「シストレ魂」は個人投資家の中村義和氏が開発。システムトレードの戦略を建てる際に行う、バックテストが容易にできるソフトです。
2017年にフェニックスアセットマネジメント株式会社に営業譲渡され、現在も提供されています。
しかし、特に譲渡後の評判は芳しく無く、ネット上で様々な厳しい意見が飛び交っている状態。サービス終了という情報もあった同ソフトですが、2022年4月にはフリーソフト化される大きな変化も。
そこで本記事では、シストレ魂の現状、口コミやダウンロード方法など解説します。シストレ魂の導入を検討している人や、シストレソフトに興味ある人は、参考にしてください。
目次
シストレ魂とは?
まずは、シストレ魂の現状について見てみましょう。運営会社やサービス内容、ダウンロード方法について解説します。
開発は中村義和
シストレ魂は、元システムエンジニアで現在は専業システムトレーダーである「中村義和氏」が開発した株式シストレの検証ソフト。
2017年に中村氏から営業譲渡を受けて、フェニックスアセットマネジメント株式会社が運営を引き継いでいます。
ちなみに、2016年6月に調べた際のドメイン取得日は「2009年9月28日」
約15年もシストレ魂が存在しているのは驚きです。
運営は「フェニックスアセットマネジメント株式会社」
フェニックスアセットマネジメント株式会社は、2017年4月に設立され、「システムトレードに関する情報発信および教材販売」「長期投資に関する情報発信および教材販売」が主な事業です。
代表取締役は稲葉将虎氏。信託銀行から投資セミナー会社へ転職後、独立してフェニックスアセットマネジメント株式会社を立ち上げました。
具体的に、同社Webサイトでは下記コンテンツを運営しています。
- シストレ魂のダウンロード
- シストレ魂の使い方や機能解説
- シストレの学習コンテンツ
- シストレに関する無料メールセミナー
シストレ魂以外の業務を行っているか調査したが、確認できませんでした。
サービス内容はシストレソフト
シストレ魂は、一言でいうとシステムトレードのソフト。
システムトレードソフトとは?
システムトレードとは、あらかじめ決めたルールに基づいて、機械的に売買を行う取引手法。人間の感情を排除できるため、冷静な判断で取引できるのが大きなメリット。
シストレ魂に限らず、シストレソフトの多くが、過去データを用いて分析やバックテストを行うことで、独自の売買ルールを作り、トレードで利益を狙うための戦略作成に使用するもの。
シストレ魂の、主な機能は以下の3つ。
- バックテスト機能
- 売買指示機能
- 発注機能
バックテストとは?
バックテストとは、過去の株価データを使って、実際に売買を行った場合にどのような結果になるかを検証する機能。
例えば、「株価が〇円になったら買い、△円になったら売る」というルールを設定し、過去データに当てはめてシミュレーションを行うことで、そのルールがどれくらい有効なのか検証できます。
バックテスト機能を活用すれば、過去の相場環境における検証はもちろん、様々な条件下で検証を行い、売買ルールを構築可能。
売買指示では、バックテストで開発したストラテジーのロジックに基づいて、日々トレーディングを行うための注文リストを作成できます。
さらに、売買指示で作成した注文を自動的に証券会社に発注する発注魂(自動発注機能)もあります。ただし、発注機能を現在利用できるのは、立花証券e支店のみです。
ダウンロードすれば利用可能
シストレ魂は現在、フェニックスアセットマネジメント公式サイトからダウンロードすれば利用可能です。
2022年4月にフリーソフト化し、「引け前売買指示機能の無効化」と、自動発注ツール「発注魂」の無効化(立花証券e支店を除く)が行われています。
注意したい点として、シストレ魂のダウンロードは無料で行えますが、株価データの取得は別途「株式会社データゲット社」にアカウントを作成し、データのアクセス権を購入する必要があります。
現在のデータアクセス権の価格は次の通りです。
1か月(30日) | 1,650円(税込) |
3か月(90日) | 4,620円(税込) |
6か月(180日) | 8,580円(税込) |
1年間(365日) | 15,840円(税込) |
また、1997年以前の過去データを取得するには、 データゲット社が販売する「10年株価データCD」(価格8,800円)が必要です。
なお、シストレ魂は2022年のフリーソフト化以前は有料ソフトで、本体が157,000円、連続バックテスト機能39,800円と高額。
利用者の中には、高額費用に対する不満も多かったようで、この点は改良点と言えるでしょう。
シストレ魂の評判
続いて、シストレ魂の評判について調査した結果を解説します。
個人開発ソフトではありますが、使いやすい意見もあり、利用者は一定数いるようです。
しかし、2017年に営業譲渡されたフェニックスアセットマネジメントの対応について非常に厳しい意見が多く、利用者は不満を持っていることが分かります。
良い口コミと悪い口コミを順番に見てみましょう。
良い口コミ
運用ブログを調べると、「シストレ魂を使っている」投資家を見かけます。
シストレソフトは相場の予想をするためでは無く、相場を分析し、売買ルールを検証するツール。そのため、パフォーマンスは利用する人の能力に大きく左右されます。
シストレ魂の良い口コミとして、「使いやすい」「バックテストの処理速度が早い」との意見が見られました。
また、複数のトレードシステムを比較検討した結果、シストレ魂を選んだ投資家も。
どのソフトが使いやすいかは個人差がありますので、複数ソフトの良い部分を抜き出して、同時に利用している人もいるようです。
悪い口コミ
シストレ魂に関する口コミを調べると、良い評判ばかりではありません。特に目立つのは会社の対応が悪いという意見。
2017年に営業譲渡を受け、フェニックスアセットマネジメント株式会社の運営になって以降、「問い合わせ対応が不親切で、質問に答えてもらえない」といった意見が挙げられています。
また、フェニックスアセットマネジメント株式会社に変更後、買い切りソフトだったシストレ魂に、突然課金の連絡が来たケースも。
現在はフリーソフト化されていますが、株価データの取得に費用が掛かる点も不満に感じる人がいるようです。
シストレ魂の評価
口コミや評判から見ると、シストレ魂の評価はソフトとして一定の利用価値・ニーズがあると考えられるが、運営会社の対応が悪い・サービスの継続に信頼が出来ないというものでした。
ここからは、シストレ魂のメリットとデメリットを解説します。
メリット
シストレ魂の主なメリットは2つあります。
メリット①:ソフト本体は無料
ソフト本体の価格が無料化された点は、ユーザーにとって大きなメリットでしょう。
過去には、シストレ魂の価格設定に関する不満の声が多く聞かれましたが、現在はソフト自体が無料化されたため、利用しやすくなりました。
高機能なシストレソフトは、高額なものが多いです。しかし、現在のシストレ魂はフリーソフトであるため、初期費用を抑えられます。
もちろん、株価データの購入に費用が掛かりますが、他の有料ソフトと比べると、低コストで利用できる可能性があるでしょう。
メリット②:使いやすい
「使いやすい」との評判は多く見られます。
バックテストは、過去の膨大な株価データを使ってシミュレーションを行うため、処理に時間を要することが多いです。
しかし、シストレ魂は処理速度が速く、ストレスが比較的少ないという評価も。短時間で多くの検証を行いたいユーザーにとって、これは大きなメリットと言えるでしょう。
デメリット
シストレ魂は、効果的な機能を備えたシストレソフトと評価する声がある一方で、デメリットも存在します。
デメリット①:データ購入に費用が必要
シストレ魂自体はフリーソフト化されたが、バックテストや売買シミュレーションを行うには、現在や過去の株価データが必要。そのデータは有料で、別途購入する必要があります。
無料だと思って使い始めたものの、結局費用が掛かることにガッカリするユーザーもいるかも…
デメリット②:サービスの継続性を信頼できない
シストレ魂は、個人開発ソフトを企業が引き継いだ経緯があり、その後の運営状況を見ると、将来に渡ってサービスが継続されるか不透明です。
必要メンテナンスが行われるかも不確実。
サービスが終了すると、使い慣れたソフトが使えないだけで無く、蓄積データや作成したストラテジーも利用できなくなる可能性があります。
デメリット③:運営会社の評判が良くない
運営会社「フェニックスアセットマネジメント」の顧客対応に関する評判はあまり良くありません。
そのため、ソフトの操作方法や、トラブル発生時に十分なサポートを受けられると限らない点は、大きなデメリットと言えるでしょう。
特に、シストレ初心者は丁寧なサポート体制が重要。シストレ魂を利用する際は、サポート充実度が低い可能性を理解しておく必要があります。
デメリット④:自動発注機能は1社のみ
シストレ魂には、売買指示に基づいて自動的に注文を発注する「発注魂」という機能がありますが、対応している証券会社は立花証券e支店のみ。
他の証券会社を利用している場合は、自動発注機能が使えず、手動で注文する必要が…
これは、シストレの大きなメリット「感情を排除した機械的な取引」を実現する上で、大きな障害となる可能性があります。
これらのデメリットを踏まえ、シストレ魂を利用するか慎重に判断する必要があるでしょう。
シストレ魂はサービス終了してる?
結論から言うと、シストレ魂は終了していませんが、2022年に「サービス終了」という情報が出回ったことも事実です。
前項のデメリットで解説したリスクを考えると、シストレ魂の将来的な安定性に疑問符が付きます。
シストレ魂の利用を検討しているなら、「サービスがいつ終了するか分からない」「突然、仕様変更や有料化される可能性もある」といったリスクを理解した上で、慎重に判断することをおすすめします。
『株システムトレードソフト シストレ魂』の口コミ
口コミ一覧
名無し
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