株式会社さくらインベストは、大阪に本社を置く商品先物取引業者。
著名人を招いて無料セミナーを行うなど、評判が良い面もある一方で、セミナー後の勧誘や電話営業がしつこいと感じる人もいるようです。
また、過去に社長が逮捕されており、行政処分を受けています。
本記事では、株式会社さくらインベストの特徴やメリット・デメリットについて解説。併せて行政処分や迷惑電話の情報なども紹介します。
目次
株式会社さくらインベストとは？
まずは株式会社さくらインベストの概要と代表、サービス内容について見てみましょう。
また、同社は過去に社長が逮捕され、行政処分を受けています。この点についても経緯を解説。
運営会社概要
| 会社名 | 株式会社さくらインベスト |
| 本店所在地 | 〒530‐0001 大阪府大阪市北区梅田2-5-6 桜橋八千代ビル9階 |
| 福岡支店 | 〒810‐0001 福岡県福岡市中央区天神2-13-18 天神ホワイトビル6階 |
| 電話番号 | 06-6347-1680（代表） |
| フリーダイヤル | 0120-995-759 |
| FAX番号 | 06-6347-1681 |
| 資本金 | 105,000,000円 |
株式会社さくらインベストは、2010年10月に設立された商品先物取引業者です。オフィスは本店を大阪に、支店を福岡に構えています。
主な事業は、店頭商品デリバティブ取引の取扱業務および国内商品市場取引の取次業務です。具体的には、エネルギーや農産物などの商品先物取引や、CFD取引、損失限定商品先物取引といった金融商品を提供しています。
「商品先物取引業」を行うには、主務大臣（経済産業大臣・農林水産大臣）から「商品先物取引業者」の許可を受ける必要がありますが、株式会社さくらインベストは必要な許可を得ている正規の商品先物取引業者です。
補足情報ですが、「株式会社さくらインベスト」は以前に「株式会社アップルタイムズマーケット」という会社名で運営を行っていましたが、平成26年に現在変更した沿革があります。
不祥事を起こして苦肉の策として社名変更したわけではなさそうなので、特に追及することもありません。
社長は「服部美月」
さくらインベストの現在の社長は、2022年9月に就任した服部美月氏ですが、就任以前の経歴や入社時期などの情報は不明でした。
なお、公式サイトで過去に行政処分を受けたことについて、次のようなお詫びのコメントをしています。
当社は、2020年6月、損失補填等の商品先物取引法違反を原因として、経済産業省及び農林水産省より、営業許可取消等の行政処分を受けました。行政訴訟の結果、その後、取消処分は取り消され、当社は営業を継続することとなりました。
もっとも、社内調査の結果、行政処分の指摘の通り、社内に多くの法令違反があったことが判明しております。市場ルールに違反する行為は、ステークホルダーの皆様の信頼に背くものであり、決して許容されるものではありません。私は、当社の代表取締役として、お客様、取引関係者様、行政庁の皆様に、心よりお詫び申し上げます。
さくらインベスト公式サイト
過去の社員紹介
株式会社さくらインベストの実力を検証する為の肝となるのが従業員の質。
同社が出稿している求人サイトの募集要項を見ると、『入社時に、金融・投資に関する知識は必要ありません！』と記載されいてるので、勧誘電話をしてくる従業員は頼りにならないと思っておいた方が賢明でしょう。
では、運営の根幹を担う幹部の実力はどうなのか？
従業員で自ら顔出しをして、TwitterやYouTubeチャンネルなどを運営している「御堂唯也」という従業員を過去に発見。
ここまで大々的に宣伝や露出を行っているということは、株式会社さくらインベストにおいて幹部的な立ち位置にいると思われます。
御堂唯也の詳細を知りたい方は下記をご覧ください。
元代表「宮井智浩」の経歴や実績も検証しようと思いましたが、何も情報は該当せず。
株式会社さくらインベストが信頼できるか否かは、実際にサービスを利用してみないことには分からないことが判明しました。
主な無料セミナーの講師
株式会社さくらインベストは多くの有名講師を招き、無料セミナーを開催しています。
公式サイトで紹介されている講師の一部は以下の通り。
| 氏名 | 概要 |
|---|---|
| 雨宮京子 | 一日100億円動かした元カリスマ証券レディ |
| 相場 師朗 | 個人投資家の目線に立った現役トレーダー |
| 池水 雄一 | スタンダードバンク東京支店支店長 |
| 植木 靖男 | 株式評論家 |
| 江守 哲 | エモリファンドマネジメント株式会社代表取締役 |
| エミン・ユルマズ | エコノミスト・為替ストラテジスト |
| YEN蔵 | 株式会社ADVANCE代表取締役 |
なお、上記はあくまでセミナーの講師であり、株式会社さくらインベスト社員ではありませんので、注意してください。
提供サービス概要
株式会社さくらインベストでは、以下3種類のサービスを提供しています。
- CFD取引
- 国内商品市場取引
- スマートCX
それぞれの特徴を見ていきましょう。
CFD取引は「差金決済取引」の略称で、株式や債券、為替、コモディティなど、金融商品の価格変動による差益を狙う取引です。
特徴はレバレッジを効かせた取引ができる点で、証拠金の数倍の取引が可能。手元資金に対して大きな利益を狙える反面、損失も想定以上に大きくなることがあるため、注意が必要でしょう。
また、買いだけでなく、売りからも取引に入れるため、相場の方向性を適切に予測できれば、収益の機会が広がります。
株式会社さくらインベストでは、以下のような商品が取引対象。
| 分類 | 投資対象 |
|---|---|
| 金属 | 金、銀、銅など |
| エネルギー | 原油、天然ガスなど |
| 農産物 | 大豆、小麦、コーヒーなど |
国内商品市場取引とは、東京商品取引所や堂島取引所などの国内取引所で、標準化された商品を売買する取引です。
株式会社さくらインベストでは、以下の取引所における商品取引を取り扱っています。
- 東京商品取引所：ガソリン、軽油、灯油など
- 堂島取引所：とうもろこし、大豆など
スマートCXは、株式会社さくらインベストが提供する損失限定商品先物取引。新規注文時にロスカット水準を設定することで、損失を限定させる取引です。
予想通りに価格が動いた場合、利益はそのまま獲得できます。ロスカットが設定されているため、初期投資金額以上の追加預託は必要ありません。
ロスカット水準は、5%、8%、12%の3つのコースから選択できます。
行政処分や裁判歴
株式会社さくらインベストは、過去に金融商品取引法違反の疑いで捜査を受け、行政処分を受けたことがあります。
2019年、東京地検特捜部は、東郷証券の社長やさくらインベストの社長ら4人を金融商品取引法違反（損失補填）容疑で逮捕しました。
この事件で、当時の代表取締役であった宮井智浩氏が逮捕されています。
事件の概要
東郷証券の顧客が外国為替証拠金取引（FX取引）で損失を出した際、トラブル回避や取引継続のため、顧客に対して損失を補填したというものです。
これは金融商品取引法に違反する行為ですが、補填の際、株式会社さくらインベストに口座を開設させた上で、差金決済取引の利益に偽装して補填していました。
2020年6月、この事件を受け経済産業省と農林水産省は、商品先物取引業の許可を取り消す行政処分を行いました。処分理由は、顧客の損失補填に加担したことです。
その後、株式会社さくらインベストは国に対して行政訴訟を起こし、行政処分は取り消されました。
しかし、公式サイトで現社長の服部美月氏が「社内調査の結果、行政処分の指摘の通り、社内に多くの法令違反があったことが判明しております」としており、違反行為が無かったわけではありません。
株式会社さくらインベストの評判
続いて、株式会社さくらインベストの評判を調査したので説明します。
良い口コミは無料セミナーについてが大半ですが、セミナー後の勧誘がしつこいという口コミもあるため、参加には注意が必要でしょう。
また、電話営業を行っているらしく、こちらの評判が大変悪いです。それぞれの口コミを見てみましょう。
良い口コミ
株式会社さくらインベストは、定期的に著名な講師を招いたセミナーを開催しており、評価する声があります。
特に、知名度の高い経済評論家やアナリストの講演を無料で聴講できる機会は貴重であり、多くの参加者から好評を博しているようです。
具体的には、セミナーの内容が充実している点、講師の説明が分かりやすい点、運営がスムーズに行われている点などが挙げられます。
ただし、無料セミナーで参加者を集めて、後に投資を勧誘するビジネスモデルである点には注意が必要です。
悪い口コミ
主催？のさくらインベストの注意書
— Kei (@yuka_pin84) September 12, 2024
「当セミナーは商品先物取引の契約等の締結を勧誘する目的がございます」
だそうです
参加費無料だけど”勧誘”には気をつけてね
NISAよりよっぽど不確実な先物取引への勧誘ですよ https://t.co/Z6ksHo5L2l
さくらインベストは、無料セミナーで多くの参加者を集めていますが、セミナー後の自社サービス勧誘がしつこいという口コミが見られます。
ビジネスである以上、ある程度の勧誘は仕方ないと言えるかもしれません。しかし、セミナー後だけでなく、電話での勧誘が継続的に行われるケースもあるようです。
これらの口コミを踏まえると、セミナーに参加する際は、後々の強い勧誘があることを覚悟しておく必要があるでしょう。
迷惑電話がやばい
株式会社さくらインベストは、迷惑電話が多いという口コミが多数見受けられます。
具体的には、「突然電話がかかってきて、投資や資産運用の話を延々とされる」「相手の都合を考えずに、長時間に渡って勧誘を続ける」といった内容です。
突然電話が来ると、自分の個人情報が漏れたか不安に感じる人もいるでしょう。高校名簿や電話帳など、注意していても電話番号が漏れてしまうケースは少なくありません。
商品先物取引法では、2度と電話してこないよう業者に伝えると、業者は勧誘電話をかけてはならないことが定められています。不要な勧誘電話を受けた場合は、はっきりと断り、今後連絡してこないよう伝えましょう。
それでも、しつこく勧誘電話をかけてくるようであれば、商品先物取引業の管轄である経済産業省の専用部署に相談することをおすすめします。
ウルフ村田との共同セミナー
株式会社さくらインベストは、ウルフ村田氏との共同セミナーも行っています。しかし、ウルフ村田氏は裁判や経歴詐称などのトラブルの噂もあり、単純に信頼してよい講師とは言えません。
ウルフ村田氏に関する口コミを見ると、「騙された」「本人は売買していない」など、厳しい意見が相次いで見られます。
セミナー講師の選定基準は明確にされていませんが、知名度や話題性が重視され、講師の信頼性について軽視されている可能性があります。講師が信用できる相手か、内容を見極める必要がありそうです。
ウルフ村田の詳細は下記をご覧ください。
株式会社さくらインベストの評価
次に株式会社さくらインベストの評価について解説します。
評価できる点は、著名講師を呼んで行うセミナーが無料で参加できることでしょう。一方、同社は商品先物取引業者であり、商品先物の投資を行わない人には利用する必要がない会社といえます。
この点を踏まえて、メリットとデメリットをそれぞれ見てみましょう。
メリット
株式会社さくらインベストのメリットとしてまず挙げられるのは、経済評論家やアナリストなど、多岐に渡る分野の専門家による無料セミナー。
投資の基礎知識から応用、最新の市場動向まで、幅広い内容を学べます。投資初心者にとって、基礎知識を学ぶ機会は非常に重要です。
また、同社では商品取引のサービスが利用可能。商品先物投資は株式や為替とは異なる動きをするため、分散効果が得られる可能性があります。
金のように継続的に値上がりをしている資産もあり、同社ではこれらの商品先物取引を行えますね。
デメリット
株式会社さくらインベストのデメリットとして、まず挙げられるのは、 セミナー後や電話での勧誘がしつこいという点です。無料セミナーは投資の基礎知識を学ぶ良い機会ですが、その後の勧誘が強引だと感じる方もいるようです。
また、 商品先物取引は株式やFX投資に比べて情報が少なく、難易度が高いという側面も持ち合わせています。価格変動の要因が複雑で、分析が難しいという特性も…
さらに、株式会社さくらインベストで取り扱っているCFD取引は、 ハイリスク・ハイリターンであることを理解しておく必要があるでしょう。
CFDはレバレッジをかけられるため、大きな利益を狙える一方、損失も大きくなる可能性があります。投資初心者の方が、内容を理解しないで手を出す取引ではありません。
最後に、同社は過去に行政処分を受けているという事実も忘れてはなりませんね。信頼できる業者か見極める必要があるでしょう。
株式会社さくらインベストがおすすめな人
株式会社さくらインベストは、あくまで商品先物取引の会社であることを理解しておく必要があります。そのため、商品先物取引を理解している人や、やりたい人には向いていると言えるでしょう。
また、 有名講師のセミナーに参加したい人も向いていると言えるでしょう。著名な講師を招いて、投資初心者でも楽しめるセミナーを定期的に開催しています。
しかし、 商品先物取引は投資初心者や内容を理解していない人が行う取引ではないことを強調しておきます。株式投資などに比べて情報が少ないため、理解しないまま始めるのは大変危険です。
『株式会社さくらインベスト』の口コミ
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