2026年は、2月にイタリアでミラノ・コルティナ冬季五輪、3月に野球の祭典であるWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)、そして夏にアメリカ、カナダ、メキシコの3ヵ国共催となるFIFAワールドカップが開催されます。
これほど大規模なスポーツの国際大会が1年の中に集中することは珍しく、関連企業の業績や株価に与えるインパクトは無視できません。
日本代表の活躍は国民に感動を与えるだけでなく、消費を刺激し、企業のブランド価値を大きく引き上げる原動力となります。
本記事では、2026年のスポーツ関連株の選び方や、具体的に注目すべき銘柄の分析、そして投資家が陥りやすい注意点について詳しく解説します。
スポーツ関連株とは?市場の構造を理解しよう
スポーツ関連株とは、スポーツに付随する製品やサービスを提供し、その市場の盛り上がりが直接的、あるいは間接的に業績に反映される企業の株式を指します。
市場の構造を理解するために、スポーツ関連株は主に4つのカテゴリーに整理できます。
【1】スポーツ用品・アパレルメーカー
1つ目は、スポーツ用品・アパレルメーカーです。
シューズやウェア、競技用具を製造販売する企業がここに含まれます。
国際大会で選手が自社の製品を着用することは、世界規模での広告宣伝効果を生みます。
【2】スポーツ用品を販売する小売業
2つ目は、スポーツ用品を販売する小売業を営む企業です。
全国に店舗網を持つスポーツショップなどが該当します。
イベントによって人々のスポーツへの関心が高まると、観戦グッズだけでなく「自分もスポーツを始めたい」という動機から、一般消費者向けの販売が活性化します。
【3】スポーツ関連のメディア・IT・広告関連企業
3つ目は、スポーツに関連するメディア・IT・広告関連の企業です。
試合を中継するテレビ局や、インターネットでのライブ配信を行うプラットフォーム運営会社が注目されます。
また、大会の公式スポンサーシップを仲介する広告代理店も、イベントが大きければ大きいほど手数料収入やコンサルティング需要が増加します。
【4】スポーツ関連の飲食・施設運営などのサービス業
4つ目は、スポーツに関連する飲食・施設運営などのサービス業を営む企業です。
スポーツバーのような観戦場所を提供する飲食店や、日本代表とのコラボ商品を展開する飲食品メーカーが挙げられます。
日本代表が勝ち進むたびに店舗への来客数が増え、祝杯のための飲料消費が伸びるなど、目に見える形での経済効果が現れやすいのが特徴です。
以上のように、スポーツ関連株は単一の業種ではなく、製造から小売、サービスまで幅広い産業にまたがっています。
投資対象を選ぶ際は、どのイベントがどのカテゴリーに最も強い恩恵をもたらすのかを切り分けて考える必要があります。
伸びるスポーツ関連株の見つけ方【3つのポイント】
数多く存在するスポーツ関連株の中から、高い成長が期待できる銘柄をどのように選別すればよいのでしょうか?
ここでは、投資判断の軸となる3つのポイントを挙げます。
【1】グローバル市場でのブランド力とシェア
日本国内の市場は、少子高齢化の影響で人口減少が続いており、中長期的な大きな伸びを期待するのは難しい環境にあります。
そのため、伸びるスポーツ関連株を見つけるには、日本国内だけでなく「世界で稼ぐ力」があるかどうかが極めて重要です。
例えばアシックスのように、北米や欧州、さらには中国市場で高いシェアを誇り、現地のランナーから絶大な信頼を得ている企業は、円安局面でも強い収益力を発揮します。
【2】イベントとの直接的な関連性と「特需」の有無
開催される特定のスポーツイベントに対して、どれだけ深い関わりを持っているかを確認しましょう。
例えば、WBCであれば野球用具に強みを持つ企業、冬季五輪であればウィンタースポーツウェアを展開する企業といったように、イベントの種目と企業の強みが一致していることが重要です。
【3】財務基盤の健全性と株主還元姿勢
スポーツイベントに関連する需要は、一時的な「祭り」で終わってしまうリスクも含んでいます。
スポーツイベント終了後に株価が急落する、いわゆる「材料出尽くし」を避けるためには、本業の財務基盤がしっかりしている企業を選ぶべきです。
また、近年は日本企業全体で株主還元を重視する動きが強まっており、増配や自社株買いを積極的に行っている企業は、イベント後の下支えも期待できます。
上記の3つのポイントを意識することで、単なる流行に流される投資ではなく、論理に基づいた銘柄選択が可能になります。
■実際に当サイト編集部員が検証し、+300万円の成果を確認できたAI株式投資ソフトが『マーケットナビ』です。再現性のある投資環境を手に入れたい方は、ぜひ詳細をご覧ください。
2026年は世界的なスポーツビッグイベントが目白押し!
2026年のスポーツ関連株が注目を集める理由は、世界的なスポーツ大会が断続的に開催されるスケジュールにあります。
2月:ミラノ・コルティナ冬季五輪
2月のミラノ・コルティナ冬季五輪は、日本選手のメダルラッシュもあり、1年の幕開けとしてスポーツへの関心を非常に高めました。
フィギュアスケートやスキー・スノーボードといった競技など、日本選手の感動的な活躍は、関連するアパレルや用品メーカーへの注目を大いに喚起したことでしょう。
3月:WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)
続く3月のWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)は、日本国内において最も熱狂的な盛り上がりを見せるイベントです。
前回大会での劇的な優勝は、野球というスポーツの価値を再認識させ、国内の野球用品市場や飲食業界に多大な経済効果をもたらしました。
6~7月:FIFAワールドカップ
そして6月から7月にかけて開催されるFIFAワールドカップは、スポーツの世界最大規模の祭典です。
今回はアメリカ、カナダ、メキシコの北米3ヵ国共催となり、時差の関係で日本での放送は早朝から午前中になるケースが多いと考えられます。
この時間帯の違いは、リアルタイム観戦のスタイルに変化を与え、ネット配信や見逃し配信サービス、あるいは朝食需要に紐付いた新しい消費行動を生む可能性があります。
1つのイベントが終わっても、次のイベントへの期待が株価の下支えとなる、きわめて特殊な需給環境が2026年には整っています。
冬季五輪・WBC・W杯で注目!スポーツ関連株5銘柄を分析
2026年のスポーツイヤーにおいて、投資家が注目すべき主要5銘柄について、その強みと懸念点を客観的に分析します。
アシックス (7936): 世界的なランニングブームを背景に好調決算続く
| 株価 | 4,810円 |
| 時価総額 | 3.5兆円 |
| 配当利回り | 0.79% |
| PER(連) | 30.99倍 |
| PBR(連) | 12.55倍 |
| ROE(連) | 39.13% |

東証プライム市場 出所:Yahoo!ファイナンス 2026年2月20日時点
アシックスは、現在日本のスポーツ用品メーカーの中で高い成長力を見せている企業の1つです。
世界的な健康意識の高まりによるランニングブームを追い風に、北米や欧州でのシェアを拡大しています。
2026年の冬季五輪やワールドカップといった祭典を目の当たりにして、自ら運動をしようと考える人が増えるほど、アシックスのシューズの購入者も増えることでしょう。
アシックスは、アスリートランナー向けの高反発シューズから、一般ランナー向けの安定性の高いモデルまで、幅広いラインアップが評価されています。
一方で、懸念されるのは株価の割高感です。
好調な業績を背景に株価は上昇を続けてきましたが、PER(株価収益率)などの指標を見ると、市場の期待をかなり先取りして織り込んでいる側面があります。
また、ナイキやアディダスといった世界の巨大な競合他社との広告費競争が激化し、利益率を押し下げる可能性がある点も無視できません。
ミズノ (8022): 野球用品といえばミズノ。WBCでの特需があるか
| 株価 | 3,985円 |
| 時価総額 | 3,177億円 |
| 配当利回り | 1.51% |
| PER(連) | 18.54倍 |
| PBR(連) | 1.83倍 |
| ROE(連) | 10.24% |

東証プライム市場 出所:Yahoo!ファイナンス 2026年2月20日時点
2026年3月に開催されるWBCにおいて、最も注目を集めるのがミズノです。
野球用品において圧倒的なブランド力を持ち、日本代表選手の多くがミズノのグラブやバットを使用しています。
WBCでの日本代表の活躍は、そのままミズノ製品の品質証明となり、国内外での野球用品の売上増に直結します。
WBCによって野球への関心が高まることで、子どもたちの野球人口が増加すれば、中長期的な顧客基盤の拡大にもつながります。
一方、ミズノの課題は国内市場への依存度の高さです。
少子高齢化が進む日本国内では、野球人口の長期的な減少は避けられない課題となっています。
WBCという一時的なイベント特需は期待できるものの、その後の継続的な成長を描けるかどうかが株価のカギを握ります。
ゴールドウイン (8111):ウィンタースポーツの雄。五輪の日本選手活躍で期待
| 株価 | 2,420円 |
| 時価総額 | 3,444億円 |
| 配当利回り | 2.40% |
| PER(連) | 13.07倍 |
| PBR(連) | 2.80倍 |
| ROE(連) | 23.24% |

東証プライム市場 出所:Yahoo!ファイナンス 2026年2月20日時点
日本選手のメダルラッシュにより大きな盛り上がりのなかで閉幕した冬季五輪において、関連銘柄の中心となるのが、ザ・ノース・フェイスなどのブランドを展開するゴールドウインです。
高機能なスキーウェアやアウトドア用品は、五輪での露出を通じて高い販促効果を発揮しました。
冬季五輪は選手のウェアが視覚的に強く印象に残るため、ゴールドウインの製品力がアピールされる絶好の機会となります。
近年はライフスタイルウェアとしても人気を博しており、五輪というきっかけを通じて、普段アウトドアをしない層への浸透も期待できるでしょう。
一方で、ゴールドウインの業績は天候という不確定要素に強く左右されます。
2026年の冬が暖冬であった場合、五輪が盛り上がっても実需としてのウェア販売が伸び悩む可能性があります。
明治ホールディングス (2269):スポーツへの関心の高まりとともにプロテイン市場が成長
| 株価 | 3,858円 |
| 時価総額 | 1.0兆円 |
| 配当利回り | 2.72% |
| PER(連) | 19.36倍 |
| PBR(連) | 1.37倍 |
| ROE(連) | 6.80% |

東証プライム市場 出所:Yahoo!ファイナンス 2026年2月20日時点
大きなスポーツイベントがあると、スポーツを観戦するだけでなく、自ら実践する層が増えます。
明治ホールディングスは、スポーツ栄養学に基づいた飲料やゼリー、粉末プロテインなど、消費者のニーズに合わせた多彩な商品ラインアップを持っています。
最近では筋力トレーニングのみならずダイエットにプロテインを活用する層が増えてきています。
明治ホールディングスが展開するプロテインブランド「ザバス(SAVAS)」は、こうした層の拡大から直接的な恩恵を受けます。
さらに健康志向の定着という長期的なトレンドも追い風です。
注意点としては、原材料価格の高騰が挙げられます。
乳製品やプロテインの原料となる大豆、ホエイの価格は国際情勢や物流費の影響を受けやすく、コスト増が利益を圧迫する要因となります。
キリンホールディングス (2503):スポーツ観戦とビールの需要には強い関係
| 株価 | 2638.5円 |
| 時価総額 | 2.4兆円 |
| 配当利回り | 2.88% |
| PER(連) | 13.70倍 |
| PBR(連) | 1.66倍 |
| ROE(連) | 11.95% |

東証プライム市場 出所:Yahoo!ファイナンス 2026年2月20日時点
スポーツ観戦に欠かせないのが「飲み物」です。
キリンホールディングスは、サッカー日本代表のオフィシャルパートナーを長年務めており、FIFAワールドカップ開催時には強力なキャンペーンを展開します。
試合を観ながらビールを飲むというスタイルは定番化しており、サッカー日本代表チームの躍進とともにビールの消費量は増加することが予想されます。
さらにキリンホールディングスは、クラフトビールやノンアルコールビールなど、多様化する消費者の嗜好に対応する製品群を持っています。
特に早朝や午前中の放送となる2026年FIFAワールドカップでは、ノンアルコール飲料の需要が例年以上に高まる可能性があり、キリンの製品戦略が功を奏する場面も増えるでしょう。
ただし、ビール業界全体として「酒類離れ」という構造的な課題に直面しています。
健康志向の強まりや、若年層のアルコール消費減退は、一時的なイベントの盛り上がりだけでは解決できない深い問題であり、投資家は注意点として意識する必要があるでしょう。
スポーツ関連株を購入する際の3つの注意点
魅力的なスポーツ関連株ですが、投資を行う際には特有のリスクや注意点が存在します。
これらを無視して投資を行うと、大きな損失を被る可能性があるため、冷静な判断が求められます。
【1】「材料出尽くし」による株価下落のリスク
株式市場には「噂で買って事実で売る」という格言があります。
2026年のビッグスポーツイベントに対する期待感は、2025年の中盤から後半にかけて徐々に株価に織り込まれていると考えることが大事です。
いざ大会が始まり、日本代表が活躍して世間が熱狂しているその時こそが、プロの投資家が利益を確定させるタイミングである場合が多いことも事実です。
大会の終了とともに株価が急落するケースは過去に何度も見られており、一般のニュースで話題になりすぎたタイミングでのエントリーは高値づかみのリスクが高くなります。
【2】為替レートの急激な変動
スポーツ用品メーカーは、海外での売上や原材料の輸入において為替の影響を強く受けます。
2026年に向けて円安が進行すれば海外売上の円換算額は増えますが、逆に円高に振れた場合は、たとえイベントで製品が売れていても利益が目減りすることになります。
日米の金利差や日本の金融政策の動向など、マクロ経済の動きにも常に目を配っておく必要があります。
【3】個別アスリートのスキャンダルや成績不振
スポーツ関連株のブランド価値は、そのブランドを体現するアスリートのイメージと密接に結びついています。
スポンサー契約を結んでいる有力選手が不祥事を起こしたり、期待された大会で全く活躍できなかったりした場合、その企業のイメージ低下や販促計画の頓挫を招くことがあります。
特に、特定のスター選手を広告塔に据えている銘柄ほど、この個人依存リスクは無視できない要素となります。
【まとめ】スポーツ観戦をファン目線と投資家目線で2倍楽しむ
2026年は、「冬季五輪」「WBC」「FIFAワールドカップ」という巨大なイベントが重なる、まさにスポーツイヤーです。
スポーツがもたらす感動は、私たちの生活を豊かにするだけでなく、経済を活性化させ、株式市場に活力を与える重要な要素となります。
アシックスやミズノといった用品メーカーから、キリンホールディングスのような飲食品企業まで、それぞれの企業が2026年のスポーツイヤーを盛り上げようと活動しています。
私たち投資家も、ただ観戦を楽しむだけでなく、その裏側にある経済の流れを読み解くことで、より深い視点でスポーツと向き合うことができるはずです。
投資において重要なのは、感動に流されすぎない「客観性」と、チャンスを逃さない「準備」です。
銘柄ごとの強みだけでなく、原材料高や市場環境の変化といった懸念点にも目を向け、多角的に分析することが成功へとつながります。
※本記事内で個別銘柄に言及していますが、当該銘柄を推奨するものではありません。本記事は、投資判断の参考となる情報の提供を目的としており、投資勧誘を目的として作成したものではございません。また、将来の投資成果を保証するものでもございません。銘柄の選択、投資の最終決定はご自身のご判断で行ってください。
■実際に当サイト編集部員が検証し、+300万円の成果を確認できたAI株式投資ソフトが『マーケットナビ』です。再現性のある投資環境を手に入れたい方は、ぜひ詳細をご覧ください。


『』の口コミ
口コミ一覧