新しい1年の幕開けとなる1月は、1年の収益源を確保するための重要な一歩となります。
日本株式市場全体で見れば、1月に株主優待の権利が確定する銘柄数は決して多くありません。
しかし、その顔ぶれを確認すると、外食チェーンの人気店や実力派のアパレル、安定した財務基盤を持つ製造業など、少数精鋭の魅力的な企業が並んでいることに気づくはずです。
特に新NISA制度が浸透した昨今では、非課税枠を活用して「配当+優待」の利回りを最大化させようとする動きが一段と強まっています。
一方で、1月権利確定の銘柄数は少ないがゆえに特定の株に資金が集中しやすく、権利落ち後の株価変動には特段の注意が必要です。
本記事では、2026年1月の正確な権利確定スケジュールを整理した上で、厳選した注目の5銘柄を徹底解説します。
株主優待株投資のメリットだけでなく、投資家が直視すべきリスクや、コストを抑えるクロス取引の活用術についても説明していきましょう。
【2026年1月】株主優待の権利確定日はいつ?
株主優待株投資において、最も初歩的でありながら最も致命的なミスは「権利日」の勘違いです。
どれほど魅力的な銘柄を選んでも、定められた期日までに買い付けを完了していなければ、1年間の楽しみは泡と消えてしまいます。
2026年1月のカレンダーを見ると、月末の31日が土曜日に当たる点に注意が必要です。
証券取引所は休業となるため、実質的な権利確定日は前倒しとなります。
1月の権利確定スケジュールは以下の通りです。
- 権利付最終日:1月28日(水)
- 権利落ち日:1月29日(木)
- 権利確定日:1月30日(金)
このスケジュールにおける最大のポイントは、権利付最終日の1月28日(水)の大引けまでに株を保有していなければならないという点です。
翌日の29日に株を買い付けても、2026年1月分の優待を受け取ることはできません。
逆に、28日に保有さえしていれば、29日の寄り付きで売却したとしても権利は確保されます。
また、1月権利確定の優待銘柄の中には、月末ではなく20日を権利確定日としている銘柄も混在しています。
こうした銘柄は権利付最終日がさらに早まるため、銘柄ごとの個別確認は欠かせません。
各企業の公式情報をチェックする習慣を身につけておきましょう。
要注目!1月権利確定の株主優待株5銘柄
それでは、2026年1月権利確定で注目したい5銘柄について、その魅力と注意点を詳しく見ていきましょう。
エターナルホスピタリティグループ(3193):「鳥貴族」がブランド刷新で更なる飛躍を狙う
| 株価 | 3,400円 |
| 時価総額 | 395億円 |
| 配当利回り | 1.35% |
| PER(連) | 21.33倍 |
| PBR(連) | 3.81倍 |
| ROE(連) | 18.63% |


東証プライム市場 出所:Yahoo!ファイナンス 2026年1月9日時点
旧・鳥貴族ホールディングスであるエターナルホスピタリティグループは、2024年の社名変更を経て、国内外でのブランドポートフォリオ拡大を加速させています。
100株の保有で、年2回、1,000円相当のお食事優待券(年間2,000円分)が贈呈されます。
国内に多数展開する「鳥貴族」の店舗で利用できる利便性は、外食好きの投資家には高い価値があるでしょう。
近年は米国や台湾への進出も本格化しており、単なる焼き鳥屋から「グローバル・ホスピタリティ企業」への転換を期待させる成長シナリオは、ポジティブな印象を与えます。
一方で、原材料費や人件費の高騰という構造的な向かい風が、リスクとして存在します。
鳥貴族の強みである「低価格・高品質」を維持するためには、利益率の低下をどこまで許容できるかが焦点となります。
丸千代山岡家(3399):熱狂的なファン層に支えられた成長力
| 株価 | 3,235円 |
| 時価総額 | 650億円 |
| 配当利回り | 0.65% |
| PER(連) | 19.67倍 |
| PBR(連) | 7.14倍 |
| ROE(連) | 53.77% |


東証スタンダード市場 出所:Yahoo!ファイナンス 2026年1月9日時点
ロードサイドを中心に「ラーメン山岡家」を展開する丸千代山岡家は、展開エリアが限られているにも関わらず、成長を続けています。
優待内容は「ラーメン無料引換券」2枚(100株保有時)や「お米」などから選択可能です。
特に無料引換券は、単価の高いメニューや期間限定メニューにも使用できるため、ファンには高い価値のある優待といえるでしょう。
独自のドミナント戦略と24時間営業を武器にした収益モデルで、ファンが株主となり、株主が店舗へ通うという循環が生まれています。
注意すべきは近くに店舗があるかどうかです。
全国に店舗網を拡大する「ラーメン山岡家」ですが、当然、出店していない地域がまだ多数残されています。
自宅の近くや職場の近くなど、身近に店舗がなく利用する機会がない人にとっては、不要な優待となってしまいます。
エイチームホールディングス(3662):多角化経営による安定を目指す
| 株価 | 1,268円 |
| 時価総額 | 238億円 |
| 配当利回り | 2.21% |
| PER(連) | 39.27倍 |
| PBR(連) | 2.63倍 |
| ROE(連) | 10.75% |


東証プライム市場 出所:Yahoo!ファイナンス 2026年1月9日時点
エンターテインメント、ライフスタイルサポート、ECの3事業を柱とするエイチームホールディングスは、特定のヒット作に依存しない経営体質への脱皮を図っています。
株主優待においては、500株保有で、クオカード10,000円分が贈呈されます。
IT企業らしい柔軟な還元姿勢が特徴でしょう。
「引越し侍」や「ナビクル」といった「ライフスタイルサポート」部門はストック的な収益源となっており、ゲーム事業の浮き沈みを補完する安定感は、セクター内でも高く評価できます。
しかし、主力の1つであるエンターテインメント事業におけるゲームの新規タイトルのヒットが近年乏しく、開発コストの増大が利益を圧迫している事実には投資家の観点からは注意が必要です。
キャピタルゲインを狙うには、もう一段の爆発的な成長材料が期待されます。
稲葉製作所(3421):財務面でも「100人乗っても大丈夫」な安定感
| 株価 | 1,622円 |
| 時価総額 | 276億円 |
| 配当利回り | 2.71% |
| PER(連) | 13.77倍 |
| PBR(連) | 0.59倍 |
| ROE(連) | 3.53% |


東証スタンダード市場 出所:Yahoo!ファイナンス 2026年1月9日時点
物置シェアでトップ水準の稲葉製作所は、堅実な経営姿勢と高いブランド力で知られています。
優待内容としては、100株保有で図書カード1,000円分が贈呈されます。
300株以上になれば地域特産品などの選択肢も増え、保有数に応じた楽しみが広がります。
何より特筆すべきは、自己資本比率の高さに裏打ちされた財務の健全性です。
不況下でも動じない経営基盤は、長期で配当と優待を積み上げたいディフェンシブ重視の投資家にとって、安心材料といえるでしょう。
一方で、成長性という観点では物足りなさを感じるのも事実です。
国内の物置需要は成熟しており、劇的な利益拡大を見込むことは困難です。
PBR(株価純資産倍率)が低い状態も長らく続いています。
守りには強いものの、攻めの姿勢を重視する投資家には少々向かない銘柄かもしれません。
TOKYO BASE(3415):メイドインジャパンにこだわったアパレル戦略
| 株価 | 467円 |
| 時価総額 | 202億円 |
| 配当利回り | 1.28% |
| PER(連) | 16.91倍 |
| PBR(連) | 3.61倍 |
| ROE(連) | 14.61% |


東証プライム市場 出所:Yahoo!ファイナンス 2026年1月9日時点
「日本発ファッションスタイルを世界へ」という理念のもと、高付加価値な店舗展開を行うアパレル企業です。
100株保有で自社店舗での買い物が割引になる優待券が贈呈されます。
STUDIOUSやUNITED TOKYOといった人気ブランドを愛用する層にとって、この優待は現金以上の価値を持ちます。
高い営業利益率を維持しつつ、アジア圏への積極的な出店を継続しており、ブランドの希少価値を高めながら成長する戦略は非常にスマートです。
しかし、アパレル業界の宿命である「在庫リスク」と「トレンドリスク」からは逃れられません。
消費者の嗜好が変化すれば、これまでの高単価戦略が裏目に出る可能性も否定できないのです。
また、海外展開には地政学リスクや為替変動リスクも伴います。
急成長を遂げている企業ゆえに、マネジメント層の育成が組織の拡大に追いついているかどうかという点にも、注意深い観察が必要です。
株主優待はクロス取引が効果的
「優待は欲しいけれど、権利落ち後の株価下落が怖い」という悩みを解決するのが、クロス取引(つなぎ売り)という手法です。
クロス取引(つなぎ売り)とは、現物株の買いと信用取引の売りを同じ価格・同じ株数で同時に発注することで、株価の変動リスクを実質ゼロにする取引テクニックを指します。
1月権利確定の優待銘柄数が少ないため、権利が確定した直後の営業日には、優待目当ての投資家が一斉に売りへ回る傾向が顕著です。
その結果、優待の価値以上に株価が値下がりしてしまうケースも珍しくありません。
クロス取引を活用すれば、こうした下落局面でも資産を減らすことなく、スマートに優待品だけを手にすることが可能になります。
ただし、クロス取引を行う際には注意点が存在します。
まず、人気の高い銘柄は一般信用取引の在庫が早期に枯渇しやすく、早い段階から貸株料を支払って確保する戦略が求められるのです。
また、制度信用取引を利用した際に発生する逆日歩(ぎゃくひぶ)というコストには最大限の警戒が必要となります。
限定された銘柄数に売りが集中すれば、逆日歩が上がり、結果として数千円の優待のために、それ以上の手数料を支払うという本末転倒な事態になりかねません。
手数料計算を徹底し、現物保有とクロスのどちらが自身の投資スタイルに合致するかを見極める冷静な判断力が問われます。
投資前に確認!知っておくべき株主優待株のリスク
株主優待株投資を成功させるためには、甘い期待だけでなく、裏に潜むリスクを論理的に把握しておく必要があります。
逆日歩によるコスト負けに注意
先に述べましたが、1月の制度信用取引におけるクロス取引での逆日歩のリスクは無視できません。
逆日歩とは、空売りが買いを上回った際に発生する「株のレンタル料」のようなものです。
例えば、1,000円分の優待券をもらうためにクロス取引を行った際、権利確定後に判明した逆日歩が1,500円だったとすれば、取引自体が赤字になってしまいます。
特に1月権利確定の対象銘柄は少ないため、貸借残高が急激に悪化しやすく、予想外の料率が適用されるケースが散見されます。
初心者のうちは、逆日歩の発生しない一般信用取引を利用するか、現物で保有して長期的な成長を狙う方が無難といえるでしょう。
必ず利用する優待かどうかが重要
どれほど「優待利回り」が高くても、自分や家族が利用しない優待品であれば、その価値は事実上ゼロです。
金券ショップ等で売却することを前提とする投資家もいますが、売却価格は額面を大きく下回ることが多く、さらに発送の手間や送料、売買手数料を差し引くと、実質的な利益は驚くほど小さくなります。
投資の王道は、あくまで「自分が応援したい企業」であり、かつ「その商品・サービスを愛用している」銘柄を選ぶことです。
1月権利確定の優待銘柄を選ぶ際も、実際に利用する必要とするのか、といった生活実態に即した視点こそが、結果として最も満足度の高いリターンをもたらしてくれます。
【まとめ】NISAとクロス取引を使い分けて1月優待株を賢く獲得
2026年1月の優待株投資は、銘柄の特性を理解した上での使い分けが成功への最短ルートとなります。
例えば、安定感のある成熟した銘柄は、NISAの成長投資枠でじっくりと保有し、配当と優待を数年単位で受け取り続けるのが理想的です。
一方で、株価のボラティリティが高い銘柄や、トレンドに左右されやすい銘柄は、クロス取引を駆使して権利落ちのリスクをヘッジしつつ、優待の実利だけを確保する戦術が有効に機能します。
1月の優待相場における限定された選択肢の中から、企業の成長性とリスク、そして自分自身のライフスタイルを照らし合わせ、納得のいく銘柄選びを行ってください。
焦らず正確なスケジュール管理とコスト計算を行い、賢く「お得」を手にしていきましょう。
※本記事内で個別銘柄に言及していますが、当該銘柄を推奨するものではありません。本記事は、投資判断の参考となる情報の提供を目的としており、投資勧誘を目的として作成したものではございません。また、将来の投資成果を保証するものでもございません。銘柄の選択、投資の最終決定はご自身のご判断で行ってください。
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