ソフトバンクの社債は、一般的に高い利回りで注目を集めています。
直近でも、2026年4月にソフトバンクグループが発行するハイブリッド社債(劣後特約付き社債)が、当初5年の利率が固定で年4.97%と高いこともあり、個人投資家からの人気が根強いです。
ソフトバンク社債の特徴や留意点については、さまざまな評判や口コミが存在します。
この記事では、ソフトバンク社債がどのようなものであるか、また、なぜ高利回りとなる傾向があるのかを解説します。
加えて、投資を検討する上で理解しておくべき、市場価格の変動による元本割れのリスクについて詳しく掘り下げていきます。
■この記事のポイント
- ソフトバンクの社債には「ソフトバンクグループ社債」と「ソフトバンク社債」の2種類がある
- ソフトバンクの社債は3~4%台と高い年利回りを設定している
- 利回りが高い分、ソフトバンクの社債には注意したいリスクがある
【結論】ソフトバンク社債はリスクを理解できれば有力な投資先になり得る
ソフトバンク社債は、一概に危険とは言えません。
実際には高い利回りを求める個人投資家から非常に人気があり、募集開始後すぐに完売することも多いです。
ただし、その人気と高い利回りの裏には、劣後特約や海外からの低い信用格付けといった特有のリスクが存在します。
これらのリスクを正しく理解し、自身の許容度と照らし合わせた上で判断すれば、有力な投資先の1つとなり得ます。
無条件に「ソフトバンク社債は大丈夫」と考えるのではなく、その安全性を自分自身で見極めることが重要です。
ソフトバンク社債とは?基本情報を解説
社債とは、企業が投資家から資金を借り入れるために発行する有価証券です。
投資家は企業にお金を貸す対価として定期的に利息を受け取り、満期日を迎えると元本(額面金額)が返還されます。
社債は株式とは異なり、企業の経営に参加する権利(議決権)はありませんが、一般的に価格変動リスクは株式よりも小さいとされています。
ソフトバンク社債についてもこの基本的な仕組みは同じで、主に個人投資家向けに発行されている点が特徴です。
ソフトバンク社債は変わった社債⁉一般的な個人向け社債との違いは?
ソフトバンク社債は、日本の大手企業の中では珍しい、個人投資家向け社債です。
多くの企業が機関投資家向けの大規模な社債発行を主軸とするなか、個人でも購入しやすい単位で提供している点が大きな違いです。
この理由として、ソフトバンクが多様な資金調達手段を確保したいという狙いが挙げられます。
個人投資家にとっては、これまで機関投資家に限られがちだった社債投資への門戸が開かれているという魅力もあります。
ソフトバンク社債は2種類ある
ソフトバンク社債は、
- 主に投資会社である「ソフトバンクグループ株式会社」(親会社)
- 通信事業会社である「ソフトバンク株式会社」(子会社)
の2社から発行されています。
特に個人向けに発行されることが多いのはソフトバンクグループの社債で、ソフトバンクの社債に比べて利回りが高く設定される傾向にあります。
そのため、高い利回りを求める投資家からの人気が集中しやすく、ソフトバンクグループの社債が募集期間中に完売することも珍しくありません。
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ソフトバンク社債が持つ3つの魅力(メリット)
ソフトバンク社債が投資家から人気を集める理由は、いろいろな魅力的なメリットがあるためです。
特に、現在の低金利環境下において、その高い利回りは大きな魅力となっています。
また、株式投資とは異なる値動きの特性や、定期的な利息収入による計画的な資産形成が期待できる点も評価されています。
一部の社債では、福岡ソフトバンクホークスの観戦チケットが当たる抽選などの特典がつくこともあります。
魅力1:銀行普通預金の10倍以上も期待できる高い年利回り
ソフトバンク社債の最大の魅力は、その高い年利回りにあります。
発行されるタイミングの金利情勢にもよりますが、ソフトバンク社債は年利が3~4%台に設定されています。
これは、大手銀行の普通預金金利が0.3%程度であることを考えると、10倍以上の利回りとなります。
定期的に安定した利息収入を得たいと考える投資家にとって、非常に魅力的な選択肢といえるでしょう。
魅力2:株式投資と比べて値動きが少なく計画的に資産を増やせる
社債は、満期まで保有すれば額面金額で元本が償還されるため、日々の価格変動を常に気にする必要がある株式投資とは性質が異なります。
もちろん、満期前に売却する場合は市場価格での取引となるため価格変動のリスクはありますが、その変動度は一般的に株式よりも小さい傾向にあります。
そのため、社債には将来の資金計画が立てやすく、比較的安定した精神状態で資産運用を続けられるメリットがあります。
魅力3:元本が大きく変動する可能性は低い
ソフトバンク社債は、発行体であるソフトバンクグループやソフトバンクが倒産しない限り、満期まで保有することで投資した元本が額面通りに返還されます。
この満期償還の仕組みが、社債における元本の安全性を高める大きな要因です。
株式や投資信託(ファンド)のように、市場環境によって元本そのものが大きく変動するリスクは限定的です。
ただし、これはあくまで発行体が存続することが前提であり、倒産リスクがゼロではない点は理解しておく必要があります。
ソフトバンク社債が「危険」と言われる6つの理由(デメリット)
高い利回りで人気のソフトバンク社債ですが、その裏には注意すべきリスクも存在します。
これらのリスクが、「危険」という評判につながっていると考えられます。
具体的には主に、
- 倒産時に返済される優先順位が低い「劣後特約」
- 利息の支払いが延期される可能性がある「利払繰延条項」
- 海外の格付け会社からの厳しい評価
- 巨額の有利子負債を抱える財務状況
- 満期前に売却すると元本割れする可能性
- 最低購入金額が100万円というハードルの高さ
が挙げられます。
これらのデメリットを理解することが、適切な投資判断には不可欠です。
理由1:会社の倒産時に返済される優先順位が低い「劣後特約」
ソフトバンク社債の多くには「劣後特約」がついています。
劣後特約とは、万が一会社が倒産した場合に、弁済(返済)を受ける順位が他の一般的な債務(普通社債や銀行借入など)よりも後になるという特約です。
つまり、会社に残った財産から他の債権者への返済が終わった後でなければ、劣後債の投資家は返済を受けられません。
このリスクがある分、ソフトバンク社債は一般的な社債よりも高い利回りが設定されています。
理由2:利息の支払いが延期される可能性がある「利払繰延条項」
一部のソフトバンク社債には、「利払繰延条項」が設けられています。
利払繰延条項とは、発行体の財務状況が悪化するなど、あらかじめ定められた特定の事由が発生した場合、利息の支払いを繰り延べ(延期)できるという条項です。
延期された利息は支払われないわけではありませんが、計画していたキャッシュフローに影響が出る可能性があります。
利払繰延条項も、投資家が負うリスクの1つとして利回りに反映されています。
理由3:ソフトバンクグループの社債は「投資適格級でない」と評価されている
ソフトバンク及びソフトバンクグループは、国内外の格付け会社から信用格付けを取得しています。
ソフトバンクの格付けは投資適格級
まず、ソフトバンクの格付けは以下のとおりで、いずれも「投資適格級」に分類されます。
- 格付投資情報センター(R&I):A+(長期格付け)
- 日本格付研究所(JCR):AA-(長期格付け)
- S&Pグローバル・レーティング(S&P):BBB(長期格付け)
- フィッチ・レーティングス(Fitch):BBB+(長期格付け)
ソフトバンクグループの格付けは投資適格級でないものもある
一方で、ソフトバンクグループの格付けは以下のとおりです。
- 日本格付研究所(JCR):A(長期格付け)
- S&Pグローバル・レーティング(S&P):BB+(長期格付け)
なお、ムーディーズからは「Ba2」の格付けを得ていますが、ソフトバンクグループはこの格付けに関して情報を提供しておらず、事実上これに抗議する姿勢を示しています。
S&Pグローバル・レーティングとムーディーズによるソフトバンクグループの格付けは、投資適格級ではありません。
以上のように、ソフトバンクは投資適格級の評価を受けている一方で、ソフトバンクグループは一部の主要な格付け会社から投資適格級ではない評価を受けています。
理由4:巨額の有利子負債を抱えている財務状況
ソフトバンクグループは、ビジョン・ファンドなどを通じて世界中のテクノロジー企業に投資を行う投資会社です。
このビジネスモデルを支えるため、銀行借入や社債発行によって有利子負債を抱えています。
投資先の業績次第でソフトバンクグループ全体の財務状況が変動する可能性があり、この点が懸念材料とされています。
理由5:満期前に売却すると元本割れする可能性がある
社債は満期まで保有すれば元本が返還されますが、途中で現金化したくなった場合は、市場で売却することになります。
その際の売却価格は、市場金利の動向やソフトバンク社債の信用力によって変動します。
例えば、市場金利が上昇したり、ソフトバンクやソフトバンクグループの業績が悪化したりすると、債券価格は下落します。
その結果、購入した価格を下回り、元本割れを起こす可能性があるのです。
理由6:最低購入金額が100万円と高額
ソフトバンク社債は、過去には10万円単位で購入できるケースもありましたが、一般的に額面100万円以上、100万円単位で募集されることが多いです。
通常、社債は大口の機関投資家向けのものが中心ですが、ソフトバンクは個人にも投資機会を提供しており、資産運用の選択肢を広げるきっかけになっています。
とはいえ、そんなソフトバンク社債でも、最低で100万円以上もの大きな金額が必要になるのは個人投資家にとって大きなハードルになるといえます。
【要注意】社債を発行しているのは「ソフトバンクグループ」と「ソフトバンク」の2社
前述のとおり、「ソフトバンクの社債」とひと言で言っても、発行している会社は以下の主に2社あり、それぞれリスクの度合いが異なります。
- 投資会社である親会社の「ソフトバンクグループ株式会社」
- 通信事業を手がける子会社の「ソフトバンク株式会社」
どちらの企業が発行する社債なのかによって、事業内容や財務の安定性が大きく異なるため、投資を検討する際は発行体を正確に確認することが極めて重要です。
投資会社である「ソフトバンクグループ」の社債の特徴
ソフトバンクグループ株式会社(SBG/証券コード:9984)とは、ビジョン・ファンドなどを通じて世界中の企業に投資を行うホールディングカンパニーです。
そのビジネスモデルは、投資先の成長に業績が大きく左右されるため、ハイリスク・ハイリターンな性質を持ちます。
そのため、ソフトバンクグループが発行する社債は、後述する通信会社のソフトバンクの社債に比べて利回りが高く設定される傾向にあります。
今後の投資成果次第で財務状況が大きく変動する可能性がある点を理解しておく必要があります。
通信事業会社である「ソフトバンク株式会社」の社債の特徴
ソフトバンク株式会社(証券コード:9434)とは、携帯電話サービスなどの通信事業を中核とする事業会社です。
通信事業は毎月安定した収入が見込めるストック型のビジネスモデルであり、ソフトバンクグループに比べて業績や財務状況は一般的に安定しているとされています。
ソフトバンクが発行する社債と、ソフトバンクグループが発行する社債は、異なる信用リスクの評価がなされることが一般的です。
ソフトバンクの社債は、一般的にソフトバンクグループの社債と比較して信用リスクが相対的に低いと評価され、利回りもそれに合わせて低めに設定される傾向にあります。
ソフトバンク社債投資に向いている人と向いていない人の特徴
ソフトバンク社債は高い利回りが魅力ですが、その特性から全ての人におすすめできる金融商品ではありません。
これまでの解説を踏まえ、どのような人が購入に向いていて、どのような人は避けるべきかを整理します。
人気の高さや売れ行きの良さに惑わされず、自身の投資経験やリスク許容度と照らし合わせて、冷静に判断することが重要です。
購入に向いている人:リスクを許容できる経験豊富な投資家
ソフトバンクの社債、特にソフトバンクグループが発行する高利回りの劣後債は、その仕組みを十分に理解している投資経験者に向いています。
劣後特約や信用格付けの意味を把握し、万が一の際に元本が毀損する可能性を許容できる人が対象です。
また、自分自身の資産全体の中で、リスクを分散させるための1つの選択肢として捉えられる投資家にも適しています。
購入を避けるべき人:元本保証を求める投資初心者
投資経験が浅く、元本が減るリスクを一切負いたくないと考えている人は、ソフトバンク社債の購入を避けるべきです。
社債は預金とは異なり、元本保証の商品ではありません。
特に「劣後」や「有利子負債」といった言葉の意味がよくわからず、ただ高い利回りだけに魅力を感じている場合は、想定外のリスクに直面する可能性があります。
安全性を最優先するならば、他の金融商品を検討する方が賢明です。
ソフトバンク社債を購入する具体的な3ステップ
ソフトバンク社債を実際に購入するには、いくつかの手続きが必要です。
主にSBI証券や野村證券、大和証券などが幹事証券会社となることが多いですが、楽天証券などのネット証券が取り扱うこともあります。
購入を検討する場合は、まずこれらの証券会社の口座を開設し、募集期間内に申し込みを行う流れとなります。
ここでは、具体的な購入手順を3つのステップに分けて解説します。
ステップ1:社債を取り扱う証券会社の口座を開設する
ソフトバンク社債は、どの証券会社でも購入できるわけではなく、基本的には販売を担当する「幹事証券会社」で取り扱われます。
募集が発表された際に、どの証券会社が幹事になっているかを確認し、その証券会社の口座を保有していない場合は、速やかに口座開設手続きを行う必要があります。
口座開設には時間がかかる場合もあるため、事前の準備が重要です。
ステップ2:目論見書をよく読みリスクを再確認する
社債を購入する前には、必ず「目論見書」という公式な説明資料を確認する必要があります。
目論見書には、利回りや償還日といった基本的な条件だけでなく、劣後特約や利払繰延条項の有無、発行体の財務状況、事業のリスクなど、投資判断に不可欠な情報が詳細に記載されています。
内容を十分に理解し、自身が許容できるリスクであるかを最終確認することが重要です。
ステップ3:販売期間中に購入申し込みの手続きを行う
社債購入の意思が固まったら、定められた販売期間内に証券会社を通じて申し込み手続きを行います。
ソフトバンク社債は人気が高く、ソフトバンクグループが発行した一部の無担保普通社債のように募集開始から数日で完売してしまうことも少なくありません。
そのため、購入を希望する場合は、事前に募集スケジュールを確認し、早めに手続きを進める必要があります。
ソフトバンク社債に関するよくある質問
ここでは、ソフトバンク社債に関して投資家から寄せられることの多い質問とその回答をまとめました。
Q1.ソフトバンクやソフトバンクグループが今後倒産する可能性はどのくらいありますか?
A.ソフトバンクやソフトバンクグループが倒産する可能性はゼロではありませんが、現時点では極めて低いと考えられます。
多額の負債を抱える一方、それを上回る価値の株式などの資産を保有しています。
ただし、世界的な金融危機や大規模な投資の失敗などが起きた場合は、財務状況が悪化するリスクはあります。
なお、ソフトバンク社債には特定の条件下で満期日より前に償還される早期償還条項がつく場合もあります。
Q2.なぜソフトバンク社債はこれほど高利回りなのですか?
A.一般的な社債より高いリスクを取っている対価として、利回りが高く設定されています。
主な理由として、
- 倒産時の返済順位が低い「劣後特約」がある
- 海外の信用格付けが「投機的要素が大きい」とされている
ことなどが挙げられます。
また、一般的に償還期間が長い社債ほど、金利変動リスクなどが高まるため、利回りも高くなる傾向があります。
Q3.ソフトバンク社債を満期前に売却したい場合、元本割れは起こりますか?
A.はい、元本割れが起こる可能性はあります。
満期まで待たずに途中で売りたい場合、その時点での市場価格で売却することになります。
市場の金利が上昇したり、ソフトバンクグループやソフトバンクの信用力が低下したりすると、債券の価格は購入時よりも下落します。
その結果、売却価格が購入価格を下回り、損失が発生することがあります。
Q4.ソフトバンク社債の売れ行きは?売れ残る可能性はありますか?
A.ソフトバンク社債は人気が高く、近年の発行分はほとんどが完売しており、売れ残りの可能性は低いです。
高い利回りを求める個人投資家の需要は根強く、例えばソフトバンクグループの第65回無担保普通社債(2025年4月募集)のように、募集額を上回る申し込みが集まることも珍しくありません。
しかし、市場全体の金利が急上昇する局面では、相対的な魅力が薄れて売れ残る可能性もゼロではありません。
とはいえ、過去の発行実績を見る限り、売れ残りを心配する必要性は低いといえるでしょう。
【まとめ】ソフトバンク社債は特有のリスクがあることに注意
ソフトバンク社債は、高い利回りが期待できる一方で、
- 劣後特約
- 海外からの低い格付け
- 巨額の有利子負債
といった特有のリスクを抱えています。
また、社債の発行体が、
- 投資会社の「ソフトバンクグループ」(親会社)
- 通信事業会社の「ソフトバンク株式会社」(子会社)
かによって、リスクとリターンの特性は大きく異なります。
これらのメリットとデメリットを正しく理解し、自分自身の投資目的やリスク許容度と照らし合わせた上で、投資判断を行うことが求められます。
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