「最も予測が当たる経済アナリスト」。この異名を背負うのが中原圭介氏です。
その異名を聞いた瞬間、「ああ、また『自称・予言者』なのかな…」と眉をひそめる方も少なくないでしょう。ですが、「本当かよ?」と思いつつも、気になってしまうものです。
結論からいえば、中原氏は独自のアプローチで過去に精度の高い予測を複数回しています。
ただし「財政破綻論」や「デフレ論」で敵も多く、盲信は危険です。
この記事を読めば、中原氏の人物像から評判の真相、分析アプローチ、そしてその情報をどう活用すればよいのかまで、まるっとご理解いただけます。
それでは、最も当たると評判の経済アナリストの実像を解き明かしていきましょうか。
経済金融アナリスト中原圭介の経歴と投資実績

まず、中原圭介氏が一体何者なのか、その骨格となる経歴と投資哲学から見ていきましょう。
どんな人間も、その歩んできた道に思考のヒントが隠されているものです。
大学卒業から現在までのキャリア
「システムブレーン」や「東洋経済オンライン」などによると、中原氏の経歴は下記のとおりです。
生年月日 | 1970年 |
出身地 | 茨城県 |
学歴 | 慶應義塾大学文学部卒 |
職歴 | ・短資会社 ・外資系金融機関 ・茨城県土浦市役所の税務課 ・2006年「アセットベストパートナーズ」を設立 |
1970年に茨城県土浦市で生まれた中原氏は、慶應義塾大学文学部で歴史学を専攻。
経済学ではなく歴史学の出身というのが異色ポイントです。
その後は短資会社や外資系金融機関に勤務し、さらに市役所の税務課職員という異例の経歴を歩みます。
2006年にはコンサルティング会社「アセットベストパートナーズ」を設立し、経済アナリストとして活動。
さらに総合科学研究機構特任研究員やファイナンシャルアカデミーの特別講師を務めるなど、多方面で影響力を持ってきました。
歴史学の視点と現場感覚をあわせ持つキャリアは、中原氏の「独自の経済分析」に直結しています。
投資スタイルは「学際的アプローチ」と「経済予測脳」
中原氏の投資スタイルは、いわゆる「データ至上主義」のエコノミストとは一線を画します。
中原氏が重視するのは、歴史、哲学、心理学、人口動態、技術革新といった、一見すると経済とは直接関係なさそうな分野からの洞察です。
これが「学際的アプローチ」。
この学際的アプローチという思考プロセスによって、未来を予測するのが「経済予測脳」。
中原氏は、経済学単独では未来を予測することは不可能であると主張します。
だからこそ、
- 過去の歴史はどうだったか(歴史学)
- 人々はどのような心理で動くのか(心理学)
- 物事の本質とは何か(哲学)
といった、複合的な視点が重要だと説いています。
これは、GDP成長率や株価の変動などを見る従来の市場予測とは一線を画すスタイルです。
そうした数字やデータを追うのではなく、経済を生き物と捉え、人間の営みそのものに目を向け、数十年単位の大きな社会の変化の波を捉えようとする方法になります。
壮大すぎて少し煙に巻かれたような気分になる人もいるかもしれませんが、このスケールの大きさが中原氏の分析の真骨頂なのです。
「最も予測が当たる経済アナリスト」という評価を受けた実績
中原氏が、「最も予測が当たる」といわれる所以となった、具体的な予測実績を見ていきましょう。
- 米国住宅バブル崩壊(2008年):サブプライム危機を早期に予測したとされ、金融業界から注目を浴びた
- 円高トレンドの終焉を的中(2013年): 「2013年は円安に転換する」と明言。実際に1ドル=87円台から105円台へと円安が進行
- 消費税の先送り(2014年):日本経済の景気失速と消費増税(8%から10%へ)の断念を的確に予見
- 原油価格の急落(2014年):原油価格の急落を事前に予測
- 円高・株安を予測(2016年): 「円高トレンドに転換し株価は大幅下落する」と予測し、日経平均が2万円近くから1万5,000円割れまで下落した局面と一致
これらの実績を見る限り、「最も予測が当たる」という評価は、決してメディアが作り上げた虚像ではないようです。
もちろん、百発百中というわけではないでしょうが、世界経済の大きな転換点を捉える嗅覚は、確かに非凡なものがあるといえるでしょう。
中原圭介の評判を徹底分析|良い評判 vs 悪い評判
中原圭介氏の実績はわかりました。
では、世間の人々は中原氏をどう見ているのでしょうか?
SNSなどに散らばる生の声を集めて、中原氏の評判を「良い面」と「悪い面」から解剖してみましょう。
良い評判・口コミ(予測の精度・わかりやすさ)
まずはポジティブな意見から。やはり、その予測精度を評価する声が目立ちます。
過去の大きな予測を的中させてきた実績は、多くの人々の信頼につながっているようです。
また、中原氏の解説の「わかりやすさ」や「的確さ」を評価する声も多数見受けられます。
専門用語を多用せず、物事の本質をシンプルに語るスタイルが、経済に詳しくない層からも支持されていることがうかがえます。
歴史や哲学といった身近なテーマを交えながら解説する「学際的アプローチ」が、ここでも功を奏しているのかもしれません。
さらに、中原氏の意見そのものに賛同する声も。
中原氏が一貫して主張する政策の失策による国民へのツケは、多くの方が肌で感じている実感と一致するため、共感を呼びやすいのでしょう。
悪い評判・口コミ(財政破綻論者・ネガティブな声)
一方で、当然ながら中原氏に対する批判的な意見も存在します。
とくに、日本の財政状況について悲観的な見方をすることが多いためか、「財政破綻論者」と揶揄する声が散見されます。
「日本の財政は破綻しない」と考える立場の人から見れば、中原氏の警鐘は「的外れ」で「ネガティブすぎる」と批判の的になるわけです。
評判まとめ|信頼と疑念が交錯する立ち位置
中原氏の評判をまとめると、「好きか嫌いかが極端に分かれる人物」という立ち位置ですね。
- 信奉者から見れば:大局観を持ち、本質を見抜く慧眼の持ち主。メディアや御用学者に流されない、孤高のリアリスト
- 批判者から見れば:いたずらに不安を煽る財政破綻論者。デフレを望む悲観論者
発言のスタンスがはっきりした人物ですので、その評価は受け取る側の体質(経済思想)によって判断が分かれる、ということなのでしょう。
中原圭介の「今」を知る【主要な情報発信メディア】
ここでは、中原圭介氏が情報発信の拠点としている主要なメディアをご紹介します。
「中原氏の考えに触れるにはどこを見ればいいのか?」
そのようなときの参考にしてください。
メインプラットフォーム:note
現在の中原氏の活動の中心となっているのが「note」です。
2025年6月から開始とのことでまだ数記事しかありませんが、これからの投稿に注目したいです。
現状だと『人生が豊かになる株式投資』というタイトルで連載をしています。

リアルタイムの考えを知る:X(旧Twitter)

中原氏のXは速報性が高く、中原氏の関心事がどこにあるのかを見るのに便利です。
日々のニュースや感じたことをリアルタイムでつぶやいていますので、noteと合わせてフォローすれば、中原氏の思考をより立体的に捉えられるでしょう。
体系的に学ぶなら:書籍
中原氏の思考の全体像や、背景にある哲学を体系的に学びたいのであれば、やはり書籍が最適です。
これまで多数の著書を出版しており、Amazonの著者ページで確認できるだけでも出版した書籍は42冊。
テーマも多種多様で、経済の大きな流れや社会構造の変化、個人の資産運用や生き方まで、多角的な視点で解説されています。
例えば、『経済予測脳で人生が変わる!』は、中原氏の思考のエッセンスが詰まった代表作といえるでしょう。

『AI×人口減少 これから日本で何が起こるのか』では、タイトル通り、AIと人口減少による日本の未来予想がテーマです。

書籍ではこうした「中原ワールド」というべき、思考や哲学が体系立ててまとまっているため、深い学びを得たいなら一番おすすめです。
コラム連載やブログも参考に
現在は更新が止まっているものも多いですが、過去のコラムやブログも、中原氏がどのような問題意識を持って情報を発信してきたかを知る上で非常に参考になります。
- 東洋経済オンライン『中原圭介の未来予想図』
- PRESIDENT Online
- ブログ『中原圭介の「経済を読む」』
これらの過去記事を読むと、中原氏が一貫して「実体経済」や「国民生活」を重視してきたことがよくわかります。
ブレない軸を知る上で、貴重な資料となるはずです。
【結論】中原圭介は信頼できるアナリストか?
中原圭介氏についてまとめると以下のとおりです。
- 信頼できる点:過去の予測精度は高く、独自のフレームワークに裏付けられた洞察を持つ。とくに2013年・2016年の為替・株価予測は的確
- 注意すべき点: 一部では財政破綻論に偏りすぎとの批判もあり、極端なシナリオをそのまま信じるとリスク大
結論として、中原氏は「盲信する対象」ではなく、「複数の情報源の1つ」として活用すべき存在です。
その分析は独自性が高く、相場の転換点を考える上で有力な材料となりますが、最終判断はあくまで自己責任。
よって、中原氏の情報は「きっかけ」でしかありません。
提供された情報を「答え」としてではなく、思考を始めるための「問い」として活用すること。
それこそが、最も予測が当たるアナリストと評価される中原氏と、賢く付き合う方法なのではないでしょうか。
『アセットベストパートナーズ株式会社 Webサイト』の口コミ
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