VIP投資顧問は株式会社PLUSSO(プラッソ)が運営する投資情報サイトでしたが、2019年5月にコンプライアンス担当者が退職し、その後任が見つからなかったという理由で突如廃業しています。
同サイトのサービスは推奨銘柄が上がらない、高額な料金に見合うだけの情報が提供されないなど、厳しい意見が多く見受けられました。さらに、前身の会社は行政処分を受けています。
本記事では、VIP投資顧問の廃業に至る経緯や推奨銘柄の評判、評価について解説します。既にサービスへの登録はできませんが、投資顧問サービスを検討する際の参考にしてください。
目次
VIP投資顧問とは?
まずは、VIP投資顧問の運営会社PLUSSOについて。
前身会社がどのような理由で行政処分を受けたか。加えて、同サイトのサービス内容や、現在は登録できないことを説明します。
運営は株式会社PLUSSO
VIP投資顧問を運営していたのは、株式会社PLUSSO。東京都に本社を置き、金融庁の関東財務局に正規登録をしていた投資顧問業者でしたが、2019年に廃業しています。
代表を務めていた久永義一氏は日興証券の元社員で、支店長の経験もある人物。証券業界での経験を活かし、投資顧問事業を展開していたと考えられます。
株式会社PLUSSOの前身は株式会社AMオンライン。「トレーダーズブレインマーケット」という投資情報サイトを運営し、投資助言をしていました。
しかし、株式会社AMオンラインは、2016年7月に関東財務局から行政処分を受けています。理由は次の4点。
- 虚偽情報による勧誘
→顧客に対し、「仕手筋に関する情報を入手している」という虚偽の内容を告げて、投資顧問契約の締結を勧誘。 - 人数制限に関する虚偽
→契約者の人数を限定する意思が無いにも関わらず、「〇名様のみ」と記載するなど虚偽の内容を告げていた。 - 不確実な事項を断定
→見込顧客に配信した電子メールにおいて、「目標株価2倍は確定済み」など不確実な事項について必ず利益が上がる旨を告げ、投資者の投資意欲を煽った勧誘を行った。 - ランキング操作
→投資助言業者を口コミのランキング形式で紹介する複数のウェブサイトに「人気の投資顧問ベスト3」、「優良投資顧問ランキング第5位」等と紹介されていたが、実際は広告会社との契約により必ず上位にランキングされる仕組みだった。
これらの違反行為により、株式会社AMオンラインは業務停止命令と業務改善命令を受けました。
その後、株式会社AMオンラインは社名を株式会社PLUSSOに変更し、トレーダーズブレインマーケットを閉鎖。VIP投資顧問を立ち上げます。
この一連の流れを詳しく知りたい方は、下記をご覧ください。
主なサービスは銘柄提供
VIP投資顧問のコンテンツは、無料と有料の2種類。無料コンテンツで会員登録をさせて、有料コンテンツへ移行させていくビジネスモデルは、投資情報サイトでは比較的よく行われるモデルと言えます。
無料コンテンツでは投資情報サイトとして相場情報や投資コラムが提供され、銘柄の推奨が行われることもありました。主なコンテンツは次の通りです。
- 相場に関するレポート
→毎日配信されるVIP投資顧問アナリストによる相場レポート。朝に配信される「本日の相場見通し」と夕方に配信される「本日の相場のまとめ」 - 代表久永義一の連載コラム「儲けの裏側大暴露」
→週1回程度配信。VIP投資顧問の代表「久永義一氏」による投資コラム。 - 極選ニュース
→ほぼ毎週更新。アナリストが相場を分析するポイント制コラム。毎週注目銘柄をピックアップ。 - 無料銘柄相談
→会員が保有する銘柄や、買い付けを検討している銘柄などの相談を受け付け、アナリストによる診断を受けられる。
VIP投資顧問の有料コンテンツは、スポット契約プランと期間契約プランの2種類が存在。それぞれ、無料コンテンツとは異なる推奨銘柄の提供がサービスの核でした。
- スポット契約プラン
→投資情報と推奨銘柄を紹介するサービス。料金は銘柄数により異なり、1万円~30万円。 - 期間契約プラン
→月間12銘柄以上の情報(大まかな株価目標・ロスカット目安提示、相場状況に応じて銘柄数は変動)を提供するサービス。料金は1ヶ月10万円。
なお、VIP投資顧問ではポイント制を採用しており、ポイントを消費して情報を購入することもできました。
実際に登録してみた
管理人は元々トレーダーズブレインマーケットの無料会員だったので、強制的に会員情報を引き継がれ、VIP投資顧問に改めて登録する必要はありませんでした。
なお、VIP投資顧問の登録前ページはこのような感じ。リニューアル前(トレーダーズブレインマーケット時)と比較すると、サイトの色が赤色から金色に変更しただけの簡易リニューアルを施していました。
手抜きと言っても過言ではないサイトリニューアルを施す為だけに、会員を混乱させ兼ねないサイト名変更を行い、法人運営に色々と面倒が生じる商号変更を行った理由の記載は皆無です。
ただでさえ行政処分を受けた過去のある信用ならない投資顧問なのに、会社都合丸出しの運営を行っていて、どこの投資家が着いていくというのか。会員主義の運営を行ったらどうです??
サポート体制を検証
VIP投資顧問では電話及びメールによる問い合わせを9時~16時まで受け付けています。他の投資顧問と比較すると短い営業時間で、仕事終わりのサラリーマンなどにとっては不便なサポート体制です。
更に「基本的に連絡はメールにお願いします」という記載も発見。その理由に関して「効率的なサービス運営を行い、サービスコストを可能な限り低下させる事を目的」と記載されていますが…
これって、都合の良い言い回しで、裏を返すと万全なサポート体制が整っていないということでは?
また、電話ではなくメールでの問い合わせを推奨する理由に関しては、電話で問い合わせが来た際に、株式投資に関して詳しく説明できる従業員が常駐していないからでは?
何はともあれ、安心して利用できるサポート体制とは評価できません。
現在は廃業のため登録不可
VIP投資顧問は、2019年5月に突如サービスを停止し廃業しました。公式には、以下のような理由が発表されています。
コンプライアンス担当が、本人都合により退職しなければならなくなったことを機に、後任の採用に向けて取り組んで参りましたが、金融機関における法務関連の業務経験者が業界全体で人材不足の状況であり、適格者の採用が極めて困難であり、採用ができない状態となっております。
つまり、コンプライアンス担当者の退職に伴い、後任が見つからなかったため、やむを得ず廃業に至ったという理由です。しかし、この説明には疑問が残ります。
本当にコンプライアンス担当者一人を補充できないだけで、廃業の決断に至るのでしょうか。実際は、廃業に他の要因も絡んでいると考えられます。
一つは、前述したように、運営会社である株式会社PLUSSOの前身「株式会社AMオンライン」が2016年に行政処分を受けていること。顧客に対する虚偽の勧誘やランキング操作など、投資顧問業者としてあってはならない行為が発覚し、会社の信頼は大きく失墜しました。
VIP投資顧問として再出発を図りましたが、負のイメージを払拭することは容易ではなく、顧客離れを引き起こした可能性があります。
また、VIP投資顧問は、高額な料金設定や強引な勧誘など、顧客からの評判が良いとは言えませんでした。インターネット上には、同社に関する悪評や被害報告も散見されます。
こうしたネガティブな情報が拡散されたことで、新規顧客の獲得が困難になり、経営が悪化したことも考えられるでしょう。
公式発表の「コンプライアンス担当者の後任が見つからない」との理由は、あくまで表向き。実際は、行政処分による信頼失墜、顧客からの悪評なども廃業に至った要因と考えられます。
VIP投資顧問の評判
VIP投資顧問は2019年に廃業していることもあり、ネット上で見られる口コミは基本的に厳しい意見が多いです。
特に、「高額な有料サービスの割に成果が出なかった」との声や、「強引な勧誘を受けた」との声が目立ちます。
良い評判と悪い評判をそれぞれ見てみましょう。
良い口コミ
無料情報で有益な情報を得ていたと考える人もいます。彼らは市況分析や個別銘柄解説などを参考にし、自身の投資判断に役立てていたようです。
また、少数ですが、VIP投資顧問の推奨銘柄で利益が出た人もいます。ただし、これらの良い口コミは、全体の状況を反映しているとは限りません。
前身サイトであるトレーダーズブレインマーケットでは、口コミサイトの情報操作をしていたことが判明しており、良い口コミもサクラの可能性がある点に留意が必要です。
悪い口コミ
VIP投資顧問の評判を調べると、特に目立つのは、推奨銘柄が下がり損失を出したという意見です。
「推奨銘柄を購入した途端、株価が下落し始めた」「高額な情報料を支払ったのに、利益が出なかった」といった声が多数上がっています。「有料情報でも損失を出している」との口コミも少なくありません。
VIP投資顧問は、無料情報に加えて、より詳細な分析や推奨銘柄を提供する有料情報サービスを提供していました。しかし、有料情報を利用しても期待した成果を得られなかった人が多く、情報料に見合う価値が無いと感じているようです。
さらに、営業がしつこいことに不満を持つ人もいました。無料コンテンツを利用者を対象に、有料サービスへの勧誘が頻繁に行われていたようです。「しつこく電話がかかってくる」といった声が多く見られました。
VIP投資顧問の評価
VIP投資顧問の評価について、メリットとデメリットを見てみます。
同サイトは、残念ながら顧客満足度が低い投資顧問会社。数少ない評価できる点は、無料コンテンツがあったと言うことでしょう。
一方、推奨銘柄については、株価が下落し損失を出した意見が非常に多く、情報料に見合う価値を提供できていたとは言えません。
メリット
VIP投資顧問は、無料コンテンツを提供している点がメリットでしょう。投資初心者にとって、基礎知識や相場分析のヒントを無料で得られるのは魅力的です。
具体的には、マーケットレポートや銘柄相談などが提供されていました。
無料で有用な情報が得られるならば、積極的に活用することは賢明な判断です。しかし、VIP投資顧問は有料プランの勧誘が積極的であった情報もあるため、注意が必要でした。
同サイトに限らず、無料コンテンツは、あくまでも有料プランへの誘導を目的としている側面もあります。そのため、無料コンテンツを利用する際は、その情報が本当に客観的なものか、冷静に判断することが重要です。
デメリット
VIP投資顧問には、デメリットが数多く存在しました。中でも、次の3点には注意が必要です。
- 推奨銘柄の成績
- 高額な料金設定
- 行政処分歴と会社名やサイト名の変更
VIP投資顧問の銘柄選定能力は決して高いといえるものではありませんでした。投資顧問を利用する目的は、プロの助言によって利益を上げることですが、実際は損失を出してしまうケースも少なくなかったようです。
インターネット上には、「VIP投資顧問の推奨銘柄で損をした」との口コミも散見されます。もちろん、投資は必ず利益が出るものではありません。
しかし、料金を支払ってまで利用する価値があったのかどうか、疑問の声が上がっているのも事実です。
パフォーマンスが悪いにも関わらず料金が全体的に高額な設定だったという点もデメリットです。投資助言の料金が高額の場合、それ自体が投資の利益を圧迫する要因になります。
銘柄選定能力が低い上に、投資コストが高いとなれば、会員が投資で利益を上げる可能性は非常に低くなるでしょう。
そして、運営会社の信頼性が低い点も大きなデメリット。株式会社PLUSSOの前身である株式会社AMオンラインは、2016年に関東財務局から行政処分を受けており、会社の信頼性を大きく損なうものです。
この事実に対して、謝罪や反省のコメントを出さず会社名の変更やサイトのリニューアルをして、過去をなかったことにするような姿勢は、信頼性に欠けると言わざるを得ません。
VIP投資顧問は詐欺だったのか?
VIP投資顧問は、直接処分を受けているわけではありませんが、前身サイトであるトレーダーズブレインマーケットの運営方法や、経営姿勢を引き継いでいるように見えますね。
前述したように、運営会社である株式会社PLUSSOの前身である株式会社AMオンラインは、2016年に関東財務局から行政処分を受けています。顧客に対する虚偽の勧誘やランキング操作など、投資顧問業者としてあってはならない行為を行っていたことが発覚しました。
行政処分を受けた事実は、会社の信頼性を大きく損なうものです。その際に、株式会社AMオンラインは、社名を株式会社PLUSSOに変更し、VIP投資顧問を立ち上げました。
会社名やサイト名を頻繁に変更することは、顧客からの不信感を招く可能性があります。“過去の不祥事を隠蔽しようとしているのでは”、という疑念を持たれても仕方がないでしょう。
さらに、株式会社AMオンラインはインターネット上のランキングサイトや口コミサイトで、高評価を得ているように見せていました。しかし、実際には、広告会社に依頼してランキングを操作していたことが、行政処分によって明らかになっています。
インターネット上には、VIP投資顧問を過度に褒める口コミが多数存在しますが、中にはサクラが書き込んでいると推測される情報も。情報操作の疑いがあるため、客観的に判断することが難しい状況です。
『VIP投資顧問』の口コミ
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