インデックスファンドvsアクティブファンドの違いは?注目6銘柄も厳選紹介

インデックスファンドvsアクティブファンドの違いは?注目6銘柄も厳選紹介

投資信託(ファンド)には、「インデックスファンド」「アクティブファンド」の2種類があります。

この記事では、インデックスファンドとアクティブファンドにどんな違いがあるのか、実際の運用成績がどうなのかを比較解説しつつ、インデックスファンドとアクティブファンドの注目銘柄まで紹介します。

目次

インデックスファンドとアクティブファンドの違いとは? 

インデックスファンドとアクティブファンドの最も大きな違いは、運用の目的や方針にあります。

インデックスファンド:特定の指数と同じ値動きを目指して運用される投資信託

インデックスファンドとは、日本の日経平均株価やTOPIX(東証株価指数)、米国のNYダウ平均株価やS&P500といった特定の指数(インデックス)に連動することを目指して運用される投資信託(ファンド)です。

■インデックスファンドの特徴

・市場指数(インデックス)に連動する運用がなされていて値動きがわかりやすい

・信託報酬(投資信託の保有中にかかる費用)が比較的低い

・長期投資に向いていて安定的な資産形成に向いている

アクティブファンド:運用のプロが銘柄を選び、市場平均を上回る成果を目指す投資信託

アクティブファンドとは、市場平均を上回るリターンを目指して、「ファンドマネージャー」と呼ばれる運用のプロフェッショナルが銘柄を選定し、積極的に運用する投資信託です。

■アクティブファンドの特徴

・運用の自由度が高く、市場平均を上回るチャンスがある

・信託報酬が比較的高い(ファンドマネージャーの人件費・調査費用等がかかるため)

・ファンドマネージャーの腕次第で運用成績が変わる

インデックスファンドとアクティブファンド、どっちの投資成績が有利なの?

一般的に「アクティブファンドはインデックスファンドに勝てない」などといわれたりしていますが、本当なのでしょうか?

2種類のファンドの過去の運用実績を見てみましょう。

過去のデータと実績:インデックスファンドとアクティブファンドのリターン比較

⽣活経済研究所⻑野の「投資信託調査レポート」によると、インデックスファンドのリターンの平均は、日経平均株価、TOPIXともに、運用期間が1年でも3年でもアクティブファンドのリターンの平均を上回っています。

■インデックスファンド・アクティブファンドのリターンと信託報酬の比較

リターン信託報酬(年率)
1年3年
インデックスファンド(平均)日経225連動型20.70%13.19%0.41%
TOPIX連動型20.08%14.26%0.31%
アクティブファンド(平均)18.07%11.32%1.46%

出典:⽣活経済研究所⻑野 投資信託調査レポート「インデックスファンドとアクティブファンド〜日本株式ファンドの騰落比較と考察〜」(2025年2月4日現在)

「1年、3年ともにインデックスファンドのリターンを上回るアクティブファンドの割合」は、日経225連動型で全体の25.20%、TOPIX連動型で全体の23.44%でした。

上記から、7〜8割程度のアクティブファンドがインデックスファンドに負けていることがわかります。

さらに、世界的な調査機関であるS&P社のレポート(SPIVA®日本スコアカード(2025年中期版))によると、多くの市場においてアクティブファンドが長期的にインデックスファンドを下回る傾向が指摘されています。

ただし、これら傾向は必ずしも全ての市場や期間に当てはまるわけではありません。

たとえば、野村證券のレポート(後悔しないアクティブ・ファンドの選び方(NOMURA))では、日本株式のアクティブファンドは過去25年間で平均リターンがインデックスファンドを上回ったというデータもあります。

インデックスファンドvsアクティブファンド、結局どっちが有利?

パフォーマンスに関するデータは、評価の「時間軸」「対象市場」「評価方法」によって大きく異なる結論を導き出すことがあるので、一概にどちらが有利だとは言い切れませんが、一般的にはインデックスファンドが有利であるケースが多いです。

ただし、選ぶ銘柄によってはアクティブファンドにも可能性があるといえます。

アクティブファンドを選ぶ際には「パフォーマンスもしかり、コストに見合った優れたファンド」を探す必要があります。

インデックスファンドとアクティブファンド、どんな人に向いている?

インデックスファンドとアクティブファンドの特徴と過去の運用実績を踏まえると、それぞれのファンドに向いている人は以下のとおりです。

インデックスファンドの投資が向いている人

・投資初心者で、専門的な知識を持たずに運用したい人

・長期で資産形成をしたい人

・運用コストを抑えて効率的に運用したい人

・毎日の値動きを気にせずほったらかしにしたい人

アクティブファンドの投資が向いている人

・短期〜中期で市場平均を上回るリターンを目指したい人

・リスクの許容度が高く、価格変動リスクを受け入れられる人

・テーマ投資(例えばAIや環境問題など、特定のテーマに関連する銘柄に投資する手法)に興味がある人

・定期的にファンドの見直しや乗り換えを柔軟に行える人

インデックスファンドとアクティブファンドの有効な活用法は? 

インデックスファンドとアクティブファンドは、それぞれのファンドの特徴を踏まえた上で、「コア・サテライト戦略」を取るとよいとされています。

コア・サテライト戦略:守り重視+積極運用の組み合わせ投資法

コア・サテライト戦略とは、資産を「コア(中核)」と「サテライト(衛星)」に分け、コア部分は安定運用で守りを重視し、サテライト部分はリスクをとって積極運用で高いリターンを狙う投資方法です。

例えば、コア・サテライト戦略において以下のポートフォリオ(資産の組み合わせ・配分)が1つの目安になると思います。

・コア(運用資産の70〜80%程度):インデックスファンドで長期的に安定運用

・サテライト(運用資産の20〜30%程度):アクティブファンドで短期・中期でのリターンを狙う

コア・サテライト戦略により、リスク分散とリターン獲得のバランスをとりながら、資産全体の安定的な成長を図れます。

インデックスファンドをコアに据えて運用

初心者の方は、まずインデックスファンドでコア戦略を組み立てることをおすすめします。

そしてある程度投資経験を積んでから、サテライト戦略としてアクティブファンドに追加で投資していくと、リスクを抑えつつリターンを追求することができるでしょう。

インデックスファンドとアクティブファンドの注目6銘柄を紹介 

これまでインデックスファンドとアクティブファンドの解説をしてきましたが、では肝心かなめの話、どのような銘柄を選べばよいでしょうか?

そこでここでは本サイトの編集部が注目している6銘柄を紹介します。

長期で資産を育てるために低コストで幅広く分散投資しているインデックスファンド(3銘柄)と、ファンドマネージャーの運用哲学が明確でかつ共感しやすいアクティブファンド(3銘柄)を選んでみました。

今後の銘柄選びのひとつの目安として参考にしていただければと思います。

インデックスファンドの注目3銘柄

eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)(三菱UFJアセットマネジメント)

信託報酬年率0.05775%
純資産総額7兆5,859.86億円
騰落率6ヵ月18.89%
1年22.06%
3年89.87%
5年166.73%

※数値は2025年9月30日現在

約50ヵ国、約3,000銘柄にも及ぶ世界中の株式に低コストで分散投資できます。

SBI・V・S&P500インデックスファンド(SBIアセットマネジメント)

信託報酬年率0.0938%
純資産総額2兆3444.73億円
騰落率6ヵ月19.45%
1年22.35%
3年94.65%
5年197.43%

※数値は2025年9月30日現在

米国の代表的な株価指数「S&P500」に連動しており、低コストで米国株を幅広く分散投資しています。

eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)(三菱UFJアセットマネジメント)

信託報酬年率0.143%以内
純資産総額3992.88億円
騰落率6ヵ月11.85%
1年12.24%
3年41.63%
5年69.64%

※数値は2025年9月30日現在

日本及び世界各国の株式・債券・REIT(不動産投資信託)の8つの異なる資産に均等に分散投資し、低コストで長期的な資産形成を目指します。

アクティブファンドの注目3銘柄

コモンズ30ファンド(コモンズ投信)

信託報酬年率1.078%
純資産総額731.71億円
騰落率6ヵ月13.08%
1年8.53%
3年50.90%
5年76.75%

※数値は2025年9月30日現在

30年の長期視点で原則として30銘柄程度を対象に投資し、企業との対話を重視しながら持続的な成長を支援する、日本株のアクティブファンドです。

セゾン資産形成の達人ファンド(セゾン投信)

信託報酬年率1.54%
純資産総額4009.12億円
騰落率6ヵ月11.32%
1年9.27%
3年58.86%
5年101.03%

※数値は2025年9月30日現在

世界各国のアクティブファンドを通じて優良企業の株式を選別して投資し、リスクを抑えながら長期的に高いリターンの獲得を目指すファンドです。

キャピタル世界株式ファンド(DC年金つみたて専用)(キャピタル・インターナショナル)

信託報酬年率1.701%
純資産総額9327.22億円
騰落率6ヵ月18.24%
1年20.56%
3年82.60%
5年132.94%

※数値は2025年9月30日現在

多国籍に事業展開する企業(マルチナショナル企業)の投資に注目し続け、50年を超える長期にわたり良好な運用実績を残しているアクティブファンドです。

インデックスファンドとアクティブファンドの口コミ・評判は?

インデックスファンドとアクティブファンドの運用体験談としてSNSに投稿されている口コミ・評判を紹介します。

インデックスファンドやアクティブファンドが実際にどのように運用されて、どのくらいの運用成果を挙げているかがわかり、参考になりますよ!

インデックスファンドの口コミ・評判

■一時下落していた米国S&P500が3ヵ月でV字回復

■iDeCoで積み立てた「たわらノーロード先進国株式」が6年で約3倍に

■コアの全世界株式(オルカン)前週末比率+0.86%上昇

インデックスファンドの運用では、相場に一喜一憂せず、長期・積立投資で成功している例が多いようです。

アクティブファンドの口コミ・評判

■初めての投資の成功体験は、朝日Nvestグローバル バリュー株オープン(現:ハリス グローバル バリュー株ファンド(年1回決算型))だった

■フィデリティ・米国優良株・ファンドの成長率が193.87%で購入時の約3倍に

■【おおぶね】毎月10万円のクレカ積立で574日目にプラス15.19%の損益に

アクティブファンドの運用では、銘柄の中身や実績を調べた上で、銘柄選びを行い堅実な成果を挙げるケースが比較的多いことがわかりました。

【まとめ】インデックスファンドを主軸にアクティブファンドで機動的な運用を

インデックスファンドは低コストで分散投資ができるので、初心者や中長期の資産形成に向いています。

アクティブファンドは市場平均を上回るリターンを得るチャンスがありますが、インデックスファンドを比べてコスト(信託報酬)が高く、銘柄によって運用成績に差が出やすい点に注意が必要です。

投資を始めるならインデックスファンドで運用の軸を作り、投資に慣れてきたらアクティブファンドを取り入れて、リスクを抑えながらリターンを追求するポートフォリオを作っていくのが理想的といえるでしょう。

※本記事内で個別銘柄に言及していますが、当該銘柄を推奨するものではありません。本記事は、投資判断の参考となる情報の提供を目的としており、投資勧誘を目的として作成したものではございません。また、将来の投資成果を保証するものでもございません。銘柄の選択、投資の最終決定はご自身のご判断で行ってください。

株サイト比較ナビ 編集者

株サイト比較ナビ

2016年に本サイトを設立。専門性・独自性を軸に多種多様な金融商品・サービスを調査&比較し、初心者から中上級者までの投資家の方々へお役立ち情報を提供しています。

投資コラム 投資信託の基本知識 検証済み記事一覧

『』の口コミ

口コミを投稿する

口コミ一覧

           についての口コミを掲載しています。良かったことや悪かったこと、評判や気になる話題などをお寄せください。