- なぜフィジカルAIが大注目なのか
- 意外に知られていない関連優良銘柄の見つけ方
- 大注目のフィジカルAI関連銘柄ファナック、ハーモニック、キーエンス、ダイフク、安川電機の5つを正直解説
- 上流(要素技術・半導体・センサー)
- 中流(ロボット・制御・筐体)
- 下流(実装・総合システム)
文章や画像を作成する生成AIの発展は、誰もが知るところとなりましたが自動運転や自ら考え行動する自律ロボット。
これら現場レベルでの「身体的な働き」という面で期待されるのがフィジカルAIです。
今回はフィジカルAIが持つ可能性と、この分野で今後の大躍進が期待される5銘柄を解説します。
■この記事で知ることのできる3つの重要ポイント
「フィジカルAI」とは? 今、要チェック必須のワケ
まず始めにフィジカルAIについて解説すると、ロボットや自動運転車などの「物理的な身体」を持ち、現実世界(フィジカル空間)で自律的に状況を認識・判断し、実際に身体を動かして作業をこなす人工知能技術のことです。

近未来SFを現実へと近づける新世代AI
これまでの「生成AI」のように言葉や画像を作成するのではなく、自動運転技術を始めとした完全オートメーション配達。さらにはメイドロボといった「近未来SF」を実現させてもおかしくないのがフィジカルAIです。既存のロボットは、あらかじめプログラムされた単純な反復動作しかできませんでしたが、高度な処理を可能にしたAIの登場によって状況を「見て」「考えて」「動く」自律性を持つことにより、予期せぬ事態への適応が可能になりました。
「医療」や「介護」現場への参入にも期待大!
周囲の状況をリアルタイムで認識し、障害物を避けたり、対象物の形に合わせて力加減の調整など、想定外の事態や柔軟性が求められる現場仕事への対応も、私たち人間と比べても遜色ないレベルで可能になっていくでしょう。これは医療や介護の現場で求められる繊細で緻密な作業もフィジカルAIが担っていくことを意味しています。
フィジカルAIによって実現する革新的「3つの未来」
私たちの生活に欠かせない現場レベルでの仕事や作業。こういったものがフィジカルAIによって代行・代替されていくことで、下記の「3つの未来」が実現するとされています。
1. 深刻化する労働力不足の解消される未来
少子高齢化が進む中、製造、物流、建設、医療・介護など、肉体労働を伴う現場では慢性的な人手不足に陥っていますが、これまでの固定化されたプログラムで動くロボットとは異なり、フィジカルAIは現場の状況に合わせて柔軟に判断・作業ができるため、現場の簡略化と生産性の飛躍的な向上が見込まれます。
2. AIの物理的限界の克服と技術の成熟する未来
チャットボットや画像生成などの「生成AI」は画面の中の知的作業を得意としますが、現実世界の複雑な物理現象を扱うことはできません。近年では、言語や視覚情報と実際の行動を結びつけるVLAモデル(Vision-Language-Action)の登場や、センサー技術・シミュレーション環境の進化により、AIが現実世界の状況をリアルタイムに把握し、人間のように器用に動くことが可能になりつつあります。
3. 市場の急拡大と国際競争力の強化される未来
政府や産業界も、この分野への大規模な投資を進めています。内閣府などの試算では、世界のフィジカルAI市場は今後数年間で急速に拡大すると予測されており、製造業など日本の伝統的な強みである「現場力」や「ハードウェアの信頼性」とAIを融合させることで、グローバル市場での主導権を握るための重要な鍵となっていくことは明白です。
■フィジカルAIについてもっと知りたい方は『こちらの記事』でも、解説していますのでご覧ください。
官民一体のフィジカルAI大躍進政策!
日本では産業用ロボット、精密機器、材料工学で世界屈指のシェアを誇る優良企業が数多くあります。ですがその一方で、AIの基盤ソフトウェア開発では米国や中国の後塵を拝しているのが現状です。
このような状況から日本では、フィジカルAIを重要な成長戦略と位置づけ官民合わせて10.5兆円の投資を想定しています。また、経済産業省は同分野に対して2026年度からの5年間で総額1兆円規模の支援を実施する予定です。
内閣府でも「人工知能基本計画」を技術進展の最重要プランと明記し、人手不足の解消と産業競争力の強化に向けて、投資や開発支援を急速に推し進めているのです。
「ちょる子」さんら有名投資家たちも大注目
国策とも言える大々的な動きに、名だたる個人投資家たちも当然黙ってはいません。
あの総資産5億円超のママ投資家「ちょる子」さんは、2026年後半に注目している投資分野について「フィジカルAIの関連銘柄は要注目だと思っています」と発言。
■総資産5億円超のママ投資家「ちょる子」さんについては、こちらの記事で『詳しいリポート』を公開しています。
フィジカルAI元年とされる2026年が後半を過ぎたとはいえ、今からでも決して遅くない急成長分野であることはほぼ間違いありませんし、資産を大幅に増やす絶好の機会が巡って来ていると言えます。
フィジカルAI銘柄の状況分析
フィジカルAI投資の特色として、関連銘柄が非常に多岐にわたっている点です。「生成AI」ブームにおいてはエヌビディア(NVDA)に代表されるように、半導体やGPU銘柄に注目が集まりました。
一方フィジカルAIでは、センサーや実際に可動するロボットなど現実世界との接点を持つ企業へ資金が集まっていくと見ていいでしょう。ただ、多岐にわたっているからこそ情報が多くて混乱してしまう、調べている時間が無いといったケースにも陥りやすいと思います。
このような場合はサプライチェーンを分解して考えてみることをおすすめします。
優良銘柄の探し方、見つけ方
■カメラやLiDAR(ライダー)、各種センサー、エッジAI計算基盤などを手掛ける企業。
■産業用ロボット、アクチュエータ、自動運転やFA(ファクトリーオートメーション)の制御システムを持つ企業。
■製造現場や物流、自動車、重工業などの現場で実際にフィジカルAIを導入・活用する大企業
大有望!注目のフィジカルAI関連5銘柄を徹底紹介
ここからは日本のフィジカルAI分野で、投資家たちから注目の的となっている5銘柄について、それぞれの特徴をふまえて解説していきます。
ファナック(6954):米グーグルとフィジカルAI分野で協業を発表
| 株価 | 6706円 |
| 時価総額 | 約6.5兆円 |
| 配当利回り | ― |
| PER(連) | ― |
| PBR(連) | 3.35倍 |
| ROE(連) | 8.9% |

東証プライム市場 出所:Yahoo!ファイナンス 2026年7月24日時点
ファナックは、工作機械用CNC(数値制御)装置で世界首位の電気機器メーカーです。FA(ファクトリーオートメーション)事業、産業用ロボット事業、ロボマシン事業を展開しています。
今年の5月に発表された「グーグル」との連携はフィジカルAIの社会実装を加速させるもので、AIロボット開発部門でもその連携によって社会インラインを変革させる重要な協業態勢だと言えます。
連携専門的なコード記述や複雑なティーチングを減らし、人の言葉を理解して自ら思考・行動する「自律型システム」や「ロボット」の開発が大きく前進していけば、ファナック自体の存在感は益々大きくなっていくでしょう。
ハーモニック・ドライブ・システムズ(6324):655億円投資で長野県安曇野市の製造工場を増設
| 株価 | 6610円 |
| 時価総額 | 約6395億円 |
| 配当利回り | 0.30% |
| PER(連) | 139.67倍 |
| PBR(連) | 7.82倍 |
| ROE(連) | 4.4% |

東証プライム市場 出所:Yahoo!ファイナンス 2026年7月24日時点
ハーモニック・ドライブ・システムズは、波動歯車装置(ハーモニックドライブ)で世界をリードする精密減速機の専門メーカーです。
このハーモニックドライブが従来の産業用ロボットだけでなく、医療用手術ロボットにも実装されており高い技術力が各国で証明されています。
そしてヒト型ロボット(ヒューマノイド)分野の需要拡大に対応するため、主要製造拠点がある長野県安曇野市を中心に大規模な成長投資を進めています。
このヒューマノイドが「人の手となり、足となる」ためにも、フィジカルAI分野への研究開発を強力に推し進めていることは言うまでもありません。また「量産化」に向けての舵取りが成長戦略の重要な鍵となっていくでしょう。
キーエンス(6861):AIの「目」となるセンサーで圧倒的シェア
| 株価 | 7170円 |
| 時価総額 | 約17.37兆円 |
| 配当利回り | 0.77% |
| PER(連) | ― |
| PBR(連) | 4.99倍 |
| ROE(連) | 13.5% |

東証プライム市場 出所:Yahoo!ファイナンス 2026年7月24日時点
キーエンスは、ファクトリーオートメーション(FA)関連の総合メーカーです。センサーや測定機器などを世界46カ国で展開し自社工場を持たない独自のマーケティング手法により、50%を超える営業利益率を誇っています。
フィジカルAIに不可欠な目となるセンサー分野において、キーエンスは圧倒的優位につけていますし、今後その企業価値は益々高まっていくことが予想されます。
また機器の販売だけではないセンサーを介した現場レベルでのデータ取集は、新たな収益化構造を生み出す下地として莫大な可能性を有していると言っていいでしょう。
ダイフク(6383):2026年からの約520億円投資でフィジカルAIにも注力
| 株価 | 6202円 |
| 時価総額 | 約2.4兆円 |
| 配当利回り | 1.32% |
| PER(連) | 28.52倍 |
| PBR(連) | 4.98倍 |
| ROE(連) | 16.2% |

東証プライム市場 出所:Yahoo!ファイナンス 2026年7月24日時点
ダイフクはマテリアルハンドリング(物流システム)の世界トップメーカーで自動倉庫、半導体工場向けクリーンルーム用搬送システム、空港の手荷物仕分け機などを提供しています。
現在、フィジカルAIやヒューマノイドロボットの研究開発を進めており、国内の専門拠点として京都Labや東京Labを相次いで開設させました。
また2026年〜2029年の4年間で約520億円を投資し、滋賀や小牧の主力工場での生産能力増強と先端技術の実装を推し進めており、空港での荷物の仕分けなど人手を補完、省力化するフィジカルAI技術の確立を加速させています。
安川電機(6506):ソフトバンクとの大型協業を開始
| 株価 | 5144円 |
| 時価総額 | 1.37兆円 |
| 配当利回り | 1.40% |
| PER(連) | 28.44倍 |
| PBR(連) | 2.76倍 |
| ROE(連) | 7.6% |

東証プライム市場 出所:Yahoo!ファイナンス 2026年7月24日時点
安川電機は産業用ロボットの分野で世界トップクラスのシェアを誇る大手電機メーカーです。世界約30か国にビジネスの拠点があり、海外での売上比率も高く、メカトロニクス技術においてはそのパイオニアとして先端技術をけん引する企業です。
フィジカルAI事業では本格的な収益化を見据え、ソフトバンクの「AIデータセンター GPUクラウド」上で動作するフィジカルAIを活用し、ワイヤーハーネスなどの柔軟物体を扱うハンドリングシステムの検証を発表しました。【まとめ】収益化や量産化が間近なだけに乗り遅れ厳禁!
生成AIブームで半導体関連銘柄が大きく上昇しましたが、今はフィジカルAIが実際の現場で「人の作業を代行する」段階に入ろうとしています。
高度な自律性を搭載したロボットが効率的に動き、私たち人間の作業を支援する。タクシーの自動運転や、社会の隅々をサポートする産業用、生活用ロボット。
フィジカルAI元年とされる2026年。その後半も多くの資金が集まっていくことは間違いありませんし、フィジカルAI関銘柄への先行投資は文字通りの金脈になっていくでしょう。
※本記事内で個別銘柄に言及していますが、当該銘柄を推奨するものではありません。本記事は、投資判断の参考となる情報の提供を目的としており、投資勧誘を目的として作成したものではございません。また、将来の投資成果を保証するものでもございません。銘柄の選択、投資の最終決定はご自身のご判断で行ってください。
■フィジカルAI元年の今だからこそ
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