エナフン(奥山月仁)流の投資手法・銘柄の選び方を徹底解剖

エナフン(奥山月仁)流の投資手法・銘柄の選び方を徹底解剖

エナフン(奥山月仁)について

エナフン(奥山月仁)は割安成長株への中長期投資を行なう兼業投資家です。

割安成長株とは、割安かつ成長が期待できる銘柄のこと。

エナフンは割安成長株への投資で資産を13年間で28倍に増やすことに成功しました。

過去に出版した投資本では「普通の人だからこそ勝てる」と称されているエナフンの投資のやり方。

本記事ではエナフンの投資手法や銘柄の選び方を紹介。エナフンの経歴やこれまでに出した書籍の評判についても見ていきます。

エナフンの投資手法

エナフンが行なっている投資手法は「割安成長株の中長期投資」です。

割安成長株に中長期的に投資することで、エナフンは資産数億円を築きました。

エナフンが投資している“割安成長株”とは、割安株(企業価値が安く見られている株)と成長株(今後の成長が期待できる株)の両方の性質を持つ銘柄のこと。

要するに、割安成長株は今後の値上がりが期待できる有望株ということです。

エナフンは割安成長株に3年~5年程度の中長期で投資をしています。

投資期間の目安は3年~5年

エナフンは3年~5年程度のスパンで投資を考えています。

3~5年を投資期間の目安においている理由は「その程度の期間であれば先の見通しが可能」なため。

たしかに「20年後の未来」と言われると現実味がありませんが、「3年後どうなっているか」ならいけそうな気もしてきますね。

投資期間に達した時でも、今後の成長余地が感じられる場合は保有を続けるそうです。

2倍、3倍の利益を追求

エナフンは3年~5年の投資期間で2倍・3倍の利益を狙っています。

年利だと平均20~30%程度。一般的な投資信託の年利は3%程度が平均値なので、エナフンは驚異的なリターンを狙っていることが分かります。

企業本来の価値を調べて投資をする

エナフンは「徹底した企業調査」を大事にしています。

企業を調べて理解を深めることで、企業本来の価値を見出すためです。

本当に価値のある企業であれば、一時的に株価が下落したとしてもその後は株価が戻るはず。

将来的に株価が騰がることを見越して投資しているため、1日や数週間の値動きを追いかける必要はなくなります。

エナフン自身、投資に割く時間は「株価の動きを見る程度」になるそうです。

投資先として信じられる企業を見つけたら、あとは上がるのを待つだけということなのでしょう。

エナフンはピーター・リンチに影響を受けた

エナフンが割安成長株に投資するようになったのも、中長期的に投資するようになったのも、米国の伝説的ファンドマネージャーである“ピーター・リンチ”による影響が大きいです。

ピーター・リンチは1,800万ドルだったファンドの運用資産を約13年間で140億ドルに増やし、年平均利回り29%を実現。初期投資者の財産を28倍にしました。

ピーター・リンチが資産を増やした投資手法が「割安成長株への投資」。エナフンと一緒ですね。

エナフンはピーター・リンチの投資手法を学んで、その投資のやり方を現代版に直したものを主に情報発信しています。

エナフンの銘柄選定方法

エナフンが将来有望な銘柄を探す際、以下のような特徴を持つ銘柄を見ます。

・人が目を背けるような不人気業種
・自分の身近にある有望な銘柄
・時価総額500億円以下の中小型株
・割安成長銘柄

人が目を背けるような不人気業種

人が買いたがらない業種は割安に放置されやすい傾向にあります。

注目を集める業界、将来有望な業界、国策に関わる業界等の花形銘柄は、みんなが買い求めるため割高になります。一方、人が目を背けたくなる業界の銘柄は、企業本来の実力よりも安い株価で放置されていることがあります。

エナフンは2008年に葬儀会社ティアに投資。ティアはその後大化けして、エナフンは大きなリターンを手にしています。

2485ティアのチャート出典:Yahooファイナンス

ティアは当時急成長していましたが、割安水準のまま放置されている銘柄でした。しかし同年、納棺師を描いた映画「おくりびと」がアカデミー賞を受賞し大ヒットすると、葬儀業界に注目が集まり株価は急上昇。

需要の少ない不人気業種に着目して銘柄を探すのは、割安株投資の有効な手段のひとつです。

自分の身近にある有望な銘柄

エナフンは「(銘柄は)自分の身近なところで探すべき」というピーター・リンチの教えに倣って、とんかつ専門店チェーン「かつや」を展開するアークランドホールディングスに投資。

にアークランドホールディングスの株価は、エナフンが購入してから20倍まで上昇。

3085アークランドサービスホールディングスのチャート出典:Yahooファイナンス

エナフンがアークランドホールディングスに投資をした理由は単純明快。

とんかつが大好物だったからです。

エナフンは低価格でとんかつを提供するかつやに可能性を感じて投資を決定。かつやの多店舗化によってアークランドホールディングスの業績は大きく伸び、株価も順調に上昇していきました。

自分の趣味や関心事にかかわる分野、他人よりも詳しい分野は狙い目です。身近な業界であるほど銘柄選ぶのに必要な情報は入手しやすいでしょう。

時価総額500億円以下の中小型株

エナフンが時価総額500億円以下の中小型株を選ぶ理由は2つ。

・高い成長率や持続性を期待できる
・割安で放置されやすい

中小型株は時価総額が小さく、今後の成長余地があります。時価総額が低いと機関投資家も手を出しにくく、業績や成長性にかかわらず割安のまま放置されている株も多いです。

割安成長銘柄かどうかの判断

エナフンは成長株かどうか、割安株かどうかの判断をそれぞれ行なっています。

片方だけ当てはまる銘柄ではなく、割安・成長のどちらにも期待が持てる銘柄を探しているようです。

エナフンが考える成長株の種類は3つ。

・純粋な成長株
過去数年成長し続けており今後も成長に期待できる株。
割高になりやすいため、業績に問題がなければ暴落時など一時的な割安タイミングが買いのチャンス

・再成長株
過去数年間の業績はいまいちだったが、新製品や新サービス、新技術の開発、外部環境の変化により再成長が期待できる株

・業績回復株
高い実力はあるが大きなトラブルや経営上の問題により業績が悪化、会社の膿を出し切り本来の実力で復活を遂げようとしている株

エナフンが割安かどうか企業を判断する際には、「あるべきPER」と「予想PER」を比較して判断します。あるべきPERはエナフンが書いた『エナフン流 VE(バリューエンジニアリング)投資法』参照のこと。

ここまでエナフン流の銘柄選定のやり方を見て来ました。

エナフンが出している本には「普通の人だから勝てる」と銘打たれた書籍が数冊あるのですが、正直な話、エナフンだからできたという点は否めないです。

ユーザーの中には「真似しても宝くじ程度にしかならない」という指摘をする人も見受けられます。

結局のところ予想の要素が大きい手法なので、大抵のビジネス観がない一般人が真似をしようとしても宝くじ程度にしかならないと思います。こういう手法をうまく使いこなせている時点で「普通の人」ではありません。

まあエナフンは投資歴30年の大ベテランですからね。

いきなりエナフンと同じ銘柄選びをするのが困難なのも仕方ないでしょう。

エナフン(奥山月仁)の経歴・プロフィール

エナフンは投資歴30年以上の大ベテランです。

高校2年生の時から投資を始めています。

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▼エナフン(奥山月仁)のプロフィール
名前:エナフン、奥山月仁(どちらもペンネーム)
年齢:50代前半
出身:不明
学歴:大阪大学経済学部
資産:数億円

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▼エナフン(奥山月仁)の経歴
1986年:高校2年生時、父から30万円分の山一證券の株式を貰って投資をスタート
1989年:大阪大学経済学部に入学
~2000年:大手企業の会社員をしながら株式投資を継続
2000年:結婚を機に投資を本格的にやり直す
2003年:節約生活を通じて2000万円を貯蓄。600万円を元手に投資スタート
2007年:ピーター・リンチの本を読んで感銘を受ける
2008年:投資ブログ「エナフンさんの梨の木」を開設
2013年:投資本を出版
2022年(現在):メディア連載、投資本の出版など幅広く活動
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エナフンが投資を始めたのは、高校2年生の時に父親から30万円分の山一證券の株式を譲り受けたことがきっかけ。

父親から「幼い頃から貯めていたお年玉や入学祝い合計30万円と30万円分の株式のどちらか選べ」と言われ、エナフンは株式を選択。

エナフン自身、祖父や父親が株式投資をやっていた影響で幼い頃から株式投資に興味を持っていたようです。

山一證券の株価はバブル景気の上昇相場に乗り、投資開始から約2年で資産は3倍に増えます。投資の面白さに目覚めたエナフンは1989年に大阪大学経済学部に進学、故・蝋山昌一教授のゼミで証券理論を学び、卒業後は大手企業の会社員となります。

大学時代も株式投資は続けていましたが成績は振るわず、社会人となっても相変わらずでした。

本格的に投資を始める大きなきっかけとなったのは2000年の結婚です。共働きの妻とともにお金持ちになることを決意。節約生活を開始し3年間で2,000万円を貯蓄。貯まったお金の一部600万円を元手に投資を始めました。

エナフンが本格的に投資を始めた当時は新興市場の勢いがよく、エナフンの資産はあっという間に3倍に増えました。

相場の雰囲気が不穏になり一旦撤退した2007年頃、米国の伝説的ファンドマネージャー ピーター・リンチが著した「ピーター・リンチの株で勝つ」に感銘を受けます。

2008年に投資を再開して半年後にリーマン・ショックに見舞われますが、その後はピーター・リンチの教えに倣った投資手法を実践し、数億円の資産を築くことに成功しました。

エナフンは2008年より、正しい株式投資知識を広める目的でブログ「エナフンさんの梨の木」を始めます。

ブログ開始時に公開用に作った資金100万円の口座は約13年で運用額2840万円を突破(2021年9月時点)。ブログは人気ランキングの株式長期投資部門で第1位を獲得するまでに成長しました。

2013年に初の書籍を出版、2016年より日経マネーにて連載を開始。エナフンはそのほかウェブメディアのインタビューに出演するなど幅広く活動しています。

4.エナフンの書籍

“普通の人”だから勝てる エナフン流株式投資術

エナフンの割安成長株投資法を解説している本です。

兼業投資家として元手600万円から数億円の資産を築いたエナフンが、そのノウハウを成功体験を交えて解説します。

大化け株で連勝する秘訣や“普通の人”だからこそ勝てる投資法を5つのスキルにまとめて紹介しています。

“普通の人”でも株で1億円! エナフン流VE(バリューエンジニアリング)投資法

エナフンがVE(バリューエンジニアリング)に着想を得て編み出した独自の投資法について解説した本です。

VEとは「より優れた製品をより安くつくる方法」のこと。この手法を株式投資に応用・発展させたのがVE投資法です。

本書ではVE投資法の成功例をもとに、成長株を割安で買う方法を具体的かつ体系的にまとめています。

6.エナフンのSNS

ブログ

エナフンさんの梨の木」はエナフンが投資リテラシー向上を目的として開設したブログです。

投資の考え方、具体的なノウハウ、マーケットの読み方などの情報が解説されています。

エナフンはブログ開始時に作った口座の運用成績を定期的に公開。運用銘柄や売買履歴、資産額の増減等を公開し、自身の投資手法の有効性を実績で証明しています。

Twitter

エナフンのTwitterでは、ブログの更新情報やその他活動の進捗状況が投稿されています。

エナフン(奥山月仁)
名称エナフン(奥山月仁)
株サイト比較ナビ 編集者

株サイト比較ナビ

2016年にサイトを設立。専門性を軸とした編集者が、多種多様な金融サービスを調査&比較し、"投資初心者向け"の紹介を行っています。

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『エナフン(奥山月仁)』の口コミ

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口コミ一覧

エナフン(奥山月仁)についての口コミを掲載しています。 良かったこと、悪かったこと、その他の評判や怪しげな噂など、お寄せください。
  • 節約生活を通じて2000万円を貯蓄。600万円を元手に投資スタート。どこが普通の人なんだよ!

    匿名

  • 割安成長株に中長期的に投資するってまだるっこしいんですよね。成長株なら短期で何回転もさせたほうが良いと思います。まあ、人ぞれぞれですけど

    匿名

  • エナフンは高校2年生の時に父親から30万円分の山一證券の株式を譲り受けたんですね。その山一が100周年の1997年に自主廃業を発表したのを見たのによく中長期投資に目覚めましたねw

    匿名

  • エナフンは「普通の人だから勝てる」って言ってるけど、普通の人はその何倍も負けるんで儲からないんだよね。エナフンももしかしたら大量のロスカットを隠してるだけかもしれないよ。

    匿名

  • ファンで本も何冊も買ってるけど、前の本で言っていた内容とカブってたのは少し残念だったかな。まぁエナフン流投資法の良い復習が出来たと思っておこう

    匿名

  • エナフンさんの本は分かりやすくて読みやすかったです。投資初心者の私には参考になる知識が沢山入っていました。

    匿名

  • エナフンさん思っていたより年齢高かった。50代だったのは驚きだ。若々しい雰囲気があったから。

    匿名

  • エナフンさんの銘柄選びは個人投資家にとって参考にしやすいと思いますよ。身の回りの生活にアンテナを張る大事さが分かります。

    匿名