米国一強の終焉が囁かれるなか、「グローバル投資の旗手」として注目される志村暢彦氏。
機関投資家としての実績や経歴、そして “ 志村銘柄 ” と呼ばれる推奨10銘柄の信頼性は本物なのでしょうか。
そこで本記事では、彼の経歴・活動実績・銘柄選定の根拠をもとに、評判の裏側まで徹底検証。
投資に惑わされない視点を養うためにも、ぜひ最後までご覧ください。
志村暢彦とは何者か?プロフィールと経歴

まずは、志村暢彦氏は「しむら のぶひこ」がどのような人物かや、その活動について解説していきます。
プロフィール
志村氏は1974年神奈川県の生まれ。国内外の金融機関で実績を積んだファンドマネジャーです。
所属先は、信金中央金庫やニッセイアセットマネジメント、さらにロンドンのニッセイ・シュローダーズ・アセットマネジメントなどがあります。
2013年にはスカイキャピタルグループを設立し、機関投資家だけでなく、富裕層や企業経営者の資産運用をサポート。
グローバル株式のアクティブ運用を専門とし、投資銀行やヘッジファンド、公的機関などとの連携も豊富。
現在は、株式会社ファーストパートナーズのチーフ・ストラテジストとしての活動が中心です。
また、2023年からスタンフォード大学アジア太平洋研究所の客員研究員として、最適な資産形成の研究に取り組んでいます。
出身大学や職務経歴の詳細
志村氏の出身大学についての情報は見つかりませんでした。
ただし、先にもお伝えしたように、2023年より米スタンフォード大学アジア太平洋研究所の客員研究員として、日本人の最適な資産形成の実践について研究を行っています。
経歴は以下のとおり。
年 | 会社/団体 | 役職/役割 |
---|---|---|
1997年 | 全国信用金庫連合会(現 信金中央金庫) | 入社 |
2001年 | ニッセイアセットマネジメント | 入社 |
2010年 | ニッセイ・シュローダーズ・アセットマネジメント(ロンドン) | 入社 |
2013年 | スカイキャピタルグループ株式会社 (現 スカイ・インベストメント・マネージャーズ株式会社) | 創業 |
2019年 | Oxford Club Japan | チーフ・ストラテジスト |
2024年10月 | 株式会社ファーストパートナーズ | チーフ・ストラテジスト |
上記のように志村氏は金融のプロとしての経験がしっかりあり、経歴に関しては間違いない人物なのは分かります。
ただし、ファンドマネージャー時代のパフォーマンスは不明です。
誇れるような成績や受賞歴があれば開示すると思うのですが…。
YouTubeでも活動
志村氏は株式会社ファーストパートナーズのストラテジストとして、同社のYouTube番組にも出演しています。

志村暢彦氏は、YouTube番組「志村暢彦の未来投資FORESIGHT」を通じて、資産形成に役立つグローバルな投資戦略を発信。
スタンフォード大学での研究経験を背景に、米国株を中心としたマーケット動向や企業のイノベーションが投資に与える影響をわかりやすく解説しています。
番組のコンセプトは「グローバル視点で築く、未来の資産形成」で、長期的な視野に立った資産運用の考え方を重視しているようです。
2024年11月スタートと開始したばかりで、動画本数は15本と少ないです。
また、ダイジェスト版も多く、本編は「FPメディア」にアクセスして会員登録しないと視聴できないようになっています。これはかなり面倒ですね…。
出版している書籍とその評価
志村氏は、『個人投資家もマネできる 世界の富裕層がお金を増やしている方法』という書籍を出版しています。

こちらの書籍は志村氏が提唱する「グローバル投資」を学べる一冊。
米国だけでなく、その他の国にも投資して利益を上げる国際分散投資の手法が注目を集めています。
Amazonベストセラー第1位(ビジネス・経済カテゴリー)を記録し、テレビ東京『モーサテ』で話題に取り上げられるなど、投資家から注目度が高い一冊です。
楽天ブックスや紀伊國屋書店でも売れ行きが好調で、増刷が続いていると報告されています。
Amazonのレビューの総合評価は「4.0」で、「外国株投資を検討している層にとって分かりやすい」「富裕層の投資手法を学べる」といった肯定的な意見が多く見られます。

図解が積極的に使用されており、初心者にも読みやすくわかりやすい内容になっているようですので、国際分散投資を学びたい方は手にとってみても良いのではないでしょうか。
志村暢彦の評判・口コミ
志村暢彦氏個人に対する直接的な口コミはほとんどありません。
そこで、著書『個人投資家もマネできる 世界の富裕層がお金を増やしている方法』の口コミをもっと掘り下げていきましょう。
良い口コミ


志村氏の著書は、グローバル投資の重要性とその具体的な手法を明快に解説している点で高く評価されています。
とくに、日本株や米国株に偏りがちな投資家に向けて、英国・フランス・ドイツ・インド・チリ・台湾といった国々への国際分散投資を提案し、新たな視点を提供している点が好評です。
投資経験者からは「投資の幅を広げるきっかけになった」「知らなかった投資手法が勉強になった」との声が多数。
また、具体的な方法が記されているため、「これならできそう」「続けられそう」と感じた読者も多いようです。
悪い口コミ


一部の読者からは「やや難しい」との指摘も見受けられます。
とくに、カバードコール戦略といったオプション取引に関する内容は、投資初心者には理解しづらく、実践のハードルが高いと感じる人もいるようです。
紹介されている銘柄の中には日本国内の証券口座では購入できないものも含まれており、「普通の証券会社では実践が難しい」との意見も見られました。
さらに、「1回読んだだけでは内容が頭に入ってこない」「専門用語が多く、繰り返し読まないと理解できない」といった声もあり、知識の浅い読者には不満を与えているようです。
話題の「グローバル投資【最強の10銘柄】」とは?

最強の10銘柄とは、志村暢彦の著書『個人投資家もマネできる 世界の富裕層がお金を増やしている方法』内で紹介されている銘柄を指します。
ここでは、その銘柄について詳しく解説していきます。
注目されてないが世界的には超優良な企業で中心
志村氏の推奨する10銘柄は下記のとおりです。
銘柄名 | ティッカーシンボル | 概要 |
---|---|---|
LVMHモエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン | LVMUY(米国OTC市場) | 高級ブランドグループ(ワイン・スピリッツ、ファッション・革製品、香水・化粧品、時計・宝石など)39 |
リオ・ティント | RIO(NYSE、LSE、ASX) | 鉱業・金属会社 |
エアバス | EADSY(米国OTC市場) | 航空宇宙・防衛企業 |
ブリティッシュ・アメリカン・タバコ | BTI(NYSE、LSE) | たばこ会社 |
インフォシス | INFY(NYSE、NSE、BSE) | インドのITサービス企業 |
ソシエダード・キミカ・イ・ミネラ・デ・チリ | SQM(NYSE) | チリの化学・鉱業会社(リチウム、カリウムなど) |
台湾積体電路製造(TSMC) | TSM(NYSE、TWSE) | 世界最大の半導体ファウンドリ |
ミュンヘン再保険 | MURGY(米国OTC市場) | ドイツの再保険会社 |
ジボダン | GVDNY(米国OTC市場) | スイスの香料・香粧品原料メーカー |
フェラーリ | RACE(NYSE、MTA) | イタリアの高級スポーツカーメーカー |
上記の銘柄は、今後の世界経済と社会において重要となる「社会的インフラ」と「格差社会」という2つのテーマに着目して選ばれています。
エヌビディア(NVDA)やマイクロソフト(MSFT)、Amazon(AMZN)などの米国のスター企業は選ばれていませんが、各国の優良企業が選出されているのが特徴です。
例えば、オーストラリアの「リオ・ティント」。
あまり有名でないかもしれませんが、世界有数の鋼業・金属会社として資源株としては優良企業として知られています。
また、誰もが知っているイタリアの「フェラーリ」。
NYSE(ニューヨーク証券取引所)に上場していますので、投資できます。
志村氏の推奨10銘柄は、こうした世界の優良企業へ国際分散投資としていくのが特徴です。
投資戦略は長期・分散・リスク管理
志村氏の投資戦略は長期・分散・リスク管理であり、「5・3・2」というルールを使用するのが特徴です。

上記のように、リスク管理(資産のバランス)を「5・3・2」のピラミッド型にして運用するというものです。
「5」の部分:保守的な投資。値上がり益と配当金で年率10~12%を狙います。
「3」の部分:積極的な投資。テンバガー(10倍株)で年率10~20%を狙います。
「2」の部分:超積極的な投資。ハイリスクな投資で年率20~50%超を狙います。
その他、「1銘柄の投資資産は全体の4%以内」・「資産全体の20%は現金買付余力にする」といったルールもあります。
実績はどうか?推奨10銘柄のパフォーマンス
志村氏が著書で推奨する10銘柄の具体的なパフォーマンスは不明。
一部の書評では、これらの銘柄がS&P500を上回る可能性が示唆されていますが、具体的な数値や検証結果は確認できませんでした。
そこで10銘柄の1年チャートを確認してみましたが、下落している銘柄が多かったです。
例えば、高級ブランドのルイヴィトンの「LVMHモエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン」。

1年チャートでは下落トレンドになってしまっています。
また、インドのIT企業である「インフォシス」。
2024年の年末あたりからインド株全体が不調なのもあり、大きく下げてしまっています。

もちろん中には上昇している銘柄もありました。
ただし、全体的には下落している銘柄のほうが多かったですね。
志村氏の推奨10銘柄でポートフォリオを組んでも、利益は出ないのではないでしょうか。
米国市場が不調な今だからこそ、こういう国際分散投資に魅力があるわけですが、このパフォーマンスだと、うーんと唸ってしまいます。。。
志村暢彦は信頼できる投資家か?結論と見解
志村暢彦氏は、信金中央金庫やニッセイアセットマネジメント、ロンドンでの海外勤務など豊富なキャリアを持つファンドマネジャーです。
口コミでも「詐欺」や「怪しい」などの悪評もないため、信頼性の高い人物といえるでしょう。
志村氏の発信する情報はグローバルな視点で分散投資が中心。
よって、国際分散投資を学びたい方におすすめです。
とくに、米国や日本以外の投資先についての知識を深めたい方に向いているかと思います。
一方で、初心者には難解な部分もあるため、基礎知識がある人に特に適しています。
まずは、YouTubeでどんな情報を発信しているのか確かめてみるのが良いでしょう。
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