手株を理解するようにしましょう。
仕手株のまとめ
仕手株は株価が操縦されている可能性があり、投資初心者が手を出すのは危険です。
しかし仕手株には短期的に大きな利益を狙える魅力があります。上手く活用すれば資産を一気に増やせるのも事実。
もし仕手株を狙う場合は、情報収集を怠らないようにしておきましょう。
『仕手株』の口コミ
口コミ一覧