浮動株は、企業の株価の安定性や流動性を判断するための重要な指標です。
この記事では、浮動株の基本的な意味から、SBI証券や楽天証券などの取引ツール、会社四季報などを使った具体的な調べ方までを解説します。
また、調べた浮動株の比率をどのように投資判断に生かすかの目安や注意点についても紹介していきます。
■この記事の重要ポイント
- 浮動株とは、固定株を除いた市場で広く流通し一般の投資家が自由に売買できる株式
- 浮動株比率が高い銘柄は、流動性が高く売買が成立しやすい
- 浮動株比率が低い銘柄は、少しの買いで株価が大きく上昇しやすい
浮動株とは?株価の安定性を測る重要な指標
浮動株とは、発行されている株式のうち、創業者や役員、親会社などが安定的に保有する「固定株(特定株)」を除いた、市場で広く流通し一般の投資家が自由に売買できる株式のことです。
浮動株の割合を示す「浮動株比率」は、その銘柄の流動性の高さや値動きの特性を把握する上で重要な指標となります。
浮動株比率が高いほど市場で売買される株数が多く、低いほど少ないことを意味します。
浮動株比率が低いと株価が変動しやすくなる理由
浮動株比率が低い銘柄は、市場で売買できる株式の量が少ないため、需要と供給のバランスが崩れやすくなります。
例えば、少ない買い注文でも株価が急騰しやすく、逆に少量の売り注文で急落する可能性があります。
このように、小さな取引量で株価が大きく動きやすくなるため、価格変動リスク(ボラティリティ)が高まる傾向にあります。
そのため、流動性が低い銘柄として、意図的な株価操作(仕手化)の対象になりやすいという側面も持ち合わせています。
浮動株比率がわかる!4つの調べ方を解説
浮動株比率を調べるには、主に4つの方法があります。
普段利用している証券会社の取引ツールを使えば手軽に確認できるほか、会社四季報で詳細な株主構成を見たり、公開情報から自分で計算したりすることも可能です。
それぞれの方法に特徴があるため、自身の環境や目的に合った手段を選ぶとよいでしょう。
1. SBI証券の取引ツールで浮動株比率を調べる方法
SBI証券の口座を持っている場合、PC版の取引ツール「HYPER SBI 2」やスマートフォンアプリから浮動株比率を確認できます。
「銘柄情報」の画面を開き、「四季報」の「企業概要」といったタブを選択すると、「株主」の項目の中に「浮動株」の比率が記載されています。
SBI証券の取引ツールは情報が豊富でまとまっており、他の財務指標とあわせて分析する際に便利です。
2. 楽天証券のスマホアプリ「iSPEED」で浮動株比率を調べる方法
楽天証券のスマートフォンアプリ「iSPEED」でも、簡単に浮動株比率を調べられます。
アプリで調べたい銘柄を検索し、個別銘柄画面に移動します。
画面下部にあるメニューから「企業情報」や「四季報」を選択すると、株主の状況が表示され、その中に浮動株比率の項目が見つかります。
外出先でも手軽にチェックできるため、スピーディーな情報収集に役立ちます。
3. 会社四季報(書籍版・Web版)の株主構成欄から読み取る
東洋経済新報社が発行する「会社四季報」は、浮動株比率の信頼できる情報源です。
書籍版でもWeb版(会社四季報オンライン)でも、各銘柄ページの【株主】の欄に「浮動株」としてパーセンテージ(%)が明記されています。
会社四季報は四半期ごとに最新情報に更新されるため、定期的に株主構成の変化を確認したい場合に適しています。
4. 発行済株式数から自分で浮動株比率を計算する方法
企業のIR情報などから、自分で浮動株比率を計算することも可能です。
浮動株比率の計算式は以下のとおりです。
- 浮動株比率=1(発行済株式数)-固定株比率
固定株には、役員保有株、自己株式、大株主上位10社の保有株などが含まれます。
これらの情報は、企業の有価証券報告書や決算短信などで確認できます。
ただし、各項目を個別に調べて合算する必要があるため、証券会社の取引ツールや会社四季報で確認するよりも手間がかかります。
■相場が読めず、次の一手がわからない…そんな今だからこそ、感情に左右されない投資判断が重要。当サイト編集部が実践し、+300万円の成果を挙げたAI株式投資ソフト『マーケットナビ』で、安定した運用を目指したい方は、今すぐ詳細をご覧ください。
浮動株比率の目安は?投資判断に生かす基準を解説
浮動株比率を投資判断に役立てるには、その数値が示す意味を理解することが重要です。
一般的に、浮動株比率が高いか低いかによって、銘柄の値動きの特性や流動性が異なります。
明確な基準はありませんが、例えば、
- 浮動株比率が10%未満:かなり低い
- 浮動株比率が30%超:高い
と判断される傾向があります。
この目安をもとに、それぞれの特徴と注意点を把握しましょう。
浮動株比率が高い銘柄の特徴と投資上の注意点
浮動株比率が高い銘柄は、市場に流通する株式が多いため、流動性が高く売買が成立しやすい特徴があります。
この特性は、大きな資金を動かす機関投資家にとっても取引しやすい環境を提供します。
一方で、市場に出回る株が多いために需給が引き締まりにくく、好材料が出ても株価が急騰しにくい側面があると考えられます。
浮動株比率が低い銘柄のメリットと潜むリスク
浮動株比率が低い銘柄は、市場での流通量が少ないため、少しの買いで株価が大きく上昇しやすいというメリットがあります。
短期的に大きな利益を狙うデイトレーダーなどから注目されることもあります。
一方で、リスクとして株価変動が非常に激しくなる可能性や、売りたい時に買い手がつかない「流動性リスク」が潜んでいます。
また、特定の投資家グループによって株価が操られやすい「仕手化」のリスクも高まります。
【参考】浮動株比率ランキングで具体例をチェック
浮動株比率が高い銘柄と低い銘柄の具体例を見ることで、それぞれの特徴をより深く理解できます。
ただし、株主構成は常に変動するため、ここで紹介するのはあくまで一般的な傾向としての参考例です。
実際の投資判断の際は、必ず最新の情報を確認するようにしてください。
浮動株比率が高い銘柄TOP14
日本取引所グループの調査データをもとに、浮動株比率の高い銘柄(2026年3月31日時点)をランキング形式にまとめてみました。
| 銘柄名 | コード | 浮動株比率(%) | |
| 1位 | ジェイ・イー・ティ | 6228 | 95% |
| 1位 | キャンバス | 4575 | 95% |
| 1位 | QDレーザ | 6613 | 95% |
| 1位 | セルシード | 7776 | 95% |
| 5位 | リプロセル | 4978 | 94.66% |
| 6位 | トランスジェニックグループ | 2342 | 90% |
| 6位 | フライトソリューションズ | 3753 | 90% |
| 6位 | フェローテック | 6890 | 90% |
| 6位 | ジーエヌアイグループ | 2160 | 90% |
| 6位 | カイオム・バイオサイエンス | 4583 | 90% |
| 6位 | メドレックス | 4586 | 90% |
| 6位 | ペルセウスプロテオミクス | 4882 | 90% |
| 13位 | メディネット | 2370 | 89.7% |
| 14位 | NANOホールディングス | 4571 | 88.32% |
※出典:日本取引所グループ公式サイト「TOPIXの見直し」
特定の時点での正確なランキングを示すことは困難ですが、一般的には、
- 時価総額が大きいプライム市場に上場している大型株
は、浮動株比率が高い傾向にあります。
大型株は、国内外の多くの機関投資家や個人投資家によって株式が保有されており、市場での流通量が非常に多くなっています。
そのため、浮動株比率も高くなる傾向が見られます。
浮動株比率が低い銘柄TOP14
その一方で、浮動株比率の低い銘柄(2026年3月31日時点)のランキングは以下の表のとおりです。
| 銘柄名 | コード | 浮動株比率(%) | |
| 1位 | GMOインターネット | 4784 | 1.22% |
| 2位 | フォーラムエンジニアリング | 7088 | 5% |
| 2位 | 丸運 | 9067 | 5% |
| 2位 | 豆蔵 | 202A | 5% |
| 2位 | 農業総合研究所 | 3541 | 5% |
| 6位 | ANAPホールディングス | 3189 | 8.2% |
| 7位 | プレミアムウォーターホールディングス | 2588 | 10% |
| 7位 | ベネフィットジャパン | 3934 | 10% |
| 7位 | 東名 | 4439 | 10% |
| 7位 | 日本パレットプール | 4690 | 10% |
| 7位 | セレコーポレーション | 5078 | 10% |
| 7位 | ABホテル | 6565 | 10% |
| 7位 | ベルパーク | 9441 | 10% |
| 7位 | コンヴァノ | 6574 | 10% |
※出典:日本取引所グループ公式サイト「TOPIXの見直し」
浮動株比率が低い銘柄には、
- 創業者一族や親会社が株式の大半を保有しているオーナー企業
- 上場して間もない新興企業
などが多い傾向があります。
これらの企業は、経営の安定を目的として特定の株主が株式を長期保有するため、市場に出回る株式の割合が自然と低くなります。
また、グロース市場に上場している銘柄の中にも、将来性を見込んで大株主が株式を手放さないケースが見られます。
浮動株に関するよくある質問
ここでは、浮動株の意味や調べ方に関して、投資家から寄せられることの多い質問とその回答をまとめました。
浮動株についてより深い理解を得るための参考にしてください。
Q1.浮動株と固定株(特定株)の具体的な違いは何ですか?
A.市場で自由に売買される株が浮動株で、大株主や役員などが長期保有し市場には出回りにくい安定した株が固定株(特定株)です。
固定株には、自己株式、役員持株会が保有する株式、金融機関などの政策保有株、親会社や主要株主が持つ株式などが含まれます。
固定株は、経営の安定化を目的として保有されることが多く、短期的な売買の対象とはなりにくいのが特徴です。
Q2.浮動株比率はどのくらいの頻度で更新されますか?
A.企業の決算発表などにあわせて、通常は四半期に1度(3ヵ月に1度)更新されます。
会社四季報が3月・6月・9月・12月に発行されるタイミングで、掲載されている浮動株比率も新しい情報に変わります。
SBI証券や楽天証券などの証券会社の取引ツールで表示されるデータも、主にこの会社四季報の更新に準拠しているため、3ヵ月ごとのチェックが基本となります。
Q3.TOPIX(東証株価指数)の算出に浮動株が使われるのはなぜですか?
A.日本の株式市場の実態をより正確に反映するためです。
TOPIX(東証株価指数)は、単なる発行済株式数ではなく、実際に市場で売買可能とされる浮動株を基準に時価総額を計算しています。
これにより、大株主が保有する固定株の影響を排除し、市場の本当の規模や動きを示すことができます。
市場参加者の売買動向をより忠実に表した指標となるため、浮動株ベースでの算出が採用されています。
【まとめ】浮動株比率に応じて銘柄の値動きは異なる
浮動株は、市場に流通している株式の量を示し、銘柄の流動性や値動きの特性を判断する上で不可欠な指標です。
浮動株比率の主な調べ方には、
- SBI証券や楽天証券などの取引ツール
- 会社四季報(書籍版・Web版)
- 有価証券報告書を用いた自己計算
などがあります。
浮動株比率が高い銘柄は値動きが安定し、浮動株比率が低い銘柄は価格変動が大きくなる傾向があります。
浮動株比率の指標の特徴とリスクを理解して、自身の投資スタイルに合わせた銘柄分析に活用してください。
■株式投資で今動かない理由、ありますか?
『Answer(アンサー)』の答えを受け取るだけで、次の一手は明確になりますよ!


『』の口コミ
口コミ一覧