アメリカの星について
米国成長企業に投資できるアメリカの星
アメリカの星とは、米国No.1の銀行を有する「JPモルガン・チェース・アンド・カンパニー」の資産部門が運用する「アメリカ成長株ファンド」の愛称です。
米国成長株の中でも“特に成長力のある企業”に投資しています。
2022年10月には、S&P500を上回る投資パフォーマンスを発揮したアメリカの星。
どんな特徴をもつ投資信託なのか、過去のパフォーマンスを挙げながら紹介します。
アメリカの星の概要
アメリカの星は、2021年1月に設立された新興ファンドです。
名称 | アメリカの星 |
---|---|
運用会社 | JPモルガン・アセット・マネジメント株式会社 |
基準価額 | 7,620円 |
純資産額 | 15.04億円 |
手数料 | 購入時手数料:3.3% 信託報酬率:1.62%(年率) |
分配金 | あり・無しの選択可能 |
運用スタイル | 米国の大型成長企業 |
公式HP | アメリカの星(りそな銀行) |
アメリカの星はまだ知名度は高くありませんが、2022年はS&P500を上回る投資パフォーマンスを見せました。
アメリカの星の投資パフォーマンス
アメリカの星は、為替リスクを考慮するかしないかで投資パフォーマンスが変わります。
為替リスクを考慮しない「アメリカの星(為替ヘッジなし)」の投資パフォーマンスは+21%。同時期のS&P500を上回るパフォーマンスを出しています。
▼アメリカの星の投資パフォーマンス(為替ヘッジあり/なし)・S&P500比較チャート
出典:Yahoo!ファイナンス
その一方で、アメリカの星(為替ヘッジあり)は、S&P500の投資パフォーマンスを10%ほど下回る結果に。
2022年3月以降の円安進行に伴い、為替ヘッジのあり/なしによって、アメリカの星の投資パフォーマンスは左右されています。
アメリカの星の特徴
アメリカの星は、2021年に設立されたばかりの新しい投資信託です。
どんな特徴があるのか見ていきましょう。
米国の成長株に投資を行なう
アメリカの星は、米国の大型成長株への投資を行ないます。
米国の大型成長株式は、世界株式や米国株式市場全体と比べても良好なパフォーマンスを実現しています。
AppleやAmazonを筆頭に、米国からは革新的な製品やサービスを生み出す企業が誕生しやすいです。
アメリカの星では、世界をけん引している米国の成長株を中心に投資が行なわれます。
J.P.モルガン・アセット・マネジメントが運用を行なう
アメリカの星の運用を担当するのは、J.P.モルガン・アセット・マネジメントです。
J.P.モルガン・アセット・マネジメントは、米国を代表する資産運用会社です。
JPモルガンは「米国株式の運用に強い」という特徴を持ちます。
すでにほかのファンドで取り入れている「米国大型グロース株式戦略」は、ほかの大型米国株を上回る投資パフォーマンスを発揮。
アメリカの星では、JPモルガンが長期的な資産形成を目標に資産運用を担ってくれます。
為替リスクを考慮した投資信託商品がある
アメリカの星は、為替リスクを考慮するかしないかで商品が分かれています。
為替差益を求めるか求めないかで商品を決められるため、より自分に合った投資商品を選べます。
アメリカの星の投資先
アメリカの星は、情報技術企業への投資が中心です。
投資構成比率は以下の通り。
▼アメリカの星のポートフォリオ
<アメリカの星 組み入れ上位10銘柄(2022年7月29日時点)>
銘柄 業種 比率 アップル 情報技術 9.50% マイクロソフト 情報技術 9.10% アルファベット コミュニケーション・サービス 5.90% テスラ 一般消費財・サービス 4.30% アッヴィ ヘルスケア 3.20% オートゾーン 一般消費財・サービス 2.80% ディア 資本財・サービス 2.80% コカ・コーラ 生活必需品 2.70% マケッソン ヘルスケア 2.60% ロウズ 一般消費財・サービス 2.60% 引用:運用月報(アメリカの星)
アメリカの星のポートフォリオは、上位10銘柄だけで約半分を占めています。
その中でも、世界的企業であるアップル・マイクロソフト・アルファベット(Google)・テスラが占める割合は約四分の一です。
アメリカの星の基準価額は、これら企業の株価が大きく影響します。
セクター別で見ると情報技術とヘルスケアの割合が多いです。情報技術とヘルスケア企業の投資比率が高い点は、S&P500も同様です。
アメリカの星に投資するメリット
アメリカの星のメリットは3つ。
・長期的に市場を上回る投資パフォーマンスが見込める
・金融のプロに資産運用を任せられる
・為替ヘッジをしながら資産運用できる
長期的に市場を上回る投資パフォーマンスが見込める
アメリカの星の投資先ファンドの運用戦略「米国大型グロース株式戦略」は、15年間にわたり良好なパフォーマンスを実現しています。
15年の運用期間中には、リーマンショックやコロナショックなど、米国市場が大きく冷え込む場面もありました。
下落局面を乗り越えての投資パフォーマンスなので、同様の戦略で運用されるアメリカの星も長期的に見れば安定的な資産形成が望めます。
金融のプロに資産運用を任せられる
アメリカの星を運用しているJPモルガン・アセット・マネジメントには、金融のプロ中のプロが集まっています。
金融のプロが見定める企業に投資できるのは、アメリカの星の強みです。
2022年第2四半期運用報告にもあったように、アメリカの星では市場に合わせて、銘柄の入れ替えや新たな成長企業の発掘を行っています。
投資に割く時間がなかなか取れない個人投資家にとって、自分の代わりに金融のプロが資産運用を担ってくれるのはありがたい話でしょう。
為替ヘッジをしながら資産運用できる
アメリカの星は、為替ヘッジあり・なしのファンドを選べます。
為替ヘッジありのファンドを選ぶと、為替変動による損益が影響しません。
円安・円高などの為替動向を気にする必要がないのは、不要な心配を防ぐという面で精神的負担が軽くなります。
ただ異例の円安となった2022年においては、為替ヘッジあり商品の方が投資パフォーマンスが悪化してしまいました。
為替ヘッジをしない場合、純粋な米国成長企業の株価に投資パフォーマンスは左右されます。
相場状況によっては、為替ヘッジなしの方がリターンが高くなることもあります。あらかじめ留意しておきましょう。
アメリカの星に投資するデメリット
アメリカの星に投資をするデメリットは3つ。
・創設間もなく、実績に乏しい
・毎月決算型は投資効率が落ちる
・購入できる会社が限られている
創設間もなく、実績に乏しい
アメリカの星の設立は2021年1月25日。運用年数はまだ2年弱です。
純資産額は180億円*(2022年10月時点)と少な目。
運用年数が短いため、今後どうなるか判断する材料が見当たらず、投資判断は難しくなります。
またアメリカの星について言及する投資家の数も少ないです。
毎月決算型は投資効率が落ちる
アメリカの星は決済日の5営業日前の基準価格によって、分配金が受け取れる「毎月決算型」タイプの商品があります。
毎月決算型は、配当金を毎月出すため複利の効果を見込めません。
また決算期中に発生した収益を超えて分配金が支払われる場合があります。この場合、基準価額を不必要に下落させるリスクが生じます。
分配金を出さずに、得られた資金をそのまま再投資する投資信託であれば複利的な効果が見込めます。
アメリカの星であれば「JPモルガン・アメリカ成長株ファンド(為替ヘッジなし、年1回決算型)(アメリカの星)」という金融商品がそれに当たります。
購入できる会社が限られている
アメリカの星が購入できるのは、4つの銀行のみです。
・みなと銀行
・りそな銀行
・埼玉りそな銀行
・関西みらい銀行
特定の銀行でしか買えないため、手続きや管理の手間が増えてしまいます。
アメリカの星で必要な手数料
アメリカの星で必要な手数料は2つ。
・購入時手数料:上限3.3%
・信託報酬:年率1.62%
アメリカの星は銀行を通して購入するファンドのため、信託報酬料の他に購入手数料がかかります。
手数料0円の投資信託もある中、アメリカの星の手数料は高めです。
とはいえ、購入時手数料が安くなる条件を出す銀行もあります。
例えば埼玉りそな銀行では、購入時手数料が1%安くなる買い方もできます。
▼埼玉りそな銀行「マイゲート」を利用して100万円分購入
・購入時手数料:2.31%(マイゲート利用時)
1,000,000 x 2.31%= 23,100円
・信託報酬:1.62%
1,000,000 x 1.62%= 16,200円
・初年度手数料合計 39,300円
購入時手数料が通常の3.3%に比べて約1%(約1万円)安くなっています。
(参考:埼玉りそな銀行)
アメリカの星の評判・口コミ
2022年10月現在、アメリカの星の評判や口コミは少ないです。
投資家の間でほとんど話題に上がっていません。
唯一、Yahoo!ファイナンスの掲示板ではアメリカの星に投資している人の口コミが確認できました。
口コミによると、「あまり魅力を感じない」「配当金が出てなくて辛い」などネガティブな意見が見られます。
言及している投資家の数も少なく、Yahoo掲示板には特定の人物がひとりでずっと書き込み続けているような状態です。
現状出ている口コミや評判を考慮すると、アメリカの星はあまり期待されていない投資信託と言えるかもしれません。
アメリカの星の類似ファンド
アメリカの星は、米国成長株に投資する特徴を持つ投資信託です。
ほかにも米国成長株に投資する類似ファンドがあるため、パフォーマンスを見てみましょう。
投資信託名 | JPM・アメリカ成長株 (H無、毎月)予想分配型 | AB・米国成長株投信Dコース (H無) 予想分配金 | 米国成長株式ファンド | ティー・ロウ・プライス 米国成長株式ファンド |
---|---|---|---|---|
基準価額 | 10,443円 | 42,195円 | 36,259円 | 12,505円 |
純資産 | 18,000百万円 | 658,640 百万円 | 31,184 百万円 | 313,752 百万円 |
販売手数料 | 3.30% | 3.30% | 3.30% | 3.30% |
信託報酬等(税込) | 1.62% | 1.73% | 1.87% | 1.46% |
運用年数 | 1年 | 16年 | 9年 | 2年 |
経費率 | — | 1.75% | 1.16% | 1.50% |
トータルリターン1年 | -0.33% | -2.18% | -6.18% | -15.84% |
トータルリターン3年(年率) | — | 19.77% | 17.87% | — |
トータルリターン5年(年率) | — | 16.49% | 15.16% | — |
2022年10月時点での、1年間のパフォーマンスを比較すると、アメリカの星は一番マイナス幅が小さい投資商品であることが分かりました。
またこの4商品の中では手数料も安めととてもパフォーマンスのよい運用をしているようです。
アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信
アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信は、その名の通り「米国の成長企業」への投資を行ないます。
収益性、投資の効率性、財務健全性といずれも高い米国企業を選定。
15年以上にわたり、ベンチマークであるS&P500を上回る成績を出しています。
米国成長株式ファンド
米国成長株式ファンドは、UBSアセット・マネジメント株式会社が運用を行う「UBS USグロース株式ファンド」を通じて投資を行っています。
将来の成長余地やその持続期間について市場で過小評価されている優れた企業で、株価上昇が期待できるいわゆるバリュー株を選別しています。
ティー・ロウ・プライス米国成長株式ファンド(アメリカン・ロイヤルロード)
ティー・ロウ・プライス米国成長株式ファンドは、ティー・ロウ・プライス 米国成長株式マザーファンドを通じて主として米国の株式市場の中で成長性が高いと判断される企業を中心に投資を行っています。
個別企業分析に基づく「ボトム・アップ・アプローチ」を重視しており、個別企業分析はティー・ロウ・プライスのアナリストによる独自の企業調査情報を活用しています。
ティー・ロウ・プライス米国成長株式ファンド(アメリカン・ロイヤルロード)
アメリカの星を購入できる証券会社
アメリカの星を購入できる会社は以下4社(2022年10月時点)。
・みなと銀行
・りそな銀行
・埼玉りそな銀行
・関西みらい銀行
『アメリカの星』の口コミ
口コミ一覧
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