リーマンショックやトランプ大統領誕生など、いくつもの国際的な重要イベントを的中させてきた実績を持つのが国際政治学者の『藤井厳喜』氏。
しかし一方で、「予測は面白いけど、陰謀論っぽくてうさんくさい」「本当に信じて投資して大丈夫?」といった声があるのも事実です。
優れた実績を知るほど、その情報をどう扱えばいいのか迷ってしまいますよね。
この記事では、藤井氏の人物像から予測の精度、そして投資家としての評価まで、総合的に投資情報としての価値を検証していきます。
最後まで読めば、あなたが藤井氏の情報を資産運用に活かすべきかどうかの、明確な判断軸を手に入れられます。
藤井厳喜の未来予測【米国黄金時代の幕開け!?】
藤井厳喜氏といえば、その「フォーキャスト(予測)」です。
ここでは、彼が描く未来像、とくにトランプ再選がもたらす世界と、その根拠となる過去の的中例、そして彼に向けられる批判的な評価について掘り下げます。
著書で予測するトランプ再選がもたらす世界
藤井氏の近年の分析と未来予測の中心は、常にドナルド・トランプです。
『トランプ革命で復活するアメリカ』などの著作で、彼はトランプを単なる政治家としてではなく、歴史的な「革命家」として描いています。
トランプの再選は歴史的な転換点となり、以下のような結果をもたらすと予測しています。
- 米国の「黄金時代」の到来:トランプの力強いリーダーシップと成長志向の政策により、米国経済は新たな繁栄期を迎える
- 戦争の沈静化:「力による平和」というアプローチにより、現在進行中のウクライナや中東での戦争は終結に向かう
- 中国との対決の勝利:衰退しつつある中国との対立は、米国の勝利に終わる
このように、トランプの復権は、世界に安定と繁栄をもたらすための絶対的なターニングポイントだと藤井氏は主張しているのです。
中国は崩壊し、日本ではメディア崩壊が起きると予測
藤井氏は一貫して「中国経済の崩壊」を予測しており、不動産バブルと債務問題により中国は「巨大な北朝鮮」化すると警告しています。
また近年は、米国のメディア崩壊を踏まえ、2025年頃に日本でも既存メディアが信頼を失い、独立系言論人が台頭する「メディア革命」が起こると主張しています。
中国崩壊論はともかく、2025年になってから日本のオールドメディアの信頼性が急速に低下中です。
『革命』といえるほどの動きがあったかは判断できませんが、大きな変化があったのは事実になります。
過去にはどんな予測的中例がある?
藤井氏がこれほどの影響力を持つ背景には、冒頭でも触れたように、過去の予測の的中実績にあります。
彼自身が権威の証として頻繁に引用する主な的中例は以下の通りです。
- 1990年代の日本バブル崩壊
- 2008年の世界金融危機(リーマン・ショック):危機発生の8ヶ月前に予測したとされる。
- 2016年のトランプ大統領当選:主流メディアの予測を覆して的中。
- 2016年英国のEU離脱(ブレグジット)
- 2021年からの円安の進行
ただし、これらの予測には「Xデー」といった曖昧な表現が使われることもあり、事後的に「的中した」と解釈できます。
そのため、注意も必要です。
評価は二極化!陰謀論者という意見もある
藤井氏は、国際政治の専門家として高い評価を受けており、とくにトランプに関する鋭い分析で多くの支持を集めています。
トランプ支持層からは「トランプ=藤井」と称されるほど信頼されており、彼の情報を参考にする読者も少なくありません。
しかし一方で、「陰謀論者」との批判も根強くあります。
ディープステートや無国籍企業グローバリストといった明確な証拠が乏しい巨大な敵を前提にした構図は、典型的な陰謀論と重なるからです。
さて、藤井は妄言を吐く陰謀論者なのか。それとも真実を述べる国際政治学者なのか。
見極めるにはもっと詳しく見ていく必要がありますので、調査してその人物像を丸裸にしていきましょう。
そもそも藤井厳喜とは何者か?学歴や経歴、活動内容
藤井厳喜氏は国際政治評論家として活動する人物です。
同氏がどのような人物なのか、そのプロフィールと多岐にわたる活動内容から見ていきましょう。
プロフィールと経歴
藤井氏のオフィシャルサイトによれば、プロフィールは下記のとおりです。
本名 | 藤井昇 |
生年月日 | 1952年東京生まれ |
学歴 | 早稲田大学政治経済学部政治学科卒業 |
職業 | 国際政治学者 |
藤井氏は、早稲田大学政治経済学部を卒業後、アメリカ・クレアモント大学で修士号を取得。
その後、ハーバード大学大学院の博士課程を修了したと自称していますが、正式な学位は取得していないという情報があります。
よって、「ハーバードで学んだ知識人」という感じでしょうか?
藤井氏は評論家としてだけでなく、2010年には「たちあがれ日本」、2012年には「日本維新の会」から国政選挙に立候補(ともに落選)。
また、1999年に「日米保守会議」を設立し、日本の保守ネットワークとアメリカの保守派を繋ぐパイプ役としても機能しているとのことです。
このようなプロフィール・経歴のため、藤井氏は政治色の強い方になります。
オフィシャルサイトでは4つの有料コンテンツを提供
藤井氏は、自らの公式オフィシャルサイトで下記の4つの有料コンテンツを提供しています。
コンテンツ名 | 料金(税別) |
---|---|
ケンブリッジ・フォーキャスト・レポート(CFR) | 年間200,000円 |
ワールド・フォーキャスト | 年間19,800円 |
日本人のための世界が広がる情報リテラシー大全 | 19,800円 |
太平洋戦争の大嘘~47年隠され続けた元大統領の告発~ | 1,980円 |
ケンブリッジ・フォーキャスト・レポート(CFR)

CFRは会員制のニュースレターで、年間購読料は20万円と非常に高額。
おもな購読者は金融機関や大企業、そして「独占的」な情報を求める富裕層の個人投資家です。
三井信託銀行や日興証券などが購読していた実績もあるとのこと。
藤井氏が自らの予測能力の証として頻繁に引用する「リーマンショック予測」などの的中実績の多くは、このCFRが情報源とされています。
ワールド・フォーキャスト

ワールド・フォーキャストは、より幅広い層をターゲットにしたビデオ形式の購読サービスです。
ダイレクト出版を通じて配信され、年間購読料は19,800円と、CFRに比べて手頃な価格設定になっています。
内容は、CFRで語られる「核心的」な情報を、より多くの人々に向けて分かりやすく解説するものとのこと。
いわば、CFRの廉価版的な位置づけでしょう。
それでも内容が薄いといった批判はほぼなく、「学べる」「使える情報源になる」というような口コミも多いです。
日本人のための世界が広がる情報リテラシー大全
「日本人のための世界が広がる情報リテラシー大全」というシリーズものの講座を販売しています。
講座は1講座19,800円(税別)で、全部で8講座です。
- 【vol.1「地政学」編】
- 【vol.2「国際関係学」 – アメリカ大統領で見る国家の興亡 – 前編】
- 【vol.3「国際関係学」 – アメリカ大統領で見る国家の興亡 – 後編】
- 【vol.4「政治学」編 – 未来を予見する智慧 -】
- 【vol.5「経済学」編 – 誰もが知らない「資本主義」の本質 -】
- 【vol.6「歴史学」編 – 文明論的歴史学の基礎 -】
- 【vol.7「日米中の近現代」編- 文明論的歴史学の基礎 -】
- 【vol.8「宗教学・民族学」編- 陰謀論ではないユダヤ人の真実 -】
様々な分野から世界の本質を学び、今起きている事実を自ら読み解けるようになるのが目的の講座とのこと。
講座名どおり、情報リテラシーを高めたい方向けでしょう。
太平洋戦争の大嘘~47年隠され続けた元大統領の告発~
こちらは太平洋戦争の真実に迫った書籍です。
藤井氏いわく、太平洋戦争の常識は大嘘。
新聞やメディアが報じない真実があり、それは意図的に隠されているそう。
その真実を書籍内で語っているとのことです。
トンデモ説の系統なのかなと思ったら、まともな内容のようであり、Amazonでも結構評価されています。



多数の本を出版
藤井氏は70冊以上の著作を持つ多作な作家でもあります。
とくに、注目すべきは『トランプの真実 トランプ・ファミリーとホワイトハウスの素顔』。

こちらの書籍は、ダグ・ウィード氏による『Inside Trump’s White House: The Real Story of His Presidency』の日本語版で、藤井氏が監訳者を務めています。
この本は、トランプ大統領とその家族への独占インタビューに基づいた「大統領公認の伝記」として、主流メディアが報じる「フェイク・ニュース」への対抗言説という位置づけで出版されました。
その翻訳を任されるぐらいですから、藤井氏のトランプ大統領関連の発言は一定の参考材料になりそうです。
また、『藤井厳喜フォーキャスト』も人気書籍のひとつ。

こちらの書籍は、藤井氏がその年の世界情勢を予測するものであり、2024年から発刊されています。
「世界情勢を1冊でわかりやすく学べる」とSNSでは評価の高く、書店でも売れているようです。
X(旧Twitter)とYouTubeでも情報発信
藤井氏はXとYouTubeでも積極的に情報発信しています。

Xはおもに告知用に使われているようです。
自らの活動内容の告知ポストが中心となります。

登録者33.8万人(2025年6月時点)のYouTubeチャンネルは、政治問題に独自視点で斬り込むスタイル。
「日本政府は外国人を優遇・国民冷遇」「移民ビジネス」など、メディアが報じない主張を展開しています。

投資家『藤井厳喜』の評価は?投資哲学や口コミを調査!
藤井氏は自身の哲学や知見を投資家に提供しています。
ここでは、投資家としての藤井氏を深堀していきます。
投資哲学は地政学リスクを最重要視するアプローチ
藤井氏の投資哲学は極めて明快です。
それは「彼の地政学的予測に沿って資産を配分する」というもの。
具体的には、以下のような投資戦略を一貫して推奨しています。
- 米国株の推奨:トランプ再選による経済成長を背景に、米国株を長期的に有望視
- 円安対策:円のバブル崩壊に備え、ドル建て資産の保有を勧める
- 金の保有:地政学的リスクへの備えとして、金を「最終兵器」として位置づける
- 中国投資の回避:中国の崩壊を確信しており、中国関連資産への投資を一貫して否定
ようするに、米国株と金への投資をするということですね。
例えば、S&P500のインデックスファンドを保有しながら、金のETFまたは現物にも投資するという方法なのでしょう。
やり方自体は変わったものではなく、わりと一般的な方法です。
投資家としての評判口コミはほぼナシ
藤井氏の投資アドバイスに従った結果、「実際に儲かった」「資産が増えた」というような、投資家からの具体的な声は見つかりませんでした。
「学びが多い」「考え方に影響を受けた」という感想はあるものの、成果に直結したという口コミはないのが現状です。
その理由は、藤井は投資助言者ではなく、国際政治アナリストという立場を取っているからだと考えられます。
銘柄選定や売買タイミングを示すわけではなく、提供するのはあくまで投資判断のための “ 視点 ” のみ。
学びや気づきのために利用している方が多いようですので、直接的な成果報告は少ないのでしょう。
藤井厳喜の予測は投資判断に役立つものなのか?
結論から言えば、「限定的な条件下で、一定の参考にはなり得るが、過信は禁物」と言えるでしょう。
藤井厳喜氏の発信には、長期的な地政学の視点や、主流とは異なる逆張りの分析など、個人投資家にとって参考になる点が多くあります。
トランプ勝利やブレグジットを的中させた実績も、その説得力を高めています。
ただし、注意すべきは、世界を「ナショナリストvsグローバリスト」といった単純な対立構図で語る傾向や、証明困難な陰謀論との親和性です。
また、「Xデー」のように曖昧な予測は実際の投資判断には直結しません。
彼の主張を鵜呑みにするのではなく、あくまで多角的な情報源の一つとして捉え、冷静な批判的思考をもって判断する姿勢が重要です。
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