「半導体株はもう株価が上がりすぎて、今から投資するのは遅すぎるのではないか…」。
多くの個人投資家が抱いている共通の懸念でしょう。
しかし、結論から言えば、半導体セクターの成長は今後さらに加速する可能性を秘めています。
現在の需要は生成AI(人工知能)、自動運転、IoT(Internet of Things/モノのインターネット)など抗いようのない社会のインフラ化に裏打ちされているからです。
もちろん、景気循環の波にさらされるこのセクターにおいて、無策で飛び込めば手痛い火傷を負うのも事実です。
本記事では、今後の半導体市場の見通しを踏まえ、日本を代表する半導体株を徹底的に解説していきます。
半導体ブームの見通しは?半導体株投資3つのポイント
一時的な過熱感を見せた時期もありましたが、株式市場における半導体の主役の座は揺らぎません。
むしろ、今後半導体市場は新たな拡大局面に入ろうとしています。
ここでは、単なるブームで終わらない半導体株の強さと、投資家が必ず押さえておくべき3つのポイントを解説します。
①半導体は「社会インフラ」であり、国力を左右するファクターに
かつて半導体は、PCやスマートフォンの売れ行きに左右される景気敏感株の代表格でした。
しかし、現在の立ち位置は劇的に変化しています。
生成AIの爆発的普及、自動運転技術の進展、そしてあらゆる家電がネットにつながるIoT化。
これらすべての基盤となる半導体は、今や電気や水道と同じ社会インフラとしての性質を強めています。
TSMC(台湾セミコンダクター・マニュファクチャリング・カンパニー)の熊本工場が九州における新たな雇用と大きな経済効果を生み出していることをご存じの方も多いことでしょう。
半導体はもはや一企業の業績うんぬんを超え、半導体の確保が国力の維持に直結するフェーズに入っているのです。
特に今後は、政治的な色彩がより強く意識されていくことが予想されます。
米中対立によるサプライチェーンの分断は、半導体を単なる「部品」から「戦略物資」へと押し上げました。
日本国内においても、経済安全保障の観点から半導体産業への巨額支援が続いており、国家の命運を握る中核インフラとして再定義されています。
この構造的変化を理解すれば、目先の株価調整に一喜一憂せず、長期的な成長シナリオを描けるようになるはずです。
②シェア1位を持つ企業は強い
半導体産業の裾野は広く、巨大な露光装置やエッチング装置を作るメーカーから、消耗品や材料を提供する企業までさまざまです。
そのなかで、投資の安定性を求めるなら圧倒的シェアを持つ企業に注目すべきでしょう。
特に日本企業は、独自の技術や特定部材で世界における高シェアを持つニッチトップ企業が数多く存在します。
派手さには欠けますが、「それがないと最先端チップが作れない」という絶対的な代替不能性を持つ銘柄は、下値が堅く投資妙味が大きいといえます。
③エヌビディア、TSMCの決算で半導体市場動向をチェック
日本株を主戦場にする投資家であっても、米国株のエヌビディアと台湾株のTSMCの動向だけは、無視することができません。
これら2社は半導体業界の「先行指標」そのものだからです。
エヌビディアの決算からはAI需要の総量が、TSMCの決算や設備投資計画からは世界中のデバイス生産の熱量が読み取れます。
例えば、TSMCが強気な設備投資を発表すれば、それは数ヵ月後の日本の装置メーカーの受注増を予見させるシグナルとなります。
今後も主役!半導体株の本命5銘柄
2026年の半導体市場の見通しが「初の1兆ドル市場」へ向かう中、投資家がポートフォリオの中心に据えるべき日本株はどれでしょうか?
ここでは、圧倒的なシェアと技術力を誇る本命の注目5銘柄を、ポジティブな成長要因だけでなく、投資家が直面するシビアなリスクも含めて解説します。
アドバンテスト(6857):1銘柄で日経平均株価を動かす!テスト工程のトップ企業
| 株価 | 20,245円 |
| 時価総額 | 15.5兆円 |
| 配当利回り | ー |
| PER(連) | 53.84倍 |
| PBR(連) | 24.13倍 |
| ROE(連) | 34.38% |

東証プライム市場 出所:Yahoo!ファイナンス 2025年12月26日時点
生成AIの普及により、半導体チップはより複雑に進化しています。
この恩恵を最も直接的に受けるのが、検査装置(テスタ)で世界トップを走るアドバンテストです。
チップが複雑になればなるほど検査に要する時間は延び、アドバンテストのテスタへの需要は構造的に積み上がります。
業績も好調で足元の勢いは他を圧倒しており、高い営業利益率がその競争力の高さを証明しています。
一方、アドバンテストの株価は常に「数年先の絶好調」を織り込んで推移するため、市場の期待値が極めて高いのが難点です。
わずかでも受注見通しが予想を下回れば、過熱感への反動から大きな下落を招くリスクをはらんでいます。
「好材料出尽くし」を狙った空売り筋の標的になりやすい点には、十分な注意が必要です。
東京エレクトロン(8035):日本の半導体業界を代表する製造装置メーカー
| 株価 | 34,330円 |
| 時価総額 | 16.1兆円 |
| 配当利回り | 1.55% |
| PER(連) | 32.24倍 |
| PBR(連) | 7.93倍 |
| ROE(連) | 30.34% |

東証プライム市場 出所:Yahoo!ファイナンス 2025年12月26日時点
日本の半導体株を語る上で、東京エレクトロンは避けて通れません。
半導体の製造工程に必要な多岐にわたる製品群を持ち、数多くの世界トップシェアを持つ製造装置メーカーです。
特許保有件数が、半導体製造装置業界でナンバー1と高い技術力を誇る点も見逃せません。
今後は、AIサーバーだけでなく先端ロジックやDRAMの投資が再加速する中、東京エレクトロンは市場成長を上回る拡大が期待されています。
一方で、懸念されるのは「対中輸出規制」と「為替」の二重苦です。
東京エレクトロンの売上において中国市場の比重は無視できず、米中対立の激化による規制強化が直撃した場合、成長シナリオが根底から揺らぐリスクがあります。
また、円建てでの業績が円高局面で目減りしやすい性質もあり、マクロ経済の動向に株価が左右されやすい点は考慮すべきでしょう。
東京応化工業(4186):世界を支える微細加工技術
| 株価 | 5,822円 |
| 時価総額 | 7,440億円 |
| 配当利回り | 1.20% |
| PER(連) | 26.30倍 |
| PBR(連) | 3.28倍 |
| ROE(連) | 11.81% |

東証プライム市場 出所:Yahoo!ファイナンス 2025年12月26日時点
派手な装置メーカーの陰に隠れがちですが、投資妙味という点では東京応化工業も注目です。
東京応化工業は、半導体の回路を光で焼き付ける際に用いる化学薬剤「フォトレジスト(感光性材料)」や、半導体製造で使用する洗浄液などの高純度化学薬品を製造しています。
特に、フォトレジストでは世界首位級のシェアを誇ります。
装置は一度売れば終わりですが、レジストは半導体が作られるたびに消費される「消耗品」です。
工場の稼働率が上がれば上がるほど、東京応化工業の利益は自動的に積み上がるストック型の収益構造を持っています。
弱点を挙げるとすれば、ハイテク株特有の爆発的な急騰は期待しづらく、市況悪化の影響が川下のデバイスメーカーから遅れてやってくるタイムラグもある点です。
また、国内外の強力なライバルとの開発競争は激化しており、シェアを維持するための研究開発費負担が利益を圧迫する局面には警戒が必要です。
ディスコ(6146):半導体に不可欠な「切る」「削る」「磨く」技術
| 株価 | 48,870円 |
| 時価総額 | 5.2兆円 |
| 配当利回り | ー |
| PER(連) | ー |
| PBR(連) | 10.27倍 |
| ROE(連) | 27.64% |

東証プライム市場 出所:Yahoo!ファイナンス 2025年12月26日時点
現状、AI半導体などの性能を左右する部材加工において、ディスコの精密加工技術は「代わりがいない」レベルに達しています。
ウエハを薄く削り、切り分けるディスコの装置は、チップの積層化が進むこれからのトレンドに合致しています。
高い利益率と、製品の独自性から、機関投資家からの人気が非常に高い銘柄です。
ただし、足元の株価は「強気シナリオ」を相当織り込んでおり、バリュエーション(指標)面での割安感はありません。
AI向け以外のスマートフォンやPC、EV向けの需要が停滞した場合、ポートフォリオ内での「期待外れ」による売りが集中しやすい傾向があります。
高いボラティリティを許容できる忍耐力が、この銘柄を保有する条件となるでしょう。
レーザーテック(6920):半導体の進化に必要な検査装置
| 株価 | 30,000円 |
| 時価総額 | 2.8兆円 |
| 配当利回り | 1.10% |
| PER(連) | 45.06倍 |
| PBR(連) | 13.11倍 |
| ROE(連) | 46.88% |

東証プライム市場 出所:Yahoo!ファイナンス 2025年12月26日時点
レーザーテックは、光応用技術を用いた検査・計測装置の製造で高い技術とシェアを有する企業です。
高性能半導体の製造に必須である最先端の検査装置で高シェアを誇るレーザーテックは、日本の半導体業界を代表する高い技術力を有する企業といえます。
技術的な模倣が難しい領域に達している点は、他の追随を許さない圧倒的な強みです。
一方、1回の受注金額が大きい傾向があり、納品時期のズレ1つで決算数値が変化する点には注意が必要です。
また、競争の激しい分野であり、国内外の競合他社も同分野への参入を狙っています。
他社が新たな技術の開発に成功した場合などは、高い技術力に対するプレミアムが剥落して株価が下落する可能性は否定できません。
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半導体株投資の3つの注意点
半導体株は「当たれば大きい」一方で、その裏側には初心者から中級者までが陥りやすい特有の罠が潜んでいます。
2026年以降を見据えて投資を継続するなら、バラ色の未来だけでなく、足元をすくわれるリスクについても論理的に理解しておく必要があるでしょう。
ここでは、投資家が必ず知っておくべき3つの警戒ポイントを整理します。
①シリコンサイクルを常に意識すべき
半導体株には「シリコンサイクル」と呼ばれる特有の周期が存在します。
通常、景気が良ければ株価も上がるのが一般的ですが、半導体株に関しては「業績がピークの時こそ売り、最悪の時に買う」という逆転の発想が求められます。
なぜなら、株式市場は常に実体経済の半年から1年先を織り込んで動くからです。
企業の決算が過去最高益を更新し、メディアが「半導体不足」を煽る時期には、プロの投資家はすでに次に来る「供給過剰」を見越して利益確定に動いています。
2026年に向けて多くの新工場が稼働し始めると、一時的に需給が緩み、業績が伸びていても、株価が上がらないという事態が起こり得ます。
好業績のニュースを鵜呑みにして飛びつくと、そこが天井だったという結果になりかねない点には十分な警戒が必要です。
②中国半導体企業の台頭に注意
次に注視すべきは、中国メーカーによる猛烈な追い上げと地政学リスクです。
米中対立を背景に、中国は国策として半導体の内製化を急ピッチで進めています。
特に、最先端ではない「レガシー半導体」と呼ばれる汎用品の分野では、中国勢による大量生産が始まっており、価格競争が激化しています。
日本の素材や部品メーカーが、かつての圧倒的なシェアを維持し続けられる保証はありません。
また、アメリカによる対中輸出規制が強化されるたびに、日本の装置メーカーの売上が一時的に削られるリスクも常態化しています。
中国市場への依存度が高い銘柄を保有する場合、地政学的なニュース1つで、株価の下落が引き起こされる可能性があることに注意が必要でしょう。
③高いボラティリティは時間分散でリスクヘッジ
半導体株の最大の特徴は、ボラティリティ(価格変動)の大きさにあります。
この激しい波に一喜一憂していては、健全な投資判断を維持することは困難です。
そこで推奨されるのが、一括投資ではなく「時間分散投資」によるリスクヘッジです。
一度に全額を投じるのは、不確定要素の多い半導体セクターにおいては博打に近い行為といえます。
特定の銘柄が安いと感じても、さらに下落する可能性を常に考慮し、数回に分けて買い付ける、あるいは定額でコツコツ買い増すことで、取得単価を平滑化させることが資産を守る最良の手段となります。
【まとめ】半導体はブームではなく既に「社会インフラ」に
これまで見てきた通り、半導体株を単なる一過性の流行と捉えるのは、あまりにもったいない話です。
半導体はもはや電子機器の一部ではなく、現代社会を動かす不可欠なインフラへと変化を遂げています。
もちろん、高いボラティリティやシリコンサイクルの波を完全に避けることはできません。
期待が先行しすぎて株価が上がらない時期や、地政学的リスクによる下落といった局面は今後も必ず訪れるでしょう。
しかし、そうした調整局面こそが、日本の誇る本命半導体銘柄を安く仕込む絶好のチャンスとなります。
投資家として大切なのは、目先の乱高下に翻弄されず、企業の持つ本質的な競争力を見極める目を持つことです。
世界シェア1位の部材を持つ企業や、代替不可能な製造装置を手掛ける日本の半導体株は、目先の変動はあれど、最後には力強く反発する底力を持っているはずです。
※本記事内で個別銘柄に言及していますが、当該銘柄を推奨するものではありません。本記事は、投資判断の参考となる情報の提供を目的としており、投資勧誘を目的として作成したものではございません。また、将来の投資成果を保証するものでもございません。銘柄の選択、投資の最終決定はご自身のご判断で行ってください。
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