「5年で1億円」「守りながら増やす分散投資」といったキャッチコピーを見てどのように感じるでしょうか?
「さすがに煽りすぎでは?」「なんだか怪しい…」と違和感を覚えるなら、その感覚はほぼ正解です。
新NISAの普及に伴いSNSやWeb広告で投資スクール、セミナーの宣伝を目にする機会が増えましたが、
ひときわ目を引くのはライオンの被り物をした「ライオン兄さん(山口貴大氏)」です。
今回、このライオン兄さんが主催するFFC(ファイナンシャルフリーカレッジ)の「米国株セミナー」(オンライン)に編集部が極秘で潜入取材を敢行!
FFC公式サイトには載っていない本当の料金体系を大公開し、100万を超える超高額セミナーが、どれだけ時間とお金の無駄かを徹底解説します。
違和感だらけ?セミナー募集ページに見られる矛盾
まずは無料セミナーに申し込む前に、FFC公式サイトのプラン・料金表を整理してみましょう。
| 講座名 | 受講時間 | 価格(税込) |
|---|---|---|
| セルフ年金構築講座 | 90分×12回(3ヶ月講座を2年間) | 330,000円 |
| 米国株講座 | 90分×6回(2ヶ月講座を2年間) | 330,000円 |
| トレーディング必勝講座 | 90分×6回 | 330,000円 |
| 暗号資産コモディティ講座 | 90分×6回 | 330,000円 |
他の大手投資セミナーグループと比べ、FFCは比較的安価な値段設定と言えますがここで油断していけません。
今回、公式サイトとは別の「無料セミナー告知ページ」も検証させてもらいました。
結論から言うと、このページからは金融リテラシーの観点から見て見逃せない論理的矛盾が散見されました。
矛盾①「分散投資」と「5年で1億円」の数学的矛盾
特設ページでは「オルカン(全世界株式)、ビットコイン、ゴールドなどを組み合わせた分散・バランス戦略で5年で1億円を目指す」といった主旨が語られています。

「出典:FFC無料セミナー告知ページ」
しかし、投資の鉄則において「分散」とはリスク(価格変動幅)を抑えるための手法であることが普通です。
なので「分散」とは基本、守りの姿勢のことを言います。
もし手元の元本が数百万円〜1,000万円程度の場合、それを5年で1億円にするには年利70%〜100%超という極めて投機的なハイリスク運用を、5年間成功させ続けなければなりません。

インデックスファンドやゴールドを組み入れた「守りの分散投資」で、このような爆発的リターンを得る。
言っていることに整合性がとれていません。
矛盾②「教育者ブランディング」と「扇情的な煽り」のギャップ

画像のようにライオン兄さんの「中学校・高校でお金の授業を担当」「逗子市役所での講演実績」「メディア多数出演」など、公的でクリーンな実績がこれでもかと強調されています。
このライオン兄さんの経歴について詳しく知りたいという方は、下記のページをご覧ください。
この記事で同氏のプロフィールやFIRE(ファイヤー)達成までの経歴、著書の評判を詳しくまとめています。

「出典:Real Soundブック」
さて、一般に自治体や公教育で教えられるのは「長期・積立・分散」を基軸とした資産防衛です。
しかし、この特設ページで語られているのは「NISAだけでは心もとない」「暗号資産で一気に増やす」といったハイリスクな煽り文句の数々。

「公的な信用」を看板に使いながら、中身はその真逆。
不安や危機感を煽る典型的な商材プロモーションをなぞっているのです。
矛盾③自身のベストセラー(オルカン・S&P500)をサラッと否定

「出典:amazon」
そもそもライオン兄さん自身、『新NISA完全攻略』といったインデックス投資を推奨するベストセラー書籍を出版しています。
にもかかわらず、
「S&P500やオルカンを積み立てるだけで本当に安心ですか?」
「NISAでは豊かになれない」
と、これまで自著で推奨していた手法を簡単に否定しているのです。
これでは書籍販売やyoutubeで得た知名度を利用し、本命のセミナーへ誘導していると見られても仕方ありません。
【体験レポ】無料セミナーにズームで潜入参加
では、今記事の主題である「米国株無料セミナー」へと潜入していきましょう。

日取りと希望時間を上図のフォームでやり取りします。
そしてセミナー日当日、3人の一般参加者たちに混じりズームを介したオンライン講習会が開始されました。
セミナー内容のタイムスケジュール
午前10時台に始まったセミナーは以下のタイムラインで進行していきます。
- 1.講師およびライオン兄さんの自己紹介と権威作り(約20分)
同氏の出版実績、スクール受講生の実績(毎月ファイヤーを輩出)、ライオン兄さんのメディア出演の紹介が延々と続けられます。
ライオン兄さんのビデオメッセージを受けて「〇〇さん、いかがでした?」と感想を求められたり、
定期的に「日本人の平均金融資産額はいくらだと思いますか?」
このように問いかけられる場面が多々あるので「居眠り」や「ながら聞き」は許されない、なかなかハードな講義スタイルです。
無料講座でここまでやってくれるなら、むしろ好感を持っていいかもしれません。
ただ、「このスクールは実績と権威」があるという信頼醸成にかなりの時間を割いてくるのが印象的でした。
- 2.インデックス投資の限界とこれからの戦略(約40分)
「新NISAのインデックス投資だけでは20〜30年かかる」「もっと早くファイヤー達成を目指すなら、米国個別株や仮想通貨、コモディティの配分が必要」という論理が展開されます。
- 3.具体的なチャート分析・テクニカルのさわり(約30分)
バリュエーション(PERなど)や過去の相場サイクル、特定の指標を使った買い時・売り時の考え方が紹介されます。
内容は決してデタラメではありませんが、市販の投資本やYouTubeの解説動画でも事足りるレベルです。
- 4.「個別相談・コンサルティング」への誘導(約1時間)
「あなたの資産状況に合わせた最適なポートフォリオ診断を無料で実施します」として、そのまま講師との個別面談へ誘導されます。
編集部が米国株セミナーで感じた率直な印象
話の内容自体はテンポが良く、スライドも見やすいため投資に触れたことがない人なら「とてもタメになる」と感じてしまってもおかしくないでしょう。
セミナー終了後、無料特典もデータで引き渡されます。
ですが、投資中級者から見れば「無料セミナー単体では具体的な投資判断ができるようには設計されていない」ことは明確でした。
米国株についても何か具体的な説明があるというわけではなく、サラッと触れる程度。
特に強調されて印象に残ったのは、やはりライオン兄さんの実績と自己投資の重要用です。
自己投資をすればするほど、それは大きな金額になって還ってくると刷り込まれ、
その「自己投資にピッタリなのがFFCのセミナーだ」と説得してくる構成でした。
本命はココ!個別で提示されるFFC真の料金体系
セミナー後、同日にセッティングされる個別相談に参加すると、まずはヒアリング(現在の年収、貯蓄額、投資経験、将来の目標など)が行われます。
ここで提案されるのが、より高額な本命プランです。

「出典:セミナー開示スライド」
33万円の4つのコースプランを掛け合わせたり、サポート期間を伸ばしたり個別コンサルの有り無し等。
オプション商法のようにサービスを付加して盛りに盛った金額が、「シルバー」「ゴールド」「プラチナ」のコース料金です。
開示されたFFC本当の受講費用
| コース名 | 主な内容 | 受講期間 | 料金(税込) |
|---|---|---|---|
| ビデオ | セルフ年金構築講座(録画講義中心) | 12ヶ月 | 約330,000円 |
| シルバー | セルフ年金構築講座+長期サポート | 24ヶ月 | 約547,800円 |
| ゴールド | セルフ年金+個別株/トレード複合 | 48ヶ月 | 約877,800円 |
| プラチナ | 全講座網羅+無期限フルサポート | 無期限 | 約1,425,600円 |
ここまでくると、他の投資スクールと比較しても圧倒的に高額。
最高位のプラチナコース140万円には、さすがに目玉が飛び出そうになってしまいました。
「当日即決割引」というクロージング手法
そしてこの個別面談では、「今なら、通常〇〇万円のところ〇〇万円に割引します」という、即日契約特典(クロージング)も確認できました。
画像からも通常価格にバッテンがつけられているのがわかると思います。
- 今なら…
- 今日だけ…
- 本日限定で…
こういった誘い文句には注意が必要です。
なぜなら「一度持ち帰って冷静に考えたい」と伝えても、「即決できないようなマインドでは投資で成功できませんよ」と決断を急かされるケースもあるようですし、
答えを保留にしても「じゃあまた次回に…」と再度のオンライン個別面談が設定されるからです。
結局は怒涛の営業攻勢が始まっていくことは、他の商材ビジネスとなんら変わらないのです。
FFCスクールのレビューと評判を検証
FFCおよびライオン兄さんに関するネット上の口コミを、「良い口コミ」と「悪い口コミ」の双方に分けてリサーチしました。

「出典:yahooファイナンス」
肯定的な評価・口コミ
- 「動画講義が体系的でわかりやすい」
初心者向けに用語の解説や口座開設手順、画面の操作方法などが丁寧にまとめられており、ゼロから学ぶには挫折しにくいという声。
- 「担当コンサルタントやFPに直接質問できる」
「本を読んでも自分に当てはめるのが難しかったが、ポートフォリオの相談に乗ってもらえて安心感があった」というケア面での評価。
- 「モチベーションが維持できる」
受講生コミュニティや定期的な講義があるため、一人で投資を続けるのが不安な人には精神的な支えになってくれるという意見もあります。
否定的な評価・口コミ

- 「受講料が高すぎる。費用対効果が合わない」
- 「百数十万円を支払ったが、この費用をそのままS&P500に投資した方が良かった」
という後悔のレビューが散見されます。
- 「当日限定割引の強引な勧誘」
- 「即断即決を迫られ、断りづらい空気を作られた」
という生々しい体験談も。
投資スクールに100万円を払う「合理性」とは?
ここで一度、冷静に「投資のリターンと学費のバランス」を考えてみましょう。
仮に、投資に回せる資金が300万円あるとします。
FFCの上級コースに入会し、受講料として約100万円を支払ったと仮定しましょう。
- 手元に残る投資元本: 200万円(300万円 − 100万円)
- 元本を元の300万円に戻すために必要なリターン:50%(100万円 ÷ 200万円)
つまりスクールに入った瞬間、ポートフォリオ全体で「マイナス50%」の強烈な損失を抱えてスタートするのと同様なのです。
インデックス投資の平均リターンが年利5〜7%程度だと仮定しても、スクール費用を回収をするだけで8年以上の運用益が必要になる計算です。
「少額から資産形成をしたい」と考えている人ほど、セミナーや勉強会への参加を検討します。
しかし、その受講料そのものが最大の運用リスク(元本毀損)になるという現実を見落としていないでしょうか。
真剣な向学心が結局のところ、業界の相場を超えた超高額のプランに誘導されてしまうのは悲惨だと言うしかありません。
【結論】ライオン兄さん(FFC)の投資セミナーは必要ない
今回の潜入調査および各種レビューの分析から導き出した結論として、
「ライオン兄さん(FFC)投資セミナーに有効性、入会の必要性は全くありません」。
すでに数千万円以上の潤沢な余剰資金があり、140万円の受講料を「勉強代の端数」として割り切れるなら話は別ですが、そのような人は既にファイヤー済みでしょう。
そもそも投資の負けや損失をFFCが補填してくれるわけではありませんし、セミナーは投資理論や金融知識をレクチャーするだけ。
それ以上は金融法などの制約によって「幾らで買って、幾らで売る」といった踏み込んだアドバイスはしてくれません。
資産運用の実用的な知識は、高額なスクールに通わなくても名著と呼ばれる投資本。
インターネットでの情報収集、youtubeの動画視聴で8〜9割は網羅できますし、編集部でも無料で個別相談を受け付けています。
金融セミナーや投資スクールとは別の形の、こういったリスクの低い無料サービスや無料相談などから体験してみてもいいかもしれません。




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