「頂(TEPPEN)」は、成長する可能性が高いテーマ株をAIが自動抽出してくれる投資情報サービスです。
流行のAIを活用した情報サービスという事で、一部の人々に期待されていましたがすでに終了。
実は、頂には「詐欺ではないか?」という噂が以前からあり、突然サービスを終了した事からこの疑いは濃厚となっています。
この記事では、頂のコンテンツや投資実績、評判などを紹介し、なぜ詐欺だと言われるほど怪しまれたのかを解説します。
頂(TEPPEN)とは?
AIを活用した最先端の投資を体験できる頂(TEPPEN)ですが、なぜサービス終了に追い込まれたのでしょうか?
まずは、頂の運営会社やサービス概要、投資実績などを紹介し、怪しい点がないか探っていきます。
運営はストックシーヴと同じ「株式会社AREA20」
頂は「株式会社AREA20」という会社が運営していました。概要は以下の通りです。
会社名 | 株式会社AREA20 |
所在地 | 東京都港区浜松町2-2-15 浜松町ダイヤビル2F |
設立 | 2018年02月 |
代表取締役 | 栗本大地 |
資本金 | 不明 |
電話番号 | 03-5577-30870120-301-847 |
メールアドレス | [email protected] |
事業内容 | AIによる投資情報提供サービスの運営 |
資格 | なし |
2018年に設立した会社ですが、2024年9月には解散しています。
住所はバーチャルオフィスですが、Webサービス系のベンチャー企業であればそれほど珍しくありません。自前のオフィスを構えていれば絶対に信頼できる、というわけでもないですからね。
問題は資格についてです。当時の公式サイトを確認する限り、AREA20は何の資格も保有していません。
投資助言業を営むには、金融商品取引業者として財務局に登録する必要があります。AIを活用した投資助言でも、お金を取るなら登録が必要なはずです。
頂の場合、AIが個別銘柄の紹介を行い、それに対する報酬を受け取っているのだから、投資助言業にあたるように見えますが、公式サイトには以下の記載がありました。

提供情報は、弊社の情報提供を目的とするものであり、投資勧誘を目的とするものではありません。 ホームページ上、メール上での提供情報はあくまでも情報の提供であり、売買指示ではございません。
要するに、「銘柄紹介はしているけど、投資勧誘では無いから資格は必要ないのだ」と言いたいようです。
確かに売買指示などは行っていないようですが、銘柄紹介を実際に行っている中、このような理屈が通用するのでしょうか……。
少なくとも、AREA20が投資助言業の資格を保有していない事は間違いなく、信頼性は他の投資顧問に比べて劣るでしょう。
公式サイトを見る限り、AIに関する具体的な記述もなく、本当にAIを活用しているのかさえ怪しいレベルです。
なお、AREA20は過去に「ストックシーヴ」という別のAI投資情報サービスも提供しています。

ストックシーヴも既に終了していますが、サービス内容はほとんど頂と同じで、なぜ2つに分ける必要があったのか不明です。
短期間に似たようなサービスを立て続けに運営している点からも、AREA20に怪しさを感じずにはいられません。
サービス概要や料金
頂のサービス概要は、「今後伸びることが予想される【テーマ株】をAIが選定する」というものです。

相場のトレンドや時事ニュース、外国人投資家の動向などをAIが分析して、今後大きく成長するテーマ株を事前に買い付けることを目指します。
公式サイトを見る限り、他のサービスは記載されておらず、銘柄紹介1本で勝負しているようです。あくまでも情報を提供するだけで、売買タイミングの指示やアフターフォローなどは行っていません。
料金については、完全無料のお試し体験が用意されており、有料サービスと同じテーマ株の情報を受け取れます。それで気に入れば、有料サービスに移行するという流れです。
有料サービスの料金は、「特定商取引法に基づく表記」によると5万円~500万円とかなり幅が広くなっています。後に詳しく紹介しますが、紹介する銘柄数や目標利益によって価格が異なるようです。

アフターフォローも無い銘柄紹介で5万円は高額に思えますし、一般的な投資顧問なら500万円も支払えば、電話による相談・フォローアップなど丁寧なサービスを受けられます。
AIが自動運用してくれるならまだしも、情報提供のみでは値段と釣り合ってないように感じます。
なお、特商法表示によると支払方法は銀行振込のみとなっていますが、個人情報保護方針には、クレジットカードでの決済も出来るような記述が見られます。
こういった細かい矛盾点からも、怪しさを感じずにはいられませんね。

投資実績
頂の投資実績ですが、公式サイトでは一切紹介されていません。
「テーマ株への投資は成功への近道!」という見出しでチャートを紹介していますが、これらは頂が選定した銘柄では無いのです。

過去に伸びた銘柄があれば宣伝になるはずなのに、1つも紹介されていないのは怪しい。
選定銘柄が1つも伸びていないか、初めからAIによる銘柄選定などしていないのでは?と疑われます。
後に紹介しますが、口コミでも利益を上げている人は少ないようでした。
頂の投資実績は、あまり期待できないようです。
入会・退会方法
頂はすでに終了したサービスで、現在入会することは出来ません。
運営していた頃は、公式サイトからメールアドレスを送信することで無料体験の申し込みが出来ました。

ただし、有料会員に関する案内はどこにも記載がありません。
恐らく、氏名など個人情報の登録が必要だったと思われますが、サービス終了となった今では具体的なことは不明です。
退会方法についても、公式サイトに記載がありませんでした。
利用規約のURLが取得できなかったので、もしかするとそちらに案内があったのかもしれませんが、今となっては分かりません。
頂(TEPPEN)の評判
実際に頂(TEPPEN)を利用した人の間では、どのような評判になっていたのでしょうか?
ここでは、他サイトに書き込まれた口コミから、頂の良い評判と悪い評判を見ていきます。
良い口コミ|1~2割程度
頂の良い口コミは、全体の1~2割程度しか見つかりませんでした。
口コミを見ても分かる通り、「評価はしているが、必ず何らかの留保が付いている」といった印象です。
サービスを利用して悪くはないけれど、満足したという人は少ないのかもしれません。
注意したいのは、「頂を利用して○○円稼いだ」といった成功体験を記した口コミは、全く見つからなかったことです。
利用者が少ないか、利用しても儲からなかった人が大半なのでは?と考えられます。
悪い口コミ|詐欺を疑われる内容も…
良い口コミがほとんど見つからなかった一方で、悪い口コミに関しては多いです。
料金が高い、フォローアップなどのサービスが無い、といった点が不評のようでした。
さらにひどいのは、「契約後に追加料金を支払うよう言われた」という口コミが多数見かけられたことです。
中には、事実であれば「詐欺だ!」と言われても仕方ないような対応をされたとの酷い内容も…
このように、具体的な記述のある悪い口コミが多いことから、頂は信用性の低い危険なサービスだったと窺われます。
頂(TEPPEN)の特徴
これまで紹介してきたことを踏まえて、頂(TEPPEN)の特徴をメリットとデメリットの2つに分けて解説します。
メリット|AIの力を利用可能(事実なら)
頂のメリットは、AIの力で自動的に銘柄情報が取得できる事です。人間が相場を分析するよりも、スピーディーかつ正確な投資情報を提供してくれるでしょう。
売買に関しては自分で行わなくてはなりませんが、自分で投資判断を付けられるという点ではむしろメリットとも考えられます。
ROBOPROのような完全自動のAI投資だと不安に感じる人であれば、頂のような情報サービスの方が向いているかもしれません。
デメリット|運営会社が怪しいなど
頂のデメリットは、運営会社が怪しいという事です。
株式会社AREA20は、金融商品取引業者の登録をしているわけではありません。にも関わらず、個別銘柄の推奨を業として行っているのは、かなり黒に近いグレーです。
また、頂が本当にAIを使って銘柄情報を提供しているのかも不明です。公式サイトには具体的な説明がなく、運営体制が良く分かりません。
“AI”という流行の言葉で釣って適当な銘柄を紹介している、という可能性すら考えられます。
運用実績を紹介していなかったり、ほぼ同時期にAI投資の似たようなサービスを提供していたりと、頂には不審な点が数多くあります。
「AIで投資」と聞くと魅力的に聞こえますが、このような怪しいサービスは利用しない方が賢明でしょう。
頂(TEPPEN)のコンテンツ
すでに終了したサービスですが、頂ではどのようなコンテンツを提供していたのでしょうか?
ここでは、無料コンテンツと有料コンテンツに分けて解説します。
無料コンテンツ|有料とほぼ同じ内容
頂の無料コンテンツは、伸びるテーマ株の銘柄情報を受け取れるというものです。有料コンテンツとほぼ同じ内容で、いわゆる「お試し」サービス。
公式サイトから、メールアドレスを登録することで受け取れます。
有料コンテンツは高額なため、お試しの無料コンテンツを用意しているのは好感が持てるポイントです。
ただし、紹介してきた通り、頂の運営会社には不審な点が多いです。仮に無料コンテンツで良い結果が出たとしても、有料コンテンツを買うかどうかは慎重に考えるべきでしょう。
有料コンテンツ|非現実的な内容
頂の有料コンテンツは、特商法表示で価格が「5万円~500万円」と表記されているくらいで、具体的なサービス内容は公式サイトでも紹介がありません。
他サイトで紹介されていた内容によると、どうやら銘柄数や目標利益によって以下のように料金が変わるシステムだったそうです。
サービス内容 | 料金 |
---|---|
初回有料コンテンツ:1~3銘柄 | 59,800円(税込) |
単発1銘柄:目標利益100万円 | 158,000円(税込) |
抽出銘柄:目標利益200万円 | 238,000円(税込) |
抽出銘柄:目標利益350万円 | 355,000円(税込) |
抽出銘柄:目標利益500万円 | 498,000円(税込) |
抽出銘柄:目標利益750万円 | 680,000円(税込) |
抽出銘柄:目標利益1000万円 | 1,058,000円(税込) |
期間契約(14~180日間):目標利益1億円 | 2,000,000円(税込) |
期間契約(14~180日間):目標利益3億円 | 3,500,000円(税込) |
期間契約(14~180日間):目標利益5億円 | 5,000,000円(税込) |
この表を見る限り、頂はかなり怪しいコンテンツだったのではないかと言わざるを得ません。
例えば、「単発1銘柄:目標利益100万円」と記載されていますが、たった1銘柄で100万円の利益が出せるというのでしょうか?投資資金が豊富にあれば出来るかもしれませんが、一般的な個人投資家だとかなり厳しいでしょう。
その他、契約期間14~180日間で「目標利益1億円~5億円」など書かれていますが、そんな短期間にこれだけの金額を稼げるのでしょうか?
投資資金50億円~100億円を想定しているのかな?なんて思ってしまうような、非現実的な数字です。
上記の情報はあくまでも他サイトに掲載されていたものですが、仮にこれが本当だとしたら、頂は相当怪しいサイトだと言わざるを得ません。サービス終了するのも当然ではないでしょうか。
まとめ
頂(TEPPEN)は、かつて存在したAIによるおすすめ銘柄抽出サービスです。大きな利益が期待できるテーマ株に絞って、AIが市場動向などを素早く分析し、最適な銘柄をスピーディーに紹介します。
“AI投資”と聞くと魅力的に思えますが、頂には怪しい点が数多くあります。詐欺とまでは現時点で言えませんが、運営会社は金融商品取引業者として登録しておらず、無資格のまま投資助言業を行っている疑いがあり危険です。
その他、同時期に似たようなAI投資情報サービスを提供していたり、運用実績が不明であったりと、頂の運営会社には不審な点が多すぎます。会社は2024年9月に解散していますが、それも納得の怪しさです。
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