- 資産倍増を叶える成長株の見つけ方
- 成長株を見分ける5つのポイント
- 【実践編】成長株の見つけ方 スクリーニング~銘柄の絞り込み
- 成長株に投資する時のコツ
- 成長株を見つけるの役立つツール・サイト
企業の成長と共に株価高騰を果たしていく成長株。
株式を保有しておくだけで資産が増えていくのが成長株の魅力です。
成長株の筆頭「エムスリー(2413)」は、2012年~2021年の間で「株価236円→株価8,723円」まで高騰。
引用元:エムスリー(2413) 株探
飛躍的な成長を遂げる企業に投資をしておけば、数年後には億り人も夢ではありません。
今回はそんな成長株を事前に見つけるにはどうすればいいか、そのポイントと方法をお伝えいたします。
▼成長株とは
業績の伸びや事業の拡大など、将来的に成長が期待できる企業の株のこと。「グロース株」ともいわれる。成長株とよく比較される割安株は、本来持っている企業価値よりも低い評価を受けている株のことで「バリュー株」ともいわれます。
企業のファンダメンタルズ情報から、その企業が成長するかどうかを見分けることができます。
■成長株を見分ける 5つのポイント
①3期連続で増収増益
②時価総額が低い(500億円以下が目安)
③ROE(自己資本利益率)が15%以上
④自己資本比率が30%以上ある
⑤新興市場に上場している(マザーズ、JASDAQ)
まずは企業の潜在的な価値に気付くことが大事です。
ひとたび市場で注目を集めてしまうと、多くの人がその企業の価値を認識するため、新規参入が難しくなってしまうからです。
将来有望な企業をいち早く見つけるために、どのような観点で見ていけばいいのか説明します。
①3期連続で増収増益
成長株を見つけるうえで、最も重要視する指標です。
企業は業績の成長なしに大きくなることはありません。売上高や経常利益が伸びなければ、その企業は停滞、自然に淘汰されていきます。
なぜ”3年連続”の増収増益を見るのかというと、過去3年分の決算データがあれば今後の企業の成長性を予測できるからです。
仮に1年間だけ急に売上高が伸びたとしても、翌年に赤字転落したら元も子もありませんからね。
ただ、5年、7年と連続で増収増益を続けている企業は「有望株」として、他の投資家からの注目を集めてしまいます。
3年間という期間は、まさにいま成長している企業を見分けるギリギリのラインということです。
売上高成長率や、営業利益率が安定して高ければ、今後の業績の伸びに期待できます。IR情報を確認してみて、来期の業績予想も増加の見込みがあれば、さらに期待値は高くなります。
②時価総額が低い(500億円以下が目安)
時価総額が低い企業には成長余地が多く残っています。
「会社の規模を表す」とも言われる時価総額。トヨタ、ソフトバンクなどの時価総額が大きい企業は、これから株価が3倍になったり5倍になるのは難しいでしょう。
大企業はちょっとやそっとのことでは潰れない安定性はあっても、攻めた新サービスを展開していきなり業績を急伸させることは少ないからです。
一方で時価総額が低い企業は、新商品のヒットや、新サービスの拡大などによって売り上げが前年比2倍になることは大いにあり得ます。
「パズドラブーム」で売上高を10倍にしたガンホー(3765)は成長株の典型例。2012年から2013年の間で株価は100倍になりました。
時価総額が低い企業の株式は流動性が低くなりがちですが、株価が安い「低位株」のうちは、機関投資家の参入が少ないと言われています。
時価総額が低いうちに投資をしておけば、企業が成長した時には機関投資家が参入してくるので、さらに大きな成長も期待できるでしょう。
③ROE(自己資本利益率)が15%以上
成長する企業は稼ぐ力が高いです。
これを「収益性が高い」と表現します。
収益性の高さを示すのが「ROE」という指標。
ROEは(利益÷自己資本×100)で計算され、この数値が高いほど「少ない自己資本で純利益を生み出せる企業」と見なされます。
一般的にROEが10%あれば優秀な企業と称されます。
勢いのある成長株を見つけるために、通常よりも少し厳しめの「ROE15%以上」という基準でチェックしてみましょう。
④自己資本比率が40%以上ある
自己資本比率は会社の財務健全性を表す指標です。
成長株は「業績がまだ不安定な企業」であっても投資対象になりますが、あまりにも財務状況が悪い企業への投資は避けたいところです。
企業の自己資本比率を見れば、企業の倒産リスクを推し量ることができます。
自己資本比率は(自己資本÷総資本×100)で算出され、自己資本比率が高いほど安定した経営を行なっていると判断されます。
自己資本比率が高い企業は他社からの借り入れも少ないので、外部要因による倒産の可能性も低いです。
「経営が安定している方が良いなら、自己資本比率がとにかく高い企業を見ればいいんじゃないの?」
と思いかもしれませんが、そう一概には言えません。
自己資本比率が高い企業の中には、「成長のための投資に積極的ではない企業」が含まれる可能性があるからです。
どういうことかというと、企業の中には会社の安定性を重視したいがために、銀行融資を拒否したり、社債を発行しないことで「無借金経営」を実現しているところがあるのです。
その企業はパッと見の自己資本比率が高く見えますが、成長のために投資に回す資金が少ないため成長は鈍化します。
もちろん、「自己資本比率が高い=成長意欲がない」とは言い切れません。ただ、飛躍的な成長を遂げる企業は自己資本から投資に回す資金が多い傾向にあります。
会社の経営を傾きかけるほど投資をするのは問題ですが、企業の成長のためには人材への投資、設備への投資などは必要です。
自己資本比率は40%あれば「安定している企業」と判断できます。倒産のリスクを避けつつ、成長株を見分けるようにしましょう。
⑤新興市場に上場している(マザーズ、JASDAQ)
新興市場には発展途上の企業が多く上場します。
業績の伸びと共に株価高騰を果たすテンバガー銘柄が出ることも多く、新興市場はまさに成長株の宝庫といえます。
いまや誰もが知っている「メルカリ(4385)」や「ミクシィ(2121)」も元々は東証マザーズに上場していた銘柄。
新興市場に上場している企業は、数年のうちに大きな変化を遂げる企業も少なくありません。
以上、成長株を見つけるための5つのポイントを解説しました。
成長株は株価値上がりの期待値が高く、「大化け株特化AI」でもよく成長株が選ばれています。
では、これらの特徴から成長株を絞り込む手順を見ていきましょう。
成長株を見つける手順を解説します。
①スクリーニング ⇒ 成長株の特徴に合致する銘柄を抽出
②決算説明書から企業の今後を精査
③選定した銘柄について詳しく調べる
まずはスクリーニングを行なって、成長株の候補になる企業を絞り込みをします。
国内には3700以上の企業が上場しており、一つひとつ企業を見ていくのでは時間がかかり過ぎてしまいます。
特定の条件で銘柄を絞り込めるツールがあるので、そちらを使用するのがおすすめです。
続いて、企業の決算説明書を読んで、今後の事業計画を確認します。来期の業績予想や、今後どういったサービスの展開を考えているのか、企業が今後成長する可能性を探ります。
最後に個別銘柄について調べられるだけの情報を集めて、投資判断を行ないます。
・競合他社に比べて優位性はあるのか
・社長の経営手腕は優秀なのか
・市場規模は拡大しそうか
・etc…
ありとあらゆる情報を集めて、「コレだ!」と思う成長株を導き出します。
■成長株を見つける手順(実践編)
始めに成長株の特徴を持つ銘柄を絞り込むためのスクリーニングを行ないます。
今回は「成長株の特徴」で条件の絞り込みができる「バフェット・コード
」という無料ツールを使用します。
「FISCOのスクリーニングツール」でも絞り込みは可能なので、お好みの方でやってみてください。
バフェット・コードで抽出条件を以下のように設定します。
・売上高成長率(前々期→前期):10%以上
・売上高成長率(FY2→前々期):10%以上
(※FYは会計年度のこと)
・売上高成長率(FY3→FY2):10%以上
・純利成長率(前々期→前期):10%以上
・純利成長率(FY2→前々期):10%以上
・純利成長率(FY3→FY2):10%以上
・時価総額:50000百万円以下
・ROE:15%以上
・自己資本比率:40%以上
・優先して表示する市場:マザーズ、JASDAQ
「検索」をクリックすると、条件に当てはまる銘柄が表示されます。
今回の条件だと1件のみ該当しました(2021年10月19日調べ)。
10~20銘柄程度を抽出できるようにしておくと選択肢が広がるので、増収増益の%を適宜調節して、検討できるだけの数を出しておくとよいでしょう。
「会社名」をクリックすると、その企業の詳細なデータを確認できます。
スクリーニングをかけた銘柄の中から、成長率が高いものや、時価総額が低めの銘柄をピックアップしておきます。
次に、ピックアップした銘柄をより詳しく知るために、企業の「IR情報」から「最新の決算説明資料」を読み込みます。
決算説明資料は企業の今後の展望が期ごとに記されています。数字だけが並んでいる決算短信と異なり、企業の未来を知ることができる資料です。
決算説明資料では、来期の業績予想と、今後の事業展開の項はきちんと読み込むようにしましょう。
最後にその個別銘柄について独自に調査を行ないます。
例えば、企業の優位性は決算説明資料に書かれていることも多いですが、それが本当にそうなのか自分で競合他社を調べてみる。市場の規模は今後どうなりそうか、国策と絡めて今後の展望を予想するなど。
銘柄について情報を調べ終えてみて、「この企業は成長する!」と思える銘柄に出会えたら、ぜひ投資を行なってみてください。
なお、投資を続けていくうちに、自分なりに重要視するポイントが変わってくるかと思います。
そういう時は、スクリーニングの条件を変えて探すようにしてください。
成長株への投資を成功させるために、覚えておいた方がいいコツを5つ紹介します。
①投資計画をあらかじめ立てておく
②分散投資をする
③株価が上昇してきたら適宜利確をする
④雑誌やメディアで紹介された銘柄に手を出さない
⑤成長株特化の投資信託も選択肢としてはアリ
①投資計画をあらかじめ立てておく
成長株に投資をするときは、投資計画を立てておきましょう。
・投資期間の目安
・利確、損切りのライン
・業績の進捗をチェックする基準
・etc…
投資期間を定めておけば、価格が下落したとしてもうろたえずに済みます。
利確ライン、損切りのラインもあらかじめ決まっていれば、あとはその計画通りに投資を進めるだけです。
損切りするのは心苦しいですが、自分の思った以上に企業の成長が遅い場合は損切りも検討しましょう。無駄に株を保有し続けて資金効率を悪くするよりもマシだと考えて、前向きな損切りができると良いですね。
成長株の投資期間の目安は人によって、銘柄によって様々ですが、3年間をひと区切りとする投資家が多いです。
もちろん、事業の成長性に期待できる場合は10年以上を目安に投資しても問題はありません。
②分散投資をする
成長株に投資するときは、分散投資をしておくことをオススメします。
分散投資をしておけば、他の銘柄が思うように成長しなかったとしても、一つの銘柄で他の損失を帳消しにできる可能性が高くなるからです。
リスクを分散させつつ、成長する期待値の高い銘柄に投資できれば、最終的なリターンをプラスにすることができるでしょう。
株価が低い「ボロ株」から奇跡の成長を遂げる銘柄もあるので、選択肢に入れてみるのもよいでしょう。
③株価が上昇してきたら適宜利確をする
成長株の中にはずっと株価が上昇していく銘柄もあれば、急激に株価が騰がって急落する銘柄もあります。2013年のガンホーは良い例です。
チャートの天井で売り抜けることを狙うと、売買のタイミングを逃してしまうことがあります。
株価がじわじわと上昇してきたら、ある程度利確をして、収支をプラスにできるだけのリターンを確保しておきましょう。
リターンを確保したら、また次の成長株を探せば良いのです。
④雑誌やYoutube、大手メディアで紹介された銘柄に手を出さない
成長株投資は人気なので、雑誌やYoutubeでよく特集が組まれます。
特集で組まれた銘柄はその時点で多くの注目を集めるので、投資するかどうかは慎重に考えましょう。
ひとたび注目を集めると、その企業の潜在的な価値に気が付く人が増え、市場に参入してくる投資家は多くなることが予想されます。
時価総額が低い銘柄に至っては、「仕手株」として狙われることもあり、企業に対して適正な評価がされなくなる可能性も高まります。
個人メディアならともかく、大手株雑誌や、投資系Youtuberが特定の銘柄について発言したものは手を出さない方が無難です。
⑤成長株特化の投資信託も選択肢としてはアリ
資産運用会社の中には「成長株ファンド」と称して、成長株で固めた投資信託商品を販売しているところもあります。
いずれの商品も5年間で約1.5倍~2.5倍になっており、投資に時間をかけたくない方は候補として考えてみても良いかもしれません。
投資信託に投資する以外にも、株価上昇率が1,000%超えの銘柄予測に成功した「Alpha AI」というサービスもあるので、こちらも比較してみても良さそうです。
■スクリーニングソフト
・バフェット・コード
・FISCO
・チャートなび
■業績・動向を知れるサイト
・Yahoo!ファイナンス
・みんかぶ
・株探(かぶたん)
『成長株の見つけ方』の口コミ
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