金(ゴールド)が熱い!金投資の方法と魅力・注意点を解説【注目銘柄も紹介】

金(ゴールド)が熱い!金投資の方法と魅力・注意点を解説【注目銘柄も紹介】

「資産としての価値がゼロになることがない」

「価格が上昇している」

などといった理由で「金」の投資が注目されています。

「金」というと、「金地金(インゴット)」や「金貨」を思い浮かべる人もいるかもしれません。

ですが、金の投資には他にもさまざまな方法があるのです。

金投資にはどのような方法があって、どのような魅力と注意点があるのか、金投資の注目銘柄は何か、わかりやすく解説していきます。

「金価格に連動する金融商品」と「金の現物」を買う2種類の方法がある

金に投資する方法には大きく分けて2種類があります。

①金価格に連動する金融商品を買う方法

②金の現物を買う方法

①の金価格に連動する金融商品には、金価格に連動することを目指して運用される「投資信託」「ETF(上場投資信託)」があります。

②の金の現物には、「金地金」「金貨」を購入するほか、毎月一定額ずつ金現物を積立購入する「純金積立」などがあります。

■【図表1】金投資の方法

特徴メリットデメリット
金価格に
連動する
金融商品
投資信託金ETFに投資・少額から
 積立投資ができる
・保有期間中に
 信託報酬がかかる
・金現物を引き出せない
金鉱山などに投資
ETF
(上場投資信託)
金価格に連動するETF・リアルタイムに好きな
 タイミングで売買できる
・保有期間中に
 信託報酬がかかる
金現物を
購入する
金地金・金貨金地金や金貨を購入・金現物を手にできる・盗難リスクがある
・購入・売却時に
 手数料がかかる
純金積立金現物を積立購入・少額から投資できる
・現物を引き出せる
・管理料や積立などの
 コストがかかる

これから金投資の方法について、ひとつずつ解説していきましょう。

投資信託:少額から一定額ずつ積立投資ができる

金価格に連動する金融商品の代表格が「投資信託(ファンド)」です。

投資信託を活用して金に投資するメリットとして、少額から毎月一定額ずつ積立投資ができる「投信積立」を利用できることが挙げられます。

一定額ずつ自動的に購入して積み立てるので、基準価額(投資信託の価格)が高いときには少ない量を、基準価額が安いときには多くの量を購入でき、平均購入単価を平準化できる「ドルコスト平均法」の効果が期待できます。

NISAの成長投資枠の対象になっている投資信託であれば、売却益が非課税になる魅力もあります。

ネット証券の中には、最低100円から投資信託の積立投資ができる会社もあるので、少額から気軽に始めることができます。

下表は、金価格に連動する投資信託のうち、純資産残高の上位3銘柄の内容を示したものです。

■【図表2】代表的な金関連の投資信託

名称ピクテ・ゴールド
(為替ヘッジなし)
三菱UFJ 純金ファンド
(愛称:ファインゴールド)
ピクテ・ゴールド
(為替ヘッジあり)
運用会社ピクテ・ジャパン三菱UFJアセットマネジメントピクテ・ジャパン
基準価額36,211円48,889円18,672円
純資産
総額
6,974.47億円6,816.09億円1,987.09億円
信託報酬(年率)0.789%0.99%0.789%
購入時
手数料
上限2.2%上限1.1%上限2.2%
リターン1年48.08%65%35.61%
3年32.05%36.11%23.82%
5年22.12%24.35%9.91%
どんな
銘柄?
金の現物に投資し、
米ドル建ての金価格の
値動きをおおむね
とらえることをめざす
(為替ヘッジを行わない)
純金上場信託
(現物国内保管型)に投資し、
国内の取引所の金価格の
値動きをとらえることをめざす
金の現物に投資し、
米ドル建ての金価格の
値動きをおおむね
とらえることを目指す
(為替ヘッジを行う)
NISAの
成長投資枠

※2025年10月27日時点

「ピクテ・ゴールド」は、金の現物に投資し、米ドル建ての金価格の値動きに連動することを目指して運用される投資信託です。

「ピクテ・ゴールド(為替ヘッジなし)」は、為替変動のリスクをそのまま受け入れる運用を行うので、投資信託の購入時よりも為替相場が円安になれば為替差益を享受できますが、円高になると為替差損を被ります。

一方で、「ピクテ・ゴールド(為替ヘッジあり)」は、為替変動の影響を受けないよう設定されています。

「三菱UFJ 純金ファンド(愛称:ファインゴールド)」は、三菱UFJアセットマネジメントが運用するETF「純金上場信託(金の果実)」に投資し、国内取引所の金価格の値動きに連動することを目指す投資信託ですが、金現物と交換することはできません。

ETF:投資金額やNISAの成長投資枠での取引で売買手数料無料になる場合アリ

金投資の方法には、金価格への連動を目指す「ETF(上場投資信託)」を活用する選択肢もあります。

ETFとは、証券取引所に上場している、株式と同じように取引できる投資信託の一種です。

2025年10月27日時点では8本の金ETFが上場しています。

■【図表3】日本に上場している金ETF一覧

証券コード名称運用会社信託報酬(年率)
1328NEXT FUNDS 金価格連動型上場投信野村アセットマネジメント0.2%以内
1326SPDRゴールド・シェア
(注1)
ステート・ストリート
・インベストメント・マネジメント
0.4%程度
1540純金上場信託(現物国内保管型)三菱UFJアセットマネジメント0.40%
314Aiシェアーズ ゴールド ETFブラックロック・ジャパン0.20%
447Aステート・ストリート・スパイダー
ゴールド ETF(為替ヘッジなし)
ステート・ストリート
・インベストメント・マネジメント
0.17%程度
448Aステート・ストリート・スパイダー
ゴールド ETF(為替ヘッジあり)
ステート・ストリート
・インベストメント・マネジメント
0.17%程度
424AグローバルX ゴールド ETF
(為替ヘッジあり)
Global X Japan0.1775%程度
425AグローバルX ゴールド ETFGlobal X Japan0.1775%程度

※注1:外国籍のETFであるため、外国証券取引口座の開設が必要

純資産総額が上位の金ETFは、下表の通りです。

■【図表4】代表的な金ETF

名称SPDRゴールド・シェア
(注2)
純金上場信託
(現物国内保管型)
iシェアーズ
ゴールド ETF
NEXT FUNDS
金価格連動型上場投信
運用会社ステート・ストリート・
インベストメント・マネジメント
三菱UFJアセット
マネジメント
ブラックロック
・ジャパン
野村アセット
マネジメント
証券コード13261540314A1328
基準価額55,902円19,295円299.4320円15,053円
純資産総額20兆2868億円1兆355億円(注3)583.5億円484.9億円
信託報酬
(年率)
0.40%0.45%0.22%0.55%
売買単位1口1口10口10口
騰落率
(2025年6月30日)
1年25.98%26%1.54%24.45%
3年89.08%89.62%52.49%83.28%
5年143.12%139.72%83.02%115.53%
どんな銘柄?円換算した
「金地金価格
(ロンドン金値決め)」
との連動を目指す。
世界最大規模の金ETF
「グラム・円」単位の
金の理論価格との連動を目指す。
一定口数を持つと
金地金の現物を受け取れる
金現物市場の代表的な指標、
LBMA金価格(円換算ベース)の動きに
連動する投資成果を目指す
ロンドンにおけるロンドン渡し金価格の
円換算値との連動を目指す。
1g当たりの円換算レートで算出

※2025年10月27日時点

注2:外国籍のETFであるため、外国証券取引口座の開設が必要

注3:2025年9月30日時点の金額

「純金上場信託」ならば2万円弱、「iシェアーズ ゴールドETF」ならば3,000円弱程度から投資できるので、金額的に手軽な気持ちで金投資を始めることができそうです。

ネット証券では取引金額によってETFの売買手数料が無料になる会社や、NISAの成長投資枠でのETFの売買手数料が無料になる会社もあります。

なお、「純金上場信託」と「SPDRゴールド・シェア」は、金現物の裏付けがあるETFです。

純金上場信託は、現物を国内の倉庫に保管しており、一定の受益口数を持っていると金現物と交換できます。

ただし純金上場信託の場合、金現物との交換単位は1キログラム相当の口数からとなっています。

10月27日時点では、1,069口の純金上場信託を保有していると金現物と交換できる計算です。

また、純金上場信託と金現物との交換において、転換取扱手数料や貴金属地金送料、改鋳費用などが4万9,090円(税込)かかるほか、消費税なども加わり、合計すると210万円超の手数料がかかる計算になるので、あまり現実的ではなさそうです。

金地金:金現物を手にできるが盗難リスクあり

貴金属商や宝石商、デパートなどで金の現物(金地金)を購入することもできます。

金地金には主に以下の種類があります。

・1kg

・500g

・300g

・200g

・100g

・50g

・20g

・10g

・5g

500g以下の金地金を売買する際には「スモールバーチャージ」などと呼ばれる手数料がかかります。

また、金地金の購入・売却時には1件あたりの合計重量に応じた手数料もかかります。

購入した金地金を自宅で保管する場合にはコストはかからないものの、盗難リスクがあります。

金融機関の貸金庫などで金地金を保管できますが、その場合には費用がかかることにも注意しましょう。

金貨(コイン):アクセサリーとしての魅力も

金投資では、外国の政府などが発行する金貨(コイン)を購入する方法もあります。

金貨には、オーストリア政府が保証する法定通貨である「ウィーン金貨ハーモニー」や、カナダ中央政府が保証する法定通貨の「メープルリーフ金貨」などがあります。

金貨には主に以下のサイズがあります。

・1オンス

・1/2オンス

・1/4オンス

・1/10オンス

金地金や金貨には、購入時に適用される「小売価格」と、売却時に適用される「買取価格」があり、買取価格は小売価格よりも低くなることが一般的です。

金貨は、ネックレスなどのアクセサリーに加工して利用されることもあります。

なお、1/10オンス(約3g)の金貨でも7万6,000円以上(2025年10月27日時点)もするため、気軽に購入するという感じではないかもしれません。

純金積立:月々1,000など少額から積立可能

純金積立とは、毎月一定額ずつ金現物を積立購入できる金融商品です。

純金積立は貴金属商や鉱山会社、銀行、証券会社などで取り扱っています。

取扱会社によっては月々1,000円から積み立てができるところもあります。

純金積立の場合、前述した投信積立と同様に、金価格が高いときには少ない量で、金価格が安いときには多い量を買えるため、平均購入価格を平準化する「ドルコスト平均法」の効果が期待できます。

いったん純金積立の設定をすれば、あとは手間がかからないメリットがあります。

ただし、売買手数料のほか、年会費などのコストがかかるのが難点です。

金投資の注意点は?

現物資産の金は、価値がゼロになることはほぼありません。

「有事の金」と呼ばれるように、戦争など地政学的リスクが高まった場合や金融危機などの場合には、金が買われて金価格が高騰することがあります。

しかし、金価格は日々変動しているため、値下がりリスクがないわけではない点に注意が必要です。

また、預金や株と違って、金には利息や配当はつかない点も注意したいところです。

金投資で得られる利益は、金価格の値上がりによる利益(キャピタルゲイン)のみです。

さらに、金現物を自宅で保管する場合には盗難リスクにも気をつけたいです。

金現物を貸金庫などで保管することもできますが、保管の際には費用がかかります。

【まとめ】金投資はどの方法がおすすめ?

ここまで金投資の方法について紹介しましたが、当サイト編集部としては、金投資をするならまずは「投資信託」や「ETF」を活用するのがおすすめといえます。

金価格に連動する投資信託であれば、100円から積立投資ができる証券会社もあります。

ETFの場合、5万円前後の投資額が必要な銘柄もありますが、保有期間中にかかる信託報酬は投資信託よりも低く設定されています。

主なインターネット証券でNISAの成長投資枠を活用すれば、投資信託やETFは売買手数料無料で取引できます。

上述の図表2と図表4で紹介した投資信託やETFは、いずれもNISAの成長投資枠で購入が可能です。

NISAであれば売却益を非課税にできますから、どんなに大きな売却益が出たとしても、税金ナシでまるまる利益を享受することができますよ。

※本記事内で個別銘柄に言及していますが、当該銘柄を推奨するものではありません。本記事は、投資判断の参考となる情報の提供を目的としており、投資勧誘を目的として作成したものではございません。また、将来の投資成果を保証するものでもございません。銘柄の選択、投資の最終決定はご自身のご判断で行ってください。

株サイト比較ナビ 編集者

株サイト比較ナビ

2016年に本サイトを設立。専門性・独自性を軸に多種多様な金融商品・サービスを調査&比較し、初心者から中上級者までの投資家の方々へお役立ち情報を提供しています。

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